将棋の茶店「芹沢鴨?」

将棋は大切な日本文化の一つ。将棋界が羽生(はぶ)さんを得たことは、天恵です。

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三段リーグ突破者(四段昇段者)90名の成績には、それぞれ特徴があって、大きく7つに分類したのだが、

何事にも例外はある。

今回から、分類に悩んだ特異な人達を見て頂こう。

以前にも少し触れたが、筆頭は何と言っても、伊藤真吾(現五段)だ。


イメージ 1


彼は、リーグに10期在籍していたのだが、その間、14勝を2度達成している。

にも拘わらず、昇段出来なかったという、非常に不運な男だ。


話は逸れるが、三段リーグの成績を調べていて、感じたことがある。

幸運と不運だ。

何が幸運で、何が不運か、解らないなあ、ということだ。

いや、これは話が長くなる。

別の項で書こう。

閑話休題。


伊藤の成績を見ると、前半の5期は勝率4割台だ。

力不足は明瞭。

昇段どころか、退会を考える成績だ。

しかし、6期目、第36回に突然14勝と大爆発!

だが、頭ハネで昇段できなかった。

この時にリーグ突破したのが、15勝の広瀬章人(現八段。昨夜、A級昇級!おめでとう!)と、

14勝の長岡裕也(現五段)だ。

長岡との違いは、順位。

長岡は前期12勝、伊藤は8勝だった。

もし、このとき伊藤が昇段していれば、完全な「 爆発型 」だ。


後半の5期、勝率.689と天才的な成績、申し分ない。

前半とは人が変ったように力を付けた。

こうなると「 爆発型 」ではなく、「 努力型 」だ。

そして、第39回にまたしても14勝を上げた。

これは爆発と言うより実力と評価してあげたい。

しかし、またしても昇段できなかった。

悔しい!!


次の表を見て頂きたい。


イメージ 2


第39回の12勝以上の者だ。

凄い!

現在、棋士になって活躍している若手がずらりと揃っている。


佐藤天彦(現七段)14勝、戸部誠(現六段)15勝で、この2人が昇段。

次点で豊島将之(現七段)14勝。


この表以外にも船江恒平(現五段)阿部健治郎 (現五段)など天才秀才が犇めいていた時期だったのだ。

これでは伊藤が昇段できなかったのも無理はない。

順位4位の豊島でさえ14勝で昇段できなかったのだから。(豊島は次の第40期14勝で昇段した。)


10期在籍して伊藤が成長したことは確かだ。

しかし、次の第40回、13勝を上げながら、またしても昇段できず、次点に終った。

この時、25歳。

彼が、次点2回の制度を使い四段になったのは賢明な選択だったと思う。

私は、彼を「 爆発型 」に分類するかどうか悩んだが、最後「 努力型 」に決断した。



11勝、12勝で昇段した者が13人も居るのである。

13勝、14勝で昇段した者が58人も居るのである。

合計で81人。

90人の昇段者のうち、9割を占める。

伊藤は、13勝1回、14勝2回も達成しながら、昇段できなかった特異な例である。

彼は、フリークラスの四段ではなく、文句なくC級2組の四段だ!

ただ、この時期は、あまりに天才秀才が多かった。

その時期に遭遇したのが、不運とも言えるし、それで力を付け幸運だったとも言える。


伊藤真吾は、三段リーグの成績を調べていて応援したくなった棋士の一人だ。

それだけに、棋士になってからの伊藤の成績は、物足りない。

頑張って欲しいものだ。


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【プロフィール】

伊藤 真吾(いとう しんご) 五段

1982年1月4日生。32歳

東京都八王子市出身
桜井昇八段門下

順位戦C級2組
竜王戦5組

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【統計の解説】

現在、第54回を迎えているので、発足して27年目である。
統計は、第11回(1992年)〜第53回(2013年)までの43期分、約22年分である。
第1回からの統計にしなかった理由は、次の3点である。
1.第1回在籍者の在籍期間が、1期となってしまい数値として不適当になる。
2.第1回は17名、第2回は16名と少なく18戦になったのは第3回以降。
3.構成員が30名を超えるのは第11回以降。
よって、今回、統計をとるに当って第10回以前を除外した。
また、昇段、退会に関する規約が途中変更されている。(注1.)
次点2回者も同等の昇段者として扱い統計に加えた。
なお、編入試験で四段になった瀬川晶司氏は、三段リーグで退会者として扱った。
また、同じく編入試験で三段リーグへ再度参加した、今泉健司氏は、通算した。

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【注解】

注1.昇段、退会に関する規約が途中変更

 1997年以降次点を2度取ったものは、フリークラスの四段に昇段する権利を得る。
 奨励会発足時は年齢制限がなかったが、1968年に「満31歳の誕生日までに四段に昇段できなければ奨励会を退会」
 という規定を 設ける。その後、1982年に満26歳に引き下げられてた。1994年に次の延長規定を追加する等して現在に至る。
 満21歳の誕生日までに初段、満26歳の誕生日を迎える三段リーグ終了までに四段に昇段できなかった者は退会となる。
 ただし三段リーグで勝ち越しを続ければ満29歳を迎えるリーグ終了まで延長して在籍できる。
 年齢・勝ち越し条件に関係なく三段リーグに5期(2年半)在籍できる。

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【参照】

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