将棋の茶店「芹沢鴨?」

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〜 「聡太君の衝撃の一手」を検証 〜

千田六段が、

3年前に行われた将棋電王戦FINALで戦った将棋ソフトは

現在のソフトに、飛車落で勝てない!

と、語ったことは、前回書いた。(註2)

もう、人間の名人や竜王が、遼(はるか)及ばない、ところへ行ってしまったのか?

ところが、我らが聡太君。

竜王戦 5組 決勝戦 対石田戦で、

AIを超えた!

と、ニュースの見出し。

本当でしょうか?

今回、この一局を検証して見ます。


断っておきますが、私は、聡太ファンです。

決して聡太君を貶めようとしているのではありません。

ただ、マスコミの過剰な報道を心配しているのです。

なぜなら、必ず、将来、反動があるからです。


結論を先に言います。

将棋ソフトは、▲7二銀を打てれば、先手優勢と判断していました。

従って、この部分に関しては、聡太君がソフトを上回っていた。

これは、事実です。


詳細は、次回。


<続く>


*----------*----------*
【註解】

註1.コン君

 先崎学九段が、コンピュータ将棋ソフト及びコンピュータを「コン君」と呼ぶ。
 流石、上手いもんだ。私も拝借させて頂くことにした。

註2.将棋電王戦FINAL(第4回)

 2015年の3月から4月にかけて開催。持時間は各5時間・秒読み1分。昼食・夕食休憩(合計1時間30分)。
 出場棋士は、本番と同じソフトおよびハード(Intel Core i7 Extreme5960X EE 3.0GHz 8コア)で練習対局が行なえる。
 また、「5対5の団体戦はこれで最後」と発表された。
 電王戦FINALで使用されるハードは、コンピューター将棋の通常探索のときの性能で考えるなら、
 第3回将棋電王戦で使用されたハード(Intel Core i7 Extreme4960X EE 3.6GHz 6コア)とあまり変わらない。

 対局結果(FINAL)

第1局 斎藤慎太郎 五段 vs Apery。115手にて斎藤の勝ち。
第2局 永瀬拓矢 六段 vs Selene。89手で永瀬の勝ち。
第3局 稲葉陽 七段 vs やねうら王。116手でやねうら王の勝ち。
第4局 村山慈明 七段 vs ponanza。97手でponanzaの勝ち。
第5局 阿久津主税 八段 vs AWAKE。阿久津の勝ち。開始からわずか49分、21手で開発者の巨瀬が投了した。

*----------*----------*
【ニュース冒頭】

第31期 竜王戦 5組ランキング戦 決勝

▲石田直裕 六段(29歳)VS △藤井聡太 七段(15歳)

対局日:平成30年6月5日(火)

場所:関西将棋会館

結果:96手で後手藤井の勝ち

開始時刻:10時00分

終局時刻:21時36分

持時間:各5時間

消費時間:▲石田4時間59分、△藤井4時間22分

聡太君は、決勝トーナメントに出場。次戦で都成五段と対戦する。

主催:読売新聞社


【ニコニコ生放送】

解説:千田翔太 六段

聞き手:飯野愛 女流初段


*----------*----------*
【ニュース抜粋】

藤井聡太七段「強すぎる」衝撃の一手 AIは悪手と評価の読み筋で勝利


2018年6月6日(水) 16:30配信 東スポWeb

将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(15)は5日、大阪市の関西将棋会館で指された8大タイトル戦の竜王戦ランキング戦5組決勝で

石田直裕五段(29)を96手で破って優勝し、2期連続で決勝トーナメントに進んだ。


この対局で、AIを超える衝撃の一手が飛び出した。藤井七段は終盤、AIの評価で「悪手」とされた手を選択。

さらに76手目に飛車を切り捨てるという衝撃の一手を放ち、観戦していた棋士たちの度肝を抜いた。

AIの読みをも上回る恐るべき読み筋に「強すぎる!」という驚嘆の声が上がった。


【ニュース抜粋】

藤井七段 竜王戦で指した“AI超え”の一手説明「部分的には人間の方が深く読める」


2018年6月10日(日) 19:48配信 スポニチ

高校生棋士・藤井聡太七段(15)が10日、名古屋市内で行われた自身の「昇級昇段を祝う会」の会場となったホテル内で会見。

5日の竜王戦で指した驚愕の一手について改めて言及した。

5日の竜王戦ランキング戦5組決勝で藤井は石田直裕五段(29)に勝利。その終盤で、飛車を捨てた△7七同飛成がファンの間で

“AI(人工知能)を超えた”と話題になっていることについて質問が飛び、これに答えたもの。

「一言で説明するのは難しい…」としばし黙考。その上で、「人間であれば、その場面で条件を整理して、

それに沿った手を考えるもの。その中で導き出された手だった」と続けた。

さらに「最近の将棋ソフトが大変強いのは言うまでもないことですが、部分的には人間の方が深く読める局面もあるというのは個人的には考えていたこと。

それが現れたのかなと思います」。まるで他人事のように冷静に分析しながら“AI超え”の一手であったことを自ら認めた。

横に座って一緒に会見した師匠の杉本昌隆七段(49)は、この発言に、愛弟子の驚異的な成長ぶりを改めて痛感したよう。

「自分にはできないなと思った。技術的にも精神的にも充実していないと出ない手」と、感心しきりだった。
〜 千田六段の談話 〜

「マルチメディア」って、耳にしたことがありますか?

