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2ケ月前の古い話で恐縮です。
この頃は、全く記事を書く余裕がなかったもので。
それにしても、将棋ソフトに負けるなんて・・・悔しいですねえ。
私は、天彦名人が1勝はするんじゃあないかと、随分期待していたんですが、残念です。
将棋界で今一番勢いがあるのは、聡太四段ですが、一番強いのは?
となると、難しい。
まあ、天彦名人か、渡辺竜王ってとこでしょうか。
どちらかが、相手のタイトルを奪取すれば、統一チャンピオンとして、名実共に第一人者を名乗れるのですが・・どうも、来期以降の話ですね。
そうなると、羽生三冠が加って、三者鼎立となるのが道理。
第一人者は、賞金獲得額なども考慮に入れると、やはり羽生三冠でしょうか。
ははは。
あらら、脱線してしまいました。
どうであれ名人のタイトルを持つ棋士が、将棋ソフトに敗れたことだけは事実です。
その負け方が、本の数年前と比べると、雲泥の差。
完敗です。
昔は、解説の棋士が指し手の意味を直ぐに理解できたし、
疑問手、悪手も指摘できた。
しかし、今や将棋ソフトの疑問手、悪手を指摘できない。
好手の場合でも、大盤で駒を数手動かしてからでないと、その理由が発見できなくなってしまった。
すなわち、将棋ソフトが指す前に
候補手を示せなくなってしまった。
その典型的な場面が、本局の76手目△9三桂の局面。
【76手目△9三桂まで】
この時点での『エルモ(Elmo)』の評価値は、『ポナンザ(Ponanza)』の+400点超。(注1)
大体、歩2枚程度の差か。
ここでコンピュータの示す先手の候補手(77手目)が驚愕だった。
(ここでは『エルモ』も『ポナンザ』も同じ読み)
大盤解説の深浦九段が「えっ!?角筋ですよ?タダで取られますけどね。」
三浦九段も、「えっ!?」と驚きを隠さない。
2人で駒を動かして検討する。
「ああ、なるほど〜」
理由はこうだ。
もし▲7四銀を後手△同角としたら、▲7三角成として飛角両取り。
(1)△5六角と逃げたら、飛車を取るんじゃあなく、▲5三歩成とし、△同金に飛車をタダ取り。先手優勢。
(2)角を逃げずに△6三金なら▲7四馬△同金▲5三歩成で良い勝負。
なので、後手は、▲7四銀を△同角と取らない。
後手は、▲7四銀を△同角と取らないで、どう指すのか?
なんと!△6一飛!!
深浦も三浦も、意味が全く理解できない。
この△6一飛の意味が判明したのは、数分後の現地解説者遠山六段の話から。
後手『ポナンザ』の狙いは、
△6一飛に先手が7四銀を守って▲7三角成としてくれたら、
△8六歩▲同歩△6七歩成▲同歩△同飛成▲同金△同角成。
飛車を切って馬を作るらしいとのこと。
この時、先手の5五角が居ない方が良い。
▲7三角成としないなら、今度こそ△7四角と銀を頂く。
すなわち、△6一飛は「後の先(ごのせん)」。
ここまで読めた上で、評価値は、『ポナンザ』の+400点超。
大盤で検討する。左:三浦九段、右:深浦九段
さあ、我らが名人・天彦は、77手目▲7四銀と指せるのか!?
深浦、三浦は、期待して見守ったが、1分で▲9四銀と逃げた。
「あああ〜」と落胆の声。
これで一挙に評価値は『ポナンザ』の+800点弱へ。
大体、評価値が+700点を超えると、70%以上の勝率で勝つという。
(コンピュータ同士での勝率)
まあ、人間相手なら、100%だろう。
要するに、77手目▲9四銀と指した時点で、先手必敗。
将棋ソフトは、プロ棋士の手の届かないところまで、
進化した様だ。残念だが・・・
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【注解】
注1.エルモ(Elmo)
第27回世界コンピュータ将棋選手権の優勝ソフト。
準優勝「ポナンザ(Ponanza Chainer)」、3位「技巧」
初参加の「エルモ」は、一次予選を7勝0敗、1位で通過。
二次予選で「技巧」に苦杯を喫したものの、「ポナンザ」を下して8勝1敗、1位で通過。
2位「ポナンザ」、3位「大合神クジラちゃん」、4位「読み太」、5位「技巧」。
決勝ラウンドでは、「エルモ」が再度「ポナンザ」を破り、7勝0敗で優勝。
二次予選で1敗し完全優勝は達成できなかったものの、終盤、「ポナンザ」に読み勝ったのは圧巻だった。
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【ニュース冒頭】
第2期電王戦二番勝負 第2局
▲佐藤天彦叡王(名人)vs △『ポナンザ(Ponanza)』
(開発者:山本一成さん、下山晃さん)
人類とコンピュータの代表同士が戦う構図が見られるのも、泣いても笑ってもあと1局のみとなった。
第1局で相手の先勝を許した佐藤天彦叡王(名人)が、最後に人類の強さを示すのか。
それともが連勝を決めて幕を下ろすのか。確実に歴史に残る、大注目の一戦である。
日時:平成29年(2017年)5月20日
場所:兵庫県姫路市「姫路城」
持時間:各5時間(チェスクロック使用)。
先手番は佐藤。
対局開始:10時、昼食休憩:12時30分から13時30分、夕食休憩は17時30分から18時。
結果:94手で『ポナンザ』の勝ち。
二番勝負はPONANZAの連勝で幕を下ろした。
終局時刻:19時30分
消費時間:▲佐藤4時間55分、△PONANZA2時間47分
主催:株式会社ドワンゴ、公益社団法人日本将棋連盟
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【ニコニコ生放送】
7:16:00〜7:50:00頃の解説
解説者:深浦康市九段、三浦弘行九段
聞き手:貞升南女流初段
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