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将棋の茶店「芹沢鴨?」

将棋は大切な日本文化の一つ。将棋界が羽生(はぶ)さんを得たことは、天恵です。

棋士の分析

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どんな研究方法も、勝率を大幅に向上させない。

精々1割程度しか効果は無い。
これは、序盤の大家、藤井猛九段の言葉です。


よく質問された「 藤井システム、藤井矢倉の効果は? 」に対する答えです。

従って、「 将棋ソフトによる研究 」の効果も、精々1割程度ではないか。


例えば、千田六段の場合。(下記の年度別勝率を参照)

全ての研究方法に共通の基礎勝率5割。

加えて元々の才能1割を加えて勝率6割。

これに「将棋ソフトによる研究」の神秘的ブランド力、1割を加えて、

合計勝率7割。

これが、千田六段の年間勝率の内訳ではないか、と考えるのです。


神秘的ブランド力とは、

「名人も敵わない程強く、数秒で最善手を弾き出す」と云う信用力である。


その上、知識の薄い相手は、不安が付き纏う。

知識の薄い相手とは、

1.コンピュータ音痴の棋士

2.将棋ソフトに対する嫌悪があり、生理的に受け付けない棋士

である。


更に、研究に使う歴史が浅い為、研究方法が確立していない。

すなわち、

「将棋ソフトによる研究」の長所短所、限界が、まだ判明していない

わけですね。

よって、私は、

「将棋ソフトによる研究」の効果を過大評価しない。


しかし、いざ、棋士となり、千田六段と盤を挟んで対峙すれば、疑心暗鬼に陥る。

それを払拭する為には

やはり自分も「将棋ソフトによる研究」をやり、実戦で試す。

そうすることによって、

効果の度合を肌で実感し、盲目的不安を払拭する。

それ以外にないのではないでしょうか。


羽生さんは、昔から「先入観を持たず、何でも試してみる」を信条の一つとしています。

「藤井システム」を攻略する為には、自ら「藤井システム」を使ってみる。

「藤井システムを受けても、使っても、両面で一番白星を稼いだのは、羽生さん」

と藤井猛九段がぼやいています。


【結論】

聡太四段が、千田六段を懼れず、堂々と戦えたのは、

自らも「将棋ソフトによる研究」を行い、その長所短所、限界を掴んでいる、

のではないか、と推測される。


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【千田翔太 六段 年度別成績】

 22歳 平成28年度 65局 48勝 17敗 勝率0.7384

 21歳 平成27年度 53局 35勝 18敗 勝率0.6603

 20歳 平成26年度 42局 31勝 11敗 勝率0.7380

 19歳 平成25年度 49局 36勝 13敗 勝率0.7346


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【「藤井聡太四段の強さとその背景」過去の記事】


【歴代連勝記録分析の記事】


「将棋ソフトによる研究」を標榜している千田六段との対戦。


恒例の対局前のインタビューで千田は、

「 前期はベスト8で破れてしまったので、今期はそれを越えたい 」

と、答えた。

「 聡太新四段など眼中になし、今日は、100%勝ちます! 」と宣言したような口振り。

本気ですね。

私は、先輩棋士達が、本気になればなるほど、拍手を送っています。

生半可に聡太四段を勝たせないで欲しいですからね。


先手千田六段が▲4五銀と出た局面。


【図1. 39手目▲4五銀まで】
イメージ 1


局後の話し振りから察すると、千田六段は事前研究で自信を持っていた。

そして、更に▲1五歩、▲9五歩と突き捨てた。


【図2. 51手目▲9五歩まで】
イメージ 2


無茶苦茶に手が広く、複雑な局面を作りました。

右側も左側も、どちらにも火の手が上って、どちらかに馬かと金が出来るのは必定。


私のような素人には、先手優勢にしか映りません。


後手側に座った棋士が、この時点で、殆ど戦意喪失するんじゃあないでしょうか。

( うわ〜っ!研究範囲に嵌ってしまった!)

と。

本当のところは、互角かも知れませんが、疑心暗鬼に陥る。

この精神状態が、疑問手を引き出し、その疑問手が更に悪手を誘う。

断っておきますが、私は、千田六段の研究を軽んじているのでは有りません。

どんな研究方法も、同程度の効果しか無いと思っているのです。

これが千田六段の、と云うより、研究している側の通常の勝ちパターンだと思います。

ところが、聡太四段!

