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聡太四段は、「三段になってから将棋ソフトと指すようになって、序中盤が上達した」 と語っているが、これを鵜呑みにしてはいけない。 もし、将棋ソフトと練習対局を積むだけで強くなれるなら、 電王戦に出場した棋士、ほぼ全員が、活躍をしている筈ではないか。 だが、現実は、目覚しい成績を上げているとは言い難い。 将棋ソフトを研究に使っていると棋士の代表格は、千田翔太 六段だろう。 この勉強方法が、昨年の棋王戦挑戦など、活躍に繋がった、と、専らの評判だ。 私の推測だが、この勉強方法が功を奏し、勝星に繋がったのは、1割だと思う。 対戦相手が、この勉強方法を「魔法の杖」のように懼れ、 研究手順に嵌ったんじゃあないかと疑心暗鬼に陥り、 本当は互角なのに、疑問手を連発して自ら崩れた。 1割の大半は、これが勝因ではないか。(下記に補足) 研究手順通りに勝ったのは、年間1局程度だろう。 では、聡太四段の強さも、そのお蔭か? 聡太四段は、最終盤の読みの速さについてのブランドは、確立している。 だが、「将棋ソフトによる勉強」を宣伝していない。 だから、千田の勝因とは、ことを異にする。 断っておきますが、私は、千田六段の研究を軽んじているのでは有りません。 どんな研究方法も、同程度の効果しか無いと思っているのです。 その2人が、先日、NHK杯戦で対戦した。 なんと、千田六段の完敗! 前述のことを念頭に、次回から、NHK杯戦 千田六段 vs 聡太四段戦を検証してみる。 *---------*----------* 【補足】千田六段の将棋ソフトによる勉強の効果 例えば、昨年度、対局数は65局、48勝、勝率0.7384 だった。 この内、将棋ソフトによる勉強が功を奏し、白星に繋がったのは7局前後ではないか。 研究手順通り勝ったなんて、多分、年間2局無いと思う。 コンピュータに疎く、将棋ソフトなんて興味の無い者は、盲目的に懼れる。 対戦相手は、千田六段の将棋ソフトによる勉強を「魔法の杖」のように懼れ、 研究手順に嵌ったんじゃあないかと疑心暗鬼に陥り、 本当は互角なのに、疑問手を連発して自ら崩れた。 これが千田の勝因である。 では、研究手順らしき戦型を避けて戦うと、どうなるか。 これは、勝負師として気合負けに繋がる。 毎回毎回避ける訳にいかないのだ。 将棋ソフトを活用する勉強が、直接、勝因に繋がるなんて、私は信じない。 じゃあ、将棋ソフトではなく、別の勉強方法に置き換えていたら、どうなったか? 多分、同じ様な成績を上げていたに違いないと思うのだ。 偶々、将棋ソフトだったのだ。 ただ異なる点は、今、将棋ソフト株がべらぼうに高騰したことだ。 十数年前の弱い将棋ソフトの頃なら、誰も懼れなかった。 要するに、対戦相手が、「千田は読み切っている」と信用してくれた。 これが功を奏したのだ。 故・大山十五世名人の名言がある。 「 勝つには、相手に信用されること 」 勿論、千田の努力がある。 対戦相手よりも、「将棋」に割いている時間が長いのだ。 同じ勉強時間だったとしたら、前述の信用の分だけ、千田が優位だ。 その優位だった分が、昨年度の7局、1割だ。 これと同じ現象は、羽生世代が台頭し始めた頃にも起こった。 羽生世代の活躍を妬んだ当時の先輩棋士達だ。 「コンピュータ将棋」「真似将棋」「卑怯なグループ共同研究」などと揶揄した。 今、思い返すと冷笑せずにはいられない。 将棋ソフトによる勉強も同じなのだ。 所詮は、同じ人間同士の戦いなのだから。 この世に「仙人」と「魔法の杖」は存在しない。 *---------*----------* 【千田翔太 六段 年度別成績】 22歳 平成28年度 65局 48勝 17敗 勝率0.7384 21歳 平成27年度 53局 35勝 18敗 勝率0.6603 20歳 平成26年度 42局 31勝 11敗 勝率0.7380 19歳 平成25年度 49局 36勝 13敗 勝率0.7346 *----------*----------* 【「藤井聡太四段の強さとその背景」過去の記事】 【歴代連勝記録分析の記事】 |
棋士の分析
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実際に千田六段の将棋をソフトにかけると、
序中盤で有利になってることが多いですよ。
千田六段や藤井四段と他の面々との違いは、ソフトと真剣勝負しているか否かです。
どうせ勝てないからといって、研究にしか使っていない人は、成績がそれほど上がってないのです。
なぜなら、それは周りと同じことをやっているだけだからです。
2017/5/30(火) 午後 2:39 [ kei ]
keiさん
「千田六段や藤井四段と他の棋士との違い」は、
「将棋ソフトになんか教わるか!」
「棋士の矜持が許さん!」
という心理が、素直に指し手を受け入れないことも大きな要因だと思いますね。
2017/5/30(火) 午後 3:14 [ 銀桂一行 ]