将棋の茶店「芹沢鴨?」

将棋は大切な日本文化の一つ。将棋界が羽生(はぶ)さんを得たことは、天恵です。

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第2回電王戦は、是が非でも、プロ棋士に勝って貰いたいので、前回に続いて将棋ソフトの弱点を

指摘してみたい。

【コンピュータ将棋ソフトの弱点】
6.過去の将棋の正しい優劣を知らない。

前回、将棋ソフトは、過去の棋譜データの勝敗と優劣を反映させていないと言ったが、

正確には、一部勝敗の結果を取り入れている。

ある局面で、過去に同一局面が10局あって、結果が7勝3敗ならば、この局面は優勢だと判断する。
 
途中優劣が二転三転していようが、関係なく、序盤から終盤まで終始優勢だと判断する。

と、言う幼稚な取り入れ方だ。


よって、人間の場合、「途中まで優勢だったが、終盤で逆転負けした」局面は、次に現れれば、歓迎する。

しかし、将棋ソフトの場合、「 結果が負けだから、途中も劣勢 」と判断し、その局面を避ける。


従って、ここに将棋ソフトの弱点がある。

「 結果が負けだから、途中も劣勢 」と判断した局面を、相手が選べば、喜んで飛び込むのだ。

*----------*

しかし、話はそう単純でもない。

確かに、前例が20局30局と存在するものは、途中の優劣と勝敗はニアイコールだろう。

( 否、何十局も存在するということは、五分五分の形勢なのかも知れない。 )

しかし、前例が僅か1局の結果を途中の優劣も同じとは判断し難い。


例えば、矢倉4六銀戦法や相腰掛銀戦法の事例は、何百局とプロの棋譜がある。

そうすると、途中まで完璧な定跡であると将棋ソフトは、判断する。

よって、先手でも後手でも前例の手順に沿って指す。

途中、対局数が多く勝率の悪い局面に直面したら、その先は避ける。

しかし、対局数が1局の場合、負けた局面でも避けない。

( 否、将棋ソフトによっては避けるかも知れない。 )

ここが面白いところで、プロ棋士の実戦では、負けが確定している局面は二度出現しない。

1局しか無いに決まっているのだ。

定跡書には載っているが、将棋ソフトはそれを取り入れていない。

この典型例が、相腰掛銀の富岡定跡だ。


また、古典定跡と違って、最近の将棋の優劣は日毎に覆る。

例えば、中座飛車戦法だ。

必ずしも、現在の優劣の判断が正しいとは誰も言い切れない。 
 
将棋ソフトだけでなく、棋士にとっても、中盤の優劣は、永遠の課題である。

要するに、過去の棋譜データを取り入れても、それをどこまで踏襲して使ったらいいのか、

将棋ソフト(プログラマー)には、判断がつかないのだ。

少なくとも、棋士より遥かに解っていない。


ここにポイントがある。

古典定跡を知らないのなら、その定跡を手作業で入力すれば、解決できる。

だが、中盤の優劣は、永遠の課題だから、解決できないのだ。

そして、この課題は、プロ棋士の方が明かに有利だということだ。


以上、述べたことがプログラマーの悩みの種で、処理の仕方がプログラマーによって異なる理由だ。

事例が少ない局面に人間が誘導してくるのは、こちらが必敗の定跡手順なのかも知れない。

どんなに事例が多くても、新手を用意されているかも知れない。

安心できない。

よって、プログラマーは、事例が多くても少なくても、途中から、ランダムに定跡を外す工夫を取り入れ

たりしている。

阿部健治郎五段が、定跡を外して実力勝負っていう考え方は、我々「プロも見習わないといけない」

と将棋ソフトに感心していたそうだが、意味が違ってくるだろう。(注)

将棋ソフト(プログラマー)は、どう対処していいか、さっぱり判らず、茫然自失の態なのだ。


従って、冒頭で「 結果が負けだから、途中も劣勢 」と判断した局面を、相手が選べば、喜んで飛び

込む、と書いたが、将棋ソフトが前例通りに手順を踏襲するか、実は不明である。

*----------*

今回、プログラマー側の視点なので、二転三転、矛盾だらけの話で申し訳ない。

しかし、これが実状なのだ。

その悩みの原因は、評価関数を始め、全ての形勢判断をプロ棋士に頼っていることに起因している。

あらためて、プログラマー側の視点で将棋ソフトの指し手を分析して頂きたい。

見方が今までと変るのではないだろうか。

これが、今回の記事の目的である。

*----------*
【今回のアドバイス】

結論は、不動の新手をしっかり用意しておかなければならない、と言うことだ。

特に終盤で逆転負けしないように準備が必要だ。

その為には、新手を思い付いたら、終盤を手持ちの将棋ソフトに解かせてみるのも一つの研究方法である。

そろそろ、将棋ソフトを研究の助手として雇ってはどうだろうか。

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【注解】
「プロも見習わないといけない」阿部健治郎五段の発言。

 第21回世界コンピュータ将棋選手権 決勝戦(2011/05/05)の模様を中継したニコニコ生放送の中で
 解説者の阿部健治郎四段(当時)の発言。7時間35分の録画の4時間17分頃の会話。

 「定跡を敢えて使わないそうなんですよね。定跡を使うと、強いコンピュータが力を出し切れずに
 負けてしまうことがあるそうで、そうならない為に敢えて定跡を使わないそうなんですよね。
 そういったところは、プロも見習わないといけないですよね。」(阿部四段)

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