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〜『 聡太関数 』の発見 〜 聡太君、とうとう28連勝、歴代1位に並びましたねえ。 おめでとう! 私は、28局目の澤田六段に敗れると予想してましたが、外れました。 いや〜、心配なんですよね。 こんなにマスコミに騒がれて・・・ 扇子がネットオークションで何万円かで取引されてるとかの噂です。 神谷八段の助言じゃあないけど「悪い大人」がどんどん近付いて来ます。 それが一番心配で・・・将棋に集中できるのかしら。 もう、そろそろ、マスコミから解放してあげたい。 14歳の「 将棋界の宝 」を守るのは連盟の責務です。 佐藤康光会長、頼みますよ。 事件、事故が起ってからでは、遅い。 前にも書いた通り、歴代連勝記録更新の機会なんて、今回だけじゃあなく、 向こう数年、何度も訪れますから。 ハイ! それに、私が心配するのは順位戦。 今期、どの棋戦で黒星を喫しても構わないが、順位戦だけは、ダメです。 全勝じゃあないとC2は昇級出来ませんからね。 *-----* 聡太君が強くなった理由に、将棋ソフトの活用があるとの報道を受けて、藤原正彦先生が『管見妄語』の中で喝破されている。(注1) 「他の棋士も使っているのに、彼だけ飛び抜けて成績が良いのは、将棋ソフトの使い方がよほど上手いのだろう。受験も同じである。」と云う主旨のことを書いておられた。 同感である。 では、どんな風に活用しているのか? 具体的なことは、本人以外分らない。 しかし、2点だけ、私の憶測を述べる。 今回は、その1つ。 囲碁ソフトの棋力が、アルファ碁の出現で飛躍的に伸びた様に、将棋ソフトもボナンザ(BONANZA)の出現で壁を乗越えた。 囲碁ソフト界では、Bα「ビーアルファ」(Before・αGo)、Aα「エーアルファ」((After・αGo)と称する。 将棋ソフト界では、BB「ビービー」(BeforeBonanza)、AB「エービー」(AfterBonanza)と称する。 私が勝手につけた呼称ですが・・・フフフ 将棋ソフト界の場合、理論的には、ボナンザ(BONANZA)開発者の保木さんが、「3駒法」を発見したのが大きな功績であった。(注2) 将棋が強くなる方法に「沢山指しなさい」という教えがあることは、以前書いた。 実は、沢山指すことによって、我々人間は、無意識の内に、「3駒法」を会得していたのではないか。 それが「3駒法」だけでなく、ときには「4駒法」「5駒法」を使っているのかも知れない。 「3駒法」の発見は、将棋ソフトの進歩に貢献しただけでなく、人間の将棋の勉強方法、将棋と云うゲームの理解にも、大きな功績を齎したのではないか。 過去、人間は、「沢山指しなさい」と教示をするだけで、 何を指針に指したら良いのか、 どんなことを考えながら次の手を見つけたら良いのか、 などなど、全く教えなかったし、教わらなかった。 謂わば、自動車免許を取得したばかりの初心者に、兎に角、道路へ出て、「沢山運転経験を積みなさい」と諭すのと同じ。 ?吸啄同時(そったく-どうじ)の諺がある。(注3) すなわち、聡太君の天才的『 聡太関数 』が雛。 将棋ソフトが親鳥である。 先輩棋士達が、ハード面、ソフト面、時間面で、聡太君より優位な立場にあったにも拘らず、 聡太君ほど将棋ソフト活用の成果が得られなかったのは、これが原因である。 多くの先輩棋士の将棋ソフト活用方法は、 1.次の対戦相手との想定局面から、最善手を何手か先まで研究する。 2.タイトル戦や自分の興味ある対局を将棋ソフトで分析する。 3.自分の対局後、敗因または勝因を分析し、頭を整理する。 ではないか、と思う。 私の考えでは、聡太君は、こんな活用の仕方に重きを置いていない、と思うのだ。 聡太君の最大の活用方法は、 1.自分自身の『 聡太関数 』の調整、追加。 2.『 聡太関数 』の効用による新しい『 聡太手筋 』の発掘。 ではないか、と思うのだ。 *----------*----------* 【注解】 注1.藤原正彦先生の『管見妄語』 『週刊新潮』誌に連載中。 注2.保木さんの「3駒法」 将棋ソフトがアマ高段者レベルから、プロレベルの壁を越えたは、ボナンザ(BONANZA)開発者の保木邦仁さんの功績が大きい。 保木さんは、「3駒法」を発見し、これに基づいて、プロの6万局の棋譜から評価関数を自動生成した。 「3駒法」とは、玉を1駒とし、他の駒(持駒を含め)の計3駒、例えば、「玉+飛+右金」「玉+角+右銀」など1万通り以上の組合せ のそれぞれの位置(升目)を数値化し、次の一手と関連させる。 これによって、ほぼ次の一手を弾き出す関数が出来上がる。 (あくまでも、プロの次の一手が最善手であると云う前提) これに因って弾き出される手を中心に読みを深めていく。 この手法が発見されるまでは、手の絞込みが上手くできず、何手か先では、必ず、最善手を逃していた。 よって、アマ高段者に勝てても、プロには、勝てなかった。 この「3駒法」の発見以後、プロと互角に渡り合えるようになった。 注3.?吸啄同時(そったく-どうじ) 仏教で「?吸」は、卵の内側から雛が声を発して殻から抜け出ることを告げることを意味する。 「啄」は、親鳥が外側から殻を突いて雛の出るのを助けることを意味する。 よって、「?吸啄」は、禪宗において、今まさに、悟りを得ようとしている弟子に、師匠がすかさず教示を与えて悟りの境地に導くことをいいます。 「?吸啄同時」は、何かをするのに絶好のタイミングを表す四字熟語である。 *----------*----------* 【「藤井聡太四段の強さとその背景」過去の記事】 その1「強い人に教われ」 その2「詰将棋を解け」 その3「沢山指せ」part1 その4「沢山指せ」part2 その5「有利に導くコツ」 その6「将棋ソフトを活用」part1 「補足」強さの度合い その7「将棋ソフトを活用」part2 その8「将棋ソフトを活用」part3 その9「将棋ソフトを活用」part4 その10「老獪」 【歴代連勝記録分析の記事】 |
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