将棋の茶店「芹沢鴨?」

将棋は大切な日本文化の一つ。将棋界が羽生(はぶ)さんを得たことは、天恵です。

全体表示

[ リスト ]

どうも電王戦は、プロ棋士の方が分が悪そうな雰囲気である。

是が非でも、プロ棋士に勝って貰いたい派の私としては、ここに将棋ソフトの弱点を列挙してみたい。

【コンピュータ将棋ソフトの弱点】
第1.定跡を知らない。
 将棋ソフトには、完璧な定跡が入力されていると錯覚しがちだが、実は違う。

 ボナンザが出現するまでの『森田将棋』『柿木将棋』を代表とするソフトには、昔からの定跡は勿論の

 こと、( 世間に公表されている )最新定跡も常に更新されていた。

 しかし、機械学習が主流となってからは、昔の定跡( 古典定跡 )は全く入っていない。

 古典定跡とは、何かと言うと、プロ棋士の定跡書にあり、実戦では現れない局面のことだ。

 例えば、対三間飛車急戦の定跡、相掛り木村定跡などだ。

 40手先から50手先まで定跡化されており、優劣が確定している。


 また、最新定跡( または、最新事例 )でも同じことが言える。

 研究会で結論が出ていて、実戦に現れていない、若しくは、一二局しか出現していない局面。


 従って、機械学習した6万局の実戦譜に現れていない定跡に導けば、将棋ソフトに勝てる。

第2.前例の有る将棋で2度負けする。
 将棋ソフトは、プロ棋士の棋譜6万局をデータベースとしているが、その一局一局の勝敗を完全に反映させて

 いない。また、序盤・中盤・終盤の優劣も反映していない。

 一局の将棋は、序盤・中盤が優勢でも、終盤で逆転負けすることがある。

 逆に、序盤・中盤が劣勢でも、終盤で逆転勝ちすることもある。

 それも、形勢が二転三転することもある。

 そうすると、勝敗の結果がイコール序盤・中盤の優劣とは言えない。

 一局平均120手として6万局なら720万局面が存在し、その優劣を手作業で全てコンピューターに入力する

 ことなど不可能だ。

 その上、厄介なことに、後に結論が覆ることが、最近では珍しくない。


 では、どうしているか。

 プログラマーは、プロ棋士の指した将棋720万局面全て最善手と考えて処理しているのだ。

 前例の有る優勢な局面に辿り着いたのなら、将棋ソフトの中終盤力で正解を発見し、勝ちに結びつけれられる。

 不利な局面に導かれたのなら、将棋ソフトの中終盤力で、逆転できると踏んでいるのだ。

 これしか、やり様がないのだ。


 従って、中盤まで同一局面の前例が沢山あり、そこから必勝の研究手順をいくつか用意できるなら

 将棋ソフトを何度でも負かせる可能性がある。


 例えば、相腰掛銀戦法の富岡定跡だ。


第3.時々、腑に落ちない疑問手を指すことがある。
 人間技を遥かに超えた巧手を捻り出すこともある反面、腑に落ちない疑問手を指すこともある。

 例えば、プエラアルファvsGPS将棋戦の109手目▲8二銀、153手目▲2二金は悪手だ。(注1.)

 激指vsGPS将棋戦の43手目▲6四歩、71手目▲5五歩も疑問手だ。(注2.)


 プロ棋士の棋譜6万局から機械学習したとはいえ、6万局の指し手の中には疑問手悪手もある。

 機械学習は、それらの手を全て最善手という前提で評価関数を作成している。

 よって、中には、おかしな評価関数もあり、それが原因で疑問手を指している。


 謂わば、この世にある調味料を全てぶち込んで、味見もせずに作る料理のようなものだ。

 人間は、最終的な味を想定し、途中、味を確かめながら徐々に、適量を加えていくが、将棋ソフトの

 味付けは、エイッヤアの出鱈目である。その上、何でそんな味になったのか説明も出来ないのだ。

 従って、将棋ソフトの選択する手が全て最善手だと神格化しないことだ。

第4.「水平線効果」による疑問手を指す。
 黎明期の将棋ソフトによく見られた水平線効果。(注3.)

 実は、現在のソフトも、時々だが、水平線効果と思われる疑問手を指している。

 例えば、習甦vsPONANZA戦の91手目▲7四歩は、水平線効果による疑問手ではないか。(注4.)


 対戦する人間は、この水平線効果による疑問手を見抜く眼力が必要だ。

 従って、これも前項と同じく将棋ソフトの選択する手が全て最善手だと神格化しないことだ。

第5.入玉模様の将棋に弱い。
 これは以前から指摘されていることだが、プロの棋譜6万局の中に、持将棋、入玉模様の将棋は少ない。

 よって、玉が四段目より上へ行かれると、将棋ソフトは、急に寄せが下手になる。

 故米長永世棋聖がボンクラーズと対戦したときに、玉を四段目へもって行ったのもその根拠だろう。


*----------*----------*
【注解】
注1. プエラアルファ(Puella α)vs GPS将棋 戦

 第22回世界コンピュータ将棋選手権 2次予選 2012年5月4日に行われた対戦。
 図1.109手目プエラアルファの▲8二銀は、後手8一飛を取ろうとしたものだが、△1一飛と逃げた
 位置が悪くなく、その上、銀は身動きがとれず、後に質駒になっただけだった。


<図1.109手目▲8二銀>
イメージ 2

 図2.153手目プエラアルファの▲2二金は、後手1一飛を取ろうというものだが、到底、間に合わない。


<図2.153手目▲2二金>
イメージ 3

注2. 激指 vs GPS将棋 戦

 第22回世界コンピュータ将棋選手権 決勝リーグ 2012年5月5日に行われた対戦。
 この将棋は、GPSが見事な穴熊攻略を見せ、解説した西尾明六段を唸らせた将棋だ。
 しかし、図3.の42手目から指した激指の▲6四歩は、プロの目(村中秀史六段)からすると明らかに
 疑問手で、図3.では▲3七桂が一番しぜんな手のようだ。


<図3.42手目△3三金>
イメージ 4


 図4.71手目激指の▲5五歩も、西尾六段が一目疑問手と指摘した。


<図4.71手目▲5五歩>
イメージ 5


注3.「水平線効果」とは。

 将棋ソフトの専門用語。たとえば、8手先のどの局面も不利な場合、ここで一度無意味な王手をすること
 により、不利な局面が10手先に先送りされることになり、8手先の局面の評価点の方がマシになる。
 従って、コンピュータは、この無意味な王手を最善手と判断してしまう。
 不利な局面を水平線の向う側(8手先より先)へ追いやることによって有利な局面と判断してしまう
 コンピュータ独特の疑問手や悪手を招く効果のこと。
 問題を先送りして何の解決もしない、責任逃れの政治家や官僚を皮肉る時にも使おう。

注4. 習甦 vs PONANZA 戦

 第22回世界コンピュータ将棋選手権 決勝リーグ 2012年5月5日に行われた対戦。
 図5.91手目習甦の▲7四歩は、△9五角と急所に行かせてお手伝い。後に▲7三歩成りと成り捨てた。


<図5.91手目▲7四歩>
イメージ 1

閉じる コメント(0)

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事