将棋の茶店「芹沢鴨?」

将棋は大切な日本文化の一つ。将棋界が羽生(はぶ)さんを得たことは、天恵です。

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将棋界の「 藤井 」と言えば、一昔前は、「 藤井猛 」だった。

その藤井猛(当時28歳)が竜王を獲得した頃。(註1)

羽生さんを挑戦者に迎え防衛。

これで自分が棋界ナンバー1だ!

これからは、しぜんとタイトルを積み重ね、名人も時間の問題

と、天狗に成っていた。

若い時を振り返った本人談である。

では4番目の中学生棋士、渡辺明。

19歳で竜王を初戴冠し、8年連続防衛。

途中、羽生さんの挑戦を受けた5期目(第21期)。

出だし3連敗から4連勝で防衛した。(註2)

渡辺、若干24歳。

これで天狗になっていなかったら人間じゃあない。

???

天狗は人間じゃないか・・・

あははは

最大のライバル羽生さんが一昨年から失速して無冠。

逆に渡辺は勝率1位を窺う程の絶好調。
(それも対戦相手が粗(ほぼ)B級1組以上)

今の勢いなら、八冠制覇も夢じゃない。


その渡辺が、聡太君と、朝日杯で愈々(いよいよ)対戦。

ここからは、渡辺の心境を代弁する。

「はっきり言って、現在の棋界ナンバー1は、俺」

「いくら天才と言っても、羽生さんや俺の経験を上回るって筈はない」

序盤、渡辺は▲2六銀と棒銀に出た。


〔図1. 35手目▲2六銀まで〕
イメージ 1


これはプロ相手の場合、本気の狙いじゃない。

怖いのは、2六銀が取り残されたまま戦いに突入すること。

それを狙ってくるのが、トッププロ。

ところが、10手後、聡太君は、渡辺に▲4六銀と理想形を許した。


〔図2. 45手目▲4六銀まで〕
イメージ 2


「甘いな、ふふふ。A級じゃあこんなの許してくれないゾ」

と、北叟笑(ほくそえ)んだ。


しかし、いざ、△3四銀の局面を迎えてみると。

意外と、手が無い。

?????

形としては、理想形である。

何かある筈なのに・・・

プロは、「こうなったら優勢」と判断している局面は、事前に研究しない。

そうなってから考えたら良い・・・と。


まあ、あまり気が進まないが、▲7五歩とした。

当然の△8四飛に▲6五歩。


〔図3. 51手目▲6五歩まで〕
イメージ 3


これが最初の勝負の一手、謂わば、試験問題。

国立大学教授が作成した大学院レベルの問題。

第1問って訳です。

聡太君の回答は、△6五同歩!!


〔図4. 52手目△6五同歩まで〕
イメージ 4


これに、教授の渡辺が唸った。

「えっ!?本当に16歳!?ベテランA級の手じゃあねえか」



大盤解説会場の佐藤康光九段も同じ反応だったらしい。

タイトル保持者レベルの高段者が、皆、唸ったのである。
指されてみれば、成程と感心させられる一手だ、と。

ここは歩ではなく桂馬で跳びたいところなのである。

△6五同歩とすると、7三の桂馬は、6五にも8五にも跳べないのである。

だから、10人の棋士のうち10人が△6五同歩としない。

羽生さんか森内九段が1時間程長考して、やっと指す手だろうか。

しかし、よく見ると、後に△6六歩と突き出すと、次に△6五桂と跳べる。


更に、第2問。

▲5五歩と銀を追い払う手に対しても・・・


〔図5. 53手目▲5五歩まで〕
イメージ 5


普通は、△4三銀と守りを固める。

だが、聡太君は、△6三銀!


〔図6. 54手目△6三銀まで〕
イメージ 6


これにも驚いた。

自分なら絶対、喜んで△4三銀だからだ。

これまた、指されてみれば、当然の選択肢の一つ。

▲7六銀と圧力をかける予定だったが、△6四銀の応援があるから、出来ない。

また、また、唸った。


<続く>

*----------*----------*
【註解】

註1.藤井猛が竜王を獲得した頃

竜王戦
 第14期 2001年度 羽生善治 4−1 藤井 猛 羽生奪還
 第13期 2000年度 藤井 猛 4−3 羽生善治 藤井防衛
 第12期 1999年度 藤井 猛 4−1 鈴木大介 藤井防衛
 第11期 1998年度 藤井 猛 4−0 谷川浩司 藤井奪取

註2.3連敗から4連勝で防衛した。

竜王戦 第21期 2008年 渡辺明 4−3 羽生善治 渡辺防衛


*----------*----------*
【ニュース冒頭】

第12回 朝日杯将棋オープン戦

場所:東京都千代田区「有楽町朝日ホール」

日時:平成31年2月16日(日)

持時間:各40分(チェスクロック方式)。切れると1手60秒の秒読み。


本戦 準決勝

開始時刻:10時30分

▲行方尚史 八段(45歳)VS △藤井聡太 七段(16歳)

結果:120手で藤井の勝ち

終局時刻:12時53分

消費時間:共に40分


本戦 決勝戦

開始時刻:14時30分

▲渡辺明 棋王(34歳)VS △藤井聡太 七段(16歳)

結果:128手で藤井の勝ち

終局時刻:16時52分

消費時間:共に40分


主催:朝日新聞

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渡辺二冠の気持ちの考察が中々面白いですね笑

しかし、無敵に近い強さを誇っている絶好調の渡辺二冠を後手番で倒すとは正直思ってませんでした...
お恥ずかしい。 削除

2019/2/27(水) 午後 9:02 [ ででで ] 返信する

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でででさん

有難うございます。
三段リーグ、残り2局となりましたね。
黒田君、多分、1勝さえすれば、次点で昇級でしょう。
出来れば2連勝して欲しいですね。

2019/3/1(金) 午前 0:21 [ 銀桂一行 ] 返信する

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こんばんは。

名解説です。

面白い!!

絶好調だった渡辺2冠を圧倒しての優勝だったので
一層価値が高いですね〜。

年間最高勝率の更新も視野に入って来ました。
明日(今日)、久保9段に勝って、更新となるでしょう!!

2019/3/11(月) 午前 0:31 トリトン 返信する

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トリトンさん

お褒めに預かり恐縮です。

有難うございます。

2019/3/11(月) 午後 8:42 [ 銀桂一行 ] 返信する

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