私は、約二十年前、真っ只中に居ました。

もう廃れた言葉ですが、当時、知らなかったら鼻で嗤(わら)われた。

今、「AI(エーアイ)」と「ドローン」が花盛りです。

「AI」は、人工知能の意味で、昔からある言葉ですが、『アルファ碁』が出現して、突如、持て囃(はや)された。

何でも彼(か)んでも「AI」と呼称する。

もう軽薄としか言い様がない。

将棋ソフトは、「AI」では有りません。

勿論、広義の意味ではAIの範疇かも知れませんし、「ゲーム情報学研究会」設立の目的がAIです。

だからと言って、尻馬に乗るように「AI」と呼ぶのは、無恥の謗りを免れない。

まあ、マスコミが勝手に書いているだけでしょうけど。

「将棋ソフト」あるいは「コンピュータ将棋」

これでいいんです。

この方が、親しみ易い。

ぼやきはこれくらいにして、本題です。


『ニコ生』で千田六段が、竜王戦 石田vs聡太戦の解説をした。

実に興味深い話をしていた。

3年前に行われた将棋電王戦FINALで戦った将棋ソフト

憶えていますか?

1位:AWAKE(開発者:巨瀬亮一)
2位:ponanza(開発者:山本一成、下山晃
3位:やねうら王(開発者:磯崎元洋)
4位:Selene(開発者:西海枝昌彦)
5位:Apery(開発者:平岡 拓也、杉田 歩、山本 修平)

(順位は電王戦トーナメントの順位)

この5つのソフトです。

このとき、棋士側が初めて勝ち越したんですが、「ponanza」と「やねうら王」には負かされた。(註2)

やはり「ponanza」は、強かったですね。

その2015年版「ponanza」でさえ

現在のソフトに飛車落で勝てない!

そうです。

そんな事って、有り得るんでしょうか!?

飛車落ですよ!?

飽(あ)く迄(まで)も、平手で勝てないのなら解りますが、

駒落・・・なんて・・・

将棋ソフトの進歩は、「1年前のソフトに勝率7割」と言われています。

要するに、人間の名人や竜王が、遼(はるか)及ばない、遠い、遠い、ところへ行ってしまった感じです。

ところが、我らが聡太君。

一矢(いっし)報いてくれました。

ニュースの見出しは、

「強すぎる」衝撃の一手 AIは悪手と評価の読み筋で勝利!

本当でしょうか?

次回は、衝撃の一手を検証してみたいと思います。


<続く>


イメージ 1


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【註解】

註1.コン君

 先崎学八段が、コンピュータ将棋ソフト及びコンピュータを「コン君」と呼ぶ。
 流石、上手いもんだ。私も拝借させて頂くことにした。


註2.将棋電王戦FINAL(第4回)

 2015年の3月から4月にかけて開催。持時間は各5時間・秒読み1分。昼食・夕食休憩(合計1時間30分)。
 出場棋士は、本番と同じソフトおよびハード(Intel Core i7 Extreme5960X EE 3.0GHz 8コア)で練習対局が行なえる。
 また、「5対5の団体戦はこれで最後」と発表された。
 電王戦FINALで使用されるハードは、コンピューター将棋の通常探索のときの性能で考えるなら、
 第3回将棋電王戦で使用されたハード(Intel Core i7 Extreme4960X EE 3.6GHz 6コア)とあまり変わらない。

 対局結果(FINAL)

第1局 斎藤慎太郎 五段 vs Apery。115手にて斎藤の勝ち。
第2局 永瀬拓矢 六段 vs Selene。89手で永瀬の勝ち。
第3局 稲葉陽 七段 vs やねうら王。116手でやねうら王の勝ち。
第4局 村山慈明 七段 vs ponanza。97手でponanzaの勝ち。
第5局 阿久津主税 八段 vs AWAKE。阿久津の勝ち。開始からわずか49分、21手で開発者の巨瀬が投了した。

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【ニュース冒頭】

第31期 竜王戦 5組ランキング戦 決勝

▲石田直裕 六段(29歳)VS △藤井聡太 七段(15歳)

対局日:平成30年6月5日(火)

場所:関西将棋会館

結果:96手で後手藤井の勝ち

開始時刻:10時00分

終局時刻:21時36分

持時間:各5時間

消費時間:▲石田4時間59分、△藤井4時間22分

聡太君は、決勝トーナメントに出場。次戦で都成五段と対戦する。

主催:読売新聞社

【ニコニコ生放送】

解説:千田翔太 六段

聞き手:飯野愛 女流初段

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【ニュース抜粋】

藤井聡太七段「強すぎる」衝撃の一手 AIは悪手と評価の読み筋で勝利


2018年6月6日(水) 16:30配信 東スポWeb

将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(15)は5日、大阪市の関西将棋会館で指された8大タイトル戦の竜王戦ランキング戦5組決勝で

