|
ワンパンチで、敗れ、チャンピオンの座を失った試合を観ることがある。
我々素人目からすると、ラッキーパンチじゃないの?
気にするな、なんて思い、見過ごす。
ところが、本人にとっては、永遠に勝てない程の自信喪失に陥っていた。
何故なら、そのパンチが、全く見えなかった、即ち、視野に捕らえられなかったからだ。
従って、何度対戦しても、必ず、パンチを浴びる。
これは、本人は自覚したくないし、他人に泣き言として聞かれたくない。
よって、周囲やファンには、全く解らないことになる。
同様に将棋でも。
この一局は、将来を決めた分水嶺の一局だった。
あの時、勝っていれば・・・
と、云う勝敗がある。
に、違いない。
きっと、その後の十数年、成績は大きく変っていた。
そんな重要な一局だ。
それは、他人の目に映じないのかも知れない。
プロでも見逃し、本人以外解らないのかも知れない。
でも、誰か示唆してくれたら・・・
そんな一局を谷川浩司九段が指摘してくれた。
今期、広瀬八段が活躍した。
竜王奪取!
ランキング 対局数 1位 64局。勝数 3位 43勝。勝率 11位 0.672。
但し、B級1組以上の棋士では、勝数 1位。勝率 2位である。
この原動力は、一体何んだろうか。
広瀬は、前期、第11回朝日杯の決勝で、聡太君に敗れた。
それも、目の醒める様な絶妙手を浴びて。
この一局を境に、広瀬が奮起した、と、谷川九段が指摘するのだ。
成る程!気付かなかった!
となると、次の広瀬vs聡太戦は、興味深いですぞ!
今期、大きな一局を選べ、と云われたら、多くのファンは、順位戦 C級1組 10回戦 ▲聡太君vs△近藤戦だろう。
あの1敗が、大きかった、と。
しかし、私は、聡太君に限っても、あの対局だけではない。
順位戦で云えば、3回戦の西尾七段戦、6回戦の千葉七段戦、7回戦の増田六段戦も、大きな一局だったと思う。
近藤戦を含めて、この4局、勝敗が入替っていても可笑しくなかったのだ。
ましてや、全棋士の中で、この一局を選べ、と訊かれたら、雲を掴む様な話だ。
う〜ん、難しい!
やはり、谷川九段ほどの棋士に指摘して貰わないと分からない。
だが、これだけは言える。
4月から名人戦七番勝負が始る。
このタイトル戦は大きな勝負だ。
天彦と豊島の二人だけじゃなく、この世代にとって、実に大きな勝負だ。
楽しみだ。
*----------*----------*
【大きな一局】
第11回 朝日杯将棋オープン戦 本戦 決勝戦
場所:東京都千代田区「有楽町マリオン」
日時:平成30年2月17日(土)
持時間:各40分(チェスクロック方式)。切れると1手60秒の秒読み。
開始時刻:14時30分
▲藤井聡太 五段(15歳)VS △広瀬章人八段(31歳)
結果:117手で藤井の勝ち
終局時刻:16時28分
消費時間:共に40分
主催:朝日新聞
第77期 順位戦 C級1組 10回戦
▲藤井聡太 七段(16歳 31位)vs △近藤誠也 五段(22歳 6位)
対局日:平成31年2月5日(火)
対局場所:関西将棋会館「水無瀬の間」
開始時刻:10時
持時間:各6時間(チェスクロック使用)切れたら1手60秒未満の秒読み。
結果:136手で後手近藤の勝ち
終局時刻:23時37分
消費時間:▲藤井6時間、△近藤5時間58分。
勝った近藤、敗れた藤井共に8勝1敗となった。
主催:朝日新聞、毎日新聞
|