全く動じない!

生れて初めて目にする局面であるにも拘らず。

少考しながら、淡々と応じて行く。


更に、10手進んで、▲6四歩の局面。


【図3. 61手目▲6四歩まで】
イメージ 3


感想戦で、千田六段が「 自信がない 」と吐露した局面です。


聡太四段が、相手の土俵で、見事に指し回した証拠です。


どう思います?

聡太君はここ1年間、将棋ソフトを研究に取り入れた

と、書いています。

しかし、相手の千田六段は数年前から開始しています。

しかも、聡太君は学業と並行していて、

1日の研究に割ける時間は、千田六段に劣ります。


そう考えると、

対峙する前から、千田六段の研究に怯えても不思議じゃない。

と、そう思いませんか?


【結論】

聡太四段は、相手の如何なる研究も懼れない、自信を持っている。



さて、その自信は、どこから来るものなのでしょうか?


*---------*----------*

第67回 NHK杯戦  1回戦第7局

放映日:平成29年5月14日(日)

▲千田翔太 六段 vs △藤井聡太 四段

結果:90手で後手藤井の勝ち。

解説:杉本昌隆 七段(48歳) 聞き手:藤田綾 女流初段(29歳)

持時間:10分切れたら1手30秒未満・他に各10分の考慮時間あり(チェスクロック使用)


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【「藤井聡太四段の強さとその背景」過去の記事】


【歴代連勝記録分析の記事】


聡太四段は、「三段になってから将棋ソフトと指すようになって、序中盤が上達した」

と語っているが、これを鵜呑みにしてはいけない。

もし、将棋ソフトと練習対局を積むだけで強くなれるなら、

電王戦に出場した棋士、ほぼ全員が、活躍をしている筈ではないか。

だが、現実は、目覚しい成績を上げているとは言い難い。


将棋ソフトを研究に使っていると棋士の代表格は、千田翔太 六段だろう。

この勉強方法が、昨年の棋王戦挑戦など、活躍に繋がった、と、専らの評判だ。

私の推測だが、この勉強方法が功を奏し、勝星に繋がったのは、1割だと思う。

対戦相手が、この勉強方法を「魔法の杖」のように懼れ、

研究手順に嵌ったんじゃあないかと疑心暗鬼に陥り、

本当は互角なのに、疑問手を連発して自ら崩れた。

1割の大半は、これが勝因ではないか。(下記に補足)

研究手順通りに勝ったのは、年間1局程度だろう。


では、聡太四段の強さも、そのお蔭か?

聡太四段は、最終盤の読みの速さについてのブランドは、確立している。

だが、「将棋ソフトによる勉強」を宣伝していない。

だから、千田の勝因とは、ことを異にする。

断っておきますが、私は、千田六段の研究を軽んじているのでは有りません。

どんな研究方法も、同程度の効果しか無いと思っているのです。

その2人が、先日、NHK杯戦で対戦した。

なんと、千田六段の完敗!


前述のことを念頭に、次回から、NHK杯戦 千田六段 vs 聡太四段戦を検証してみる。



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【補足】千田六段の将棋ソフトによる勉強の効果


例えば、昨年度、対局数は65局、48勝、勝率0.7384 だった。

この内、将棋ソフトによる勉強が功を奏し、白星に繋がったのは7局前後ではないか。

研究手順通り勝ったなんて、多分、年間2局無いと思う。


コンピュータに疎く、将棋ソフトなんて興味の無い者は、盲目的に懼れる。

対戦相手は、千田六段の将棋ソフトによる勉強を「魔法の杖」のように懼れ、

研究手順に嵌ったんじゃあないかと疑心暗鬼に陥り、

本当は互角なのに、疑問手を連発して自ら崩れた。

これが千田の勝因である。


では、研究手順らしき戦型を避けて戦うと、どうなるか。

これは、勝負師として気合負けに繋がる。

毎回毎回避ける訳にいかないのだ。


将棋ソフトを活用する勉強が、直接、勝因に繋がるなんて、私は信じない。


じゃあ、将棋ソフトではなく、別の勉強方法に置き換えていたら、どうなったか?

