|
三段相手に、七段は、楽勝だったのでは?
なんて、トンデモナイ!
知ってます?
聡太君、井上一門に分が悪いんです。(註1)
出口三段も井上門下。
当然ながら、一門挙げて作戦を練った!?(^^)
それだけに、本局の進行は不気味でしたね。
【図1.57手目▲4五角まで】
ここまでの消費時間が、藤井55分に対して、出口は、僅か3分。
3分ですよ〜!
「研究範囲内です!」と宣言しているようなもの。
まあ、普通なら、対戦相手は、疑心暗鬼に陥る。
しかし、聡太君は、平然と少考を繰返し、自分の読みで進める。
聡太君の心境を代弁すると、
角換腰掛銀は、最終盤まで研究されていても不思議じゃない。
研究手順のど真ん中に嵌って、負かされたら、それはそれで仕方ない。
だが、そんなことは、10局に1局も無い。
全ての変化を押さえる研究なんて有り得ないから。
では、研究の御利益とは、何か?
それは、相手が疑心暗鬼から動揺し、凡ミスをすること。
それを咎めることが、御利益なのだ。
研究者側の勝因の殆どが、これだ。
しかし、ある程度のところまで付いて行けば、研究者側も、必ずミスをする。
辛抱すれば・・・チャンスはある。
図1の局面で、出口君は、14分の考慮で△8四飛としたのだが、代えて△4一飛が良かったのではないか、と控室の検討。
この後、二十数手進んで、聡太君が▲4三歩と垂らしたのが図2の局面。
【図2.79手目▲4三歩まで】
先手聡太君、既に必勝の形勢。
この間、出口君は、疑問手を連発した様なのだ。
う〜ん、解らない。
何故、出口君は、一度も長考しなかったのか?
図2時点の消費時間は、藤井2時間7分に対して、出口は、僅か32分。
もう手遅れである。
まさか、全て研究手順、なんてことは、ないだろう。
明らかに劣勢だ。
ならば、途中、研究手順から逸れたところで長考するべきだ。
その為に時間を残してたんだろうから。
理解できない。
最後は、大差となった。
研究とは、面白いものだ。
棒暗記したって、実践では半分も役に立たない。
自分の読みを加えて、身についていなければ、応用が利かない。
それどころか、相手の研究に嵌ったときには、
無抵抗で匙(さじ)を投げることになる。
従って、自分の読みを鍛えることが、勝利への近道なのだ。
研究手順は二の次だ。
むしろ、研究と称するが自分の読みを鍛え、
新しい手筋を発見することが目的だ。
まあ、この程度のこと、出口三段は、百も承知。
だから、尚更、不思議でならない。
敢えて、憶測する。
研究手順から逸れた時点で、取り返しのつかない大差だったのかも知れない。
あるいは、大差は錯覚なのに、悲観したのかも知れない。
だが、これでは、四段に成れない。
もう少し、粘るべきだ。
*----------*-----------*
【註解】
註1.井上一門に分が悪い
*----------*-----------*
【ニュース冒頭】
第49期 新人王戦トーナメント 決勝三番勝負 第2局
▲藤井聡太 七段(16歳)vs △出口若武 三段(23歳)
場所:関西将棋会館「御上段の間」
日時:平成30年10月17日(水)
開始時刻:10時
持時間:各3時間。切れると1手60秒の秒読み。
結果:105手で藤井の勝ち
決勝三番勝負は、聡太君の2連勝で決着した。
優勝した聡太君は、現在16歳2ケ月で、森内俊之九段(当時四段)が昭和62年(1987年)に17歳0カ月で
果たした新人王戦の最年少優勝記録を31年振りに更新した。
終局時刻:15時0分
消費時間:▲藤井2時間15分、△出口1時間16分
主催:しんぶん赤旗
*----------*-----------*
【プロフィール】
藤井聡太(ふじい そうた)七段(16歳)
2002年7月19日生。16歳。愛知県瀬戸市出身。杉本昌隆七段門下。
2016年、四段。2018年、七段。棋士番号は307。
棋戦優勝は1回。
出口若武(でぐち わかむ) 三段(23歳)
1995年4月28日生。23歳。兵庫県出身。井上慶太九段門下。
2007年、6級で奨励会入り。2013年、三段。
*----------*-----------*
【参考】
|