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将棋の茶店「芹沢鴨?」

将棋は大切な日本文化の一つ。将棋界が羽生(はぶ)さんを得たことは、天恵です。

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笑福亭鶴瓶をご存知と思う。

私は同じ世代なので彼を若い頃から知っている。

二十歳そこそこでテレビに出てきた。(注1.)


『 突然ガバチョ! 』なんて深夜番組を今でも憶えている。(注2.)

アフロヘアーの鶴瓶の話に腹を抱えて笑った。


名前に「 笑福亭 」が付くのだから当然、落語家だろと思っていたら、落語は一切出来ないと言う。

明石家さんまも同じである。


二人は、日常の自分の身の周りの出来事を喋り笑わせるのが上手い。

かと言って、一人だけで1時間も喋る訳ではない。

番組の司会者的役割をする。(今で言うMC)

相方とかゲストとかが居れば、そのエピソードなどを広げるのが巧み。

表層的な人物像ではなく、内面を引出して笑いへ変換するのが上手い。



しかし、私は、二三年で消える芸人だろうと思っていた。

おそらく世間も皆、そんな風な目でしか見ていなかったと思う。


その理由は、厳しい修業を経ないで、若くして売れてしまったから、基礎がないだろう、と。



ところが、どうだ。

今や、二人とも、お笑い界の大御所である。

デビューから四十年である。

一つの業界で四十年間トップを維持するには、優れた理論と芸がなければ成し得ない。


『 すべらない話 』で一躍有名になった兵動大樹が、鶴瓶を評している。(注3.)

「 この世界に入って、後戻りのきかない頃になって、あの芸の凄さが解る 」

誰にでも真似出来そうで、出来ないと言うのだ。



『 鶴瓶・上岡パペポTV 』で共演していた上岡龍太郎曰く。(注4.)

鶴瓶はテレビ時代の申し子だと言う。


自分達が教えられた話し方は、短い言葉で端的に状況を説明し、お客さんにその場面に遭遇させる。

それを磨くのが修業だった。勉強だった。

要するに、ラジオで漫才や落語をやることを前提としたもの。


一方、鶴瓶の話し方は、「ガーッ」「キキーッ」「ピシッ」などの擬音語、擬態語を使い、手振り、身振りを使う。
無駄も多い。

やや頭の悪い大人、あるいは子供の喋り方である。

昔なら、芸人として駄目としたもの。不合格。

ところが、視聴者はその話にリアリティ(真実味)と親しみを感じて引き寄せられる。

それを解ってやっている。

鶴瓶とさんまは、新しい話芸を開拓した、と上岡は説く。



ここまでが前置き、『 城の崎にて 』に戻る。


『 城の崎にて 』を谷崎潤一郎は、無駄な表現や言葉はない、と評した。

ならば、上岡の時代のラジオを前提とした話芸と云うことになる。

が、しかし、逆で、鶴瓶の話し方なのではないか。

それは、吉行淳之介が指摘した様に、無駄があるからだ。

「 淋しかった 」を二度繰り返すより、他の文章表現があったはずだ、と吉行は指摘する。

言わば、この部分が鶴瓶の擬音語、擬態語に当る。



どちらにしても、吉行が、谷崎の四十年後に反論を掲げてくれたお蔭で、さらに『 城の崎にて 』は面白くなった。





イメージ 1
アフロヘアーの鶴瓶 昭和57年当時


イメージ 2
現在の鶴瓶


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【プロフィール】

笑福亭鶴瓶(しょうふくてい つるべ)昭和26年12月23日生、63歳、男性

日本の上方噺家(6代目笑福亭松鶴門下)、タレント、俳優、歌手、司会者、ラジオパーソナリティである。
本名、駿河 学(するが まなぶ)

最近になって落語家として高座に上るようになった。

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【城の崎にて】


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【注解】

注1.二十歳そこそこでテレビに出てきた。

 それまでは、師匠の笑福亭松鶴(しょかく)の鞄持ちだったのである。
 当時は、落語を勉強しており、寄席の高座に上がっている。
 この頃、さんまと出会い、以来の遊び仲間である。
 
注2.『 突然ガバチョ! 』

 毎日放送ほかで昭和57年10月5日から昭和60年9月24日まで、
 毎週火曜日の22:00-22:54に放送されていた公開バラエティ番組。


注3.兵頭大樹の語り

『兵動大樹のほわ〜っといい感じ』 平成26年7月xx日放送 ABCラジオ 12:00〜15:00

 笑福亭鶴瓶の弟子がゲストで出演。
 その際の兵動の話
 「鶴瓶師匠の話芸って、素人のときにテレビで観ていると、簡単そうに見えるんですよね。
  ところが、この世界に入って、後戻りのきかない頃になって、あの芸の凄さが解る」

注4.『 鶴瓶・上岡パペポTV 』

 笑福亭鶴瓶と上岡龍太郎を出演者として讀賣テレビ放送制作、日本テレビほかで、
 昭和62年(1987年)4月14日から平成10年(1998年)3月31日まで、放送されていたトーク番組。
 お笑い芸人の間では、伝説の番組。


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【参照】

『 小僧の神様・城の崎にて 』 志賀直哉著 新潮文庫 平成25年2月25日 80刷

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