多分、同じ様な成績を上げていたに違いないと思うのだ。

偶々、将棋ソフトだったのだ。


ただ異なる点は、今、将棋ソフト株がべらぼうに高騰したことだ。

十数年前の弱い将棋ソフトの頃なら、誰も懼れなかった。

要するに、対戦相手が、「千田は読み切っている」と信用してくれた。

これが功を奏したのだ。


故・大山十五世名人の名言がある。

「 勝つには、相手に信用されること 」


勿論、千田の努力がある。

対戦相手よりも、「将棋」に割いている時間が長いのだ。

同じ勉強時間だったとしたら、前述の信用の分だけ、千田が優位だ。

その優位だった分が、昨年度の7局、1割だ。


これと同じ現象は、羽生世代が台頭し始めた頃にも起こった。

羽生世代の活躍を妬んだ当時の先輩棋士達だ。

「コンピュータ将棋」「真似将棋」「卑怯なグループ共同研究」などと揶揄した。

今、思い返すと冷笑せずにはいられない。


将棋ソフトによる勉強も同じなのだ。

所詮は、同じ人間同士の戦いなのだから。


この世に「仙人」と「魔法の杖」は存在しない。


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【千田翔太 六段 年度別成績】

 22歳 平成28年度 65局 48勝 17敗 勝率0.7384

 21歳 平成27年度 53局 35勝 18敗 勝率0.6603

 20歳 平成26年度 42局 31勝 11敗 勝率0.7380

 19歳 平成25年度 49局 36勝 13敗 勝率0.7346

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【「藤井聡太四段の強さとその背景」過去の記事】


【歴代連勝記録分析の記事】


藤井聡太四段の強さの度合いについて書く。


並みの新四段ではないことは、言うまでもない。

谷川九段、羽生三冠、渡辺竜王・・・数々の名棋士がいる。

彼らの新四段当時と比較しても、聡太四段の方が数段秀でているのだ。


今直ぐ、名人竜王と戦っても、軽く勝ち越すのではないか、と期待させる逸材なのだ。

素人ファンの錯覚ではない。

19連勝と云う成績を見ての後出しジャンケンの評論でもない。


将棋の内容が図抜けているのだ。

ほぼ毎局、斬新な新手筋を披露する。

更に、感想戦で先輩棋士を圧倒する。


先輩棋士の「もし、こうしたら?」に対して、大概の棋士は、「う〜ん」と言いながら少考して、

恐る恐る返答する。

ところが、聡太四段は違う。

間髪を容れず指し手を返す。

40年間将棋ファンをやっているが、見たこと無い。

(糸谷八段もその点似ているが、異質である。)

恐らく、先輩棋士は全員、衝撃を受けたに違いない。


低段者を相手に「 終盤で逆転勝ちする粗削りな将棋 」と高を括っていた。

ところが、全く違う。

序盤・中盤に隙がないどころか、上手い。

対局者や解説者が、口を揃えて「完成されてる」「老練」「卒がない」と舌を巻く。

そんな、馬鹿な!?

有り得ない!


突然、14歳の、異次元の、七冠棋士が出現した印象なのだ。

「 青天の霹靂 」とは、将に是だ。


先輩棋士、全員、唖然として棒立ち。


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【「藤井聡太四段の強さとその背景」過去の記事】


前回、聡太四段が強くなった背景に「コンピューターは無い!」と断言した。

ところが、『将棋世界』6月号の自戦記の中で、聡太君は、

「三段になってから将棋ソフトと指すようになって

序中盤が上達した」

と語っている。

しかし!

鵜呑みにする勿れ!


もし、将棋ソフトと練習対局を積むだけで強くなれるなら、

電王戦に出場した棋士、ほぼ全員が、瞠目すべき活躍をしている筈ではないか。

だが、現実は、必ずしも目覚しい成績とは言えない。


と云う訳で、将棋ソフトと聡太四段について、何回かに分けて、考察してみる。

比較対象者は、将棋ソフトを研究に使っていると公言している棋士。

加えて、電王戦出場棋士。


では、今回は、コンピュータのハードとソフトについて。

まず、ハード面。

聡太君は、どんなパソコンを使っているか?

AbemaTVで垣間見る限り、居間に在る市販のデスクトップ・パソコンであろう。

電王戦に出場した棋士が、ドワンゴから提供された様な高性能のパソコンではない。

すなわち、

先輩棋士達よりハード面で引けを取っている。



次にソフト面。

恐らくweb上でダウンロード出来る『 技巧 』『 ボナンザ(Bonanza) 』または、

市販の『 激指14 』ではないか、と、思う。

電王戦に出場した棋士に事前提供された様な対戦相手のソフトではない。

すなわち、

先輩棋士達より優秀なソフトを使っていない。



【 結論 】

聡太四段の将棋ソフトで研究する環境は、先輩棋士以下である。


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【電王戦に出場した棋士】
第1回 将棋電王戦
『 Puella α 』vs 米長邦雄 永世棋聖

対局日:2012年1月14日

持時間:3時間、1分未満の考慮時間は計測せず、途中に1時間の昼食休憩を挟む。

場所:日本将棋連盟 将棋会館

結果:113手で先手の『 Puella α 』の勝ち。

なお、『 Puella α 』は、2011年世界コンピュータ将棋選手権の優勝ソフト『ボンクラーズ』が名称を変えたもの。

第2回 将棋電王戦
2013年3月から4月にかけて開催された。

対局ソフトは2012年の世界コンピュータ将棋選手権の上位5ソフト。

第1局 阿部光瑠 四段 ○ vs 『 習甦 』(開発者:竹内章) 113手で阿部の勝利。

第2局 佐藤慎一 四段 ● vs 『 ponanza 』(開発者:山本一成) 141手でponanzaの勝利。

第3局 船江恒平 五段 ● vs 『 ツツカナ 』(開発者:一丸貴則) 184手でツツカナの勝利。

第4局 塚田泰明 九段 △ vs 『 Puella α 』(開発者:伊藤英紀) 230手で持将棋・引分け。

第5局 三浦弘行 八段 ● vs 『 GPS将棋 』(開発チーム:Team GPS(東京大学大学院総合文化研究科)) 102手でGPS将棋の勝利。

第3回 将棋電王戦
2014年の3月から4月にかけて開催された。対局ソフトは第1回将棋電王トーナメントの上位5ソフト。

第1局 菅井竜也 五段 ● vs 『 習甦 』(開発者:竹内章) 98手で習甦の勝利。

第2局 佐藤紳哉 六段 ● vs 『 やねうら王 』(開発者:磯崎元洋) 95手でやねうら王の勝利。

第3局 豊島将之 七段 ○ vs 『 YSS 』(開発者:山下宏) 83手で豊島の勝利。

第4局 森下卓 九段 ● vs 『 ツツカナ 』(開発者:一丸貴則) 135手でツツカナの勝利。

第5局 屋敷伸之 九段 ● vs 『 ponanza 』(開発者:山本一成、下山晃) 130手でponanzaの勝利。

第4回 将棋電王戦FINAL
2015年の3月から4月にかけて開催。持時間は各5時間・秒読み1分。昼食・夕食休憩(合計1時間30分)がある。

また、出場棋士は、本番と同じソフトおよびハード(Intel Core i7 Extreme5960X EE 3.0GHz 8コア)で練習対局が行なえる。

第1局 斎藤慎太郎 五段 ○ vs『 Apery 』(開発者:平岡拓也、杉田歩、山本修平) 115手で斎藤の完勝。

第2局 永瀬拓矢 六段 ○ vs『 Selene 』(開発者:西海枝昌彦) 89手で永瀬の勝利。

第3局 稲葉陽 七段 ● vs『 やねうら王 』(開発者:磯崎元洋) 116手でやねうら王の勝利。

第4局 村山慈明 七段 ● vs『 ponanza 』(開発者:山本一成、下山晃) 97手でponanzaの勝利。

第5局 阿久津主税 八段 ○ vs 『 AWAKE 』(開発者:巨瀬亮一) 阿久津の勝利。21手で開発者の巨瀬が投了した。

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【「藤井聡太四段の強さとその背景」過去の記事】


【歴代連勝記録分析の記事】


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