石田直裕五段(29)を96手で破って優勝し、2期連続で決勝トーナメントに進んだ。


この対局で、AIを超える衝撃の一手が飛び出した。藤井七段は終盤、AIの評価で「悪手」とされた手を選択。

さらに76手目に飛車を切り捨てるという衝撃の一手を放ち、観戦していた棋士たちの度肝を抜いた。

AIの読みをも上回る恐るべき読み筋に「強すぎる!」という驚嘆の声が上がった。


【ニュース抜粋】

藤井七段 竜王戦で指した“AI超え”の一手説明「部分的には人間の方が深く読める」


2018年6月10日(日) 19:48配信 スポニチ

高校生棋士・藤井聡太七段(15)が10日、名古屋市内で行われた自身の「昇級昇段を祝う会」の会場となったホテル内で会見。

5日の竜王戦で指した驚愕の一手について改めて言及した。

5日の竜王戦ランキング戦5組決勝で藤井は石田直裕五段(29)に勝利。その終盤で、飛車を捨てた△7七同飛成がファンの間で

“AI(人工知能)を超えた”と話題になっていることについて質問が飛び、これに答えたもの。

「一言で説明するのは難しい…」としばし黙考。その上で、「人間であれば、その場面で条件を整理して、

それに沿った手を考えるもの。その中で導き出された手だった」と続けた。

さらに「最近の将棋ソフトが大変強いのは言うまでもないことですが、部分的には人間の方が深く読める局面もあるというのは個人的には考えていたこと。

それが現れたのかなと思います」。まるで他人事のように冷静に分析しながら“AI超え”の一手であったことを自ら認めた。

横に座って一緒に会見した師匠の杉本昌隆七段(49)は、この発言に、愛弟子の驚異的な成長ぶりを改めて痛感したよう。

「自分にはできないなと思った。技術的にも精神的にも充実していないと出ない手」と、感心しきりだった。
2ケ月前の古い話で恐縮です。

この頃は、全く記事を書く余裕がなかったもので。


それにしても、将棋ソフトに負けるなんて・・・悔しいですねえ。

私は、天彦名人が1勝はするんじゃあないかと、随分期待していたんですが、残念です。


将棋界で今一番勢いがあるのは、聡太四段ですが、一番強いのは?

となると、難しい。

まあ、天彦名人か、渡辺竜王ってとこでしょうか。

どちらかが、相手のタイトルを奪取すれば、統一チャンピオンとして、名実共に第一人者を名乗れるのですが・・どうも、来期以降の話ですね。

そうなると、羽生三冠が加って、三者鼎立となるのが道理。

第一人者は、賞金獲得額なども考慮に入れると、やはり羽生三冠でしょうか。

ははは。

あらら、脱線してしまいました。

どうであれ名人のタイトルを持つ棋士が、将棋ソフトに敗れたことだけは事実です。


その負け方が、本の数年前と比べると、雲泥の差。

完敗です。


昔は、解説の棋士が指し手の意味を直ぐに理解できたし、

疑問手、悪手も指摘できた。

しかし、今や将棋ソフトの疑問手、悪手を指摘できない。

好手の場合でも、大盤で駒を数手動かしてからでないと、その理由が発見できなくなってしまった。

すなわち、将棋ソフトが指す前に

候補手を示せなくなってしまった。


その典型的な場面が、本局の76手目△9三桂の局面。


【76手目△9三桂まで】
イメージ 1



この時点での『エルモ(Elmo)』の評価値は、『ポナンザ(Ponanza)』の+400点超。(注1)

大体、歩2枚程度の差か。


ここでコンピュータの示す先手の候補手(77手目)が驚愕だった。

(ここでは『エルモ』も『ポナンザ』も同じ読み)

▲7四銀!!


大盤解説の深浦九段が「えっ!?角筋ですよ?タダで取られますけどね。」

三浦九段も、「えっ!?」と驚きを隠さない。

2人で駒を動かして検討する。

「ああ、なるほど〜」

理由はこうだ。

もし▲7四銀を後手△同角としたら、▲7三角成として飛角両取り。

(1)△5六角と逃げたら、飛車を取るんじゃあなく、▲5三歩成とし、△同金に飛車をタダ取り。先手優勢。

(2)角を逃げずに△6三金なら▲7四馬△同金▲5三歩成で良い勝負。

なので、後手は、▲7四銀を△同角と取らない。

後手は、▲7四銀を△同角と取らないで、どう指すのか?

なんと!△6一飛!!

深浦も三浦も、意味が全く理解できない。


この△6一飛の意味が判明したのは、数分後の現地解説者遠山六段の話から。

後手『ポナンザ』の狙いは、

△6一飛に先手が7四銀を守って▲7三角成としてくれたら、

△8六歩▲同歩△6七歩成▲同歩△同飛成▲同金△同角成。

飛車を切って馬を作るらしいとのこと。

この時、先手の5五角が居ない方が良い。

▲7三角成としないなら、今度こそ△7四角と銀を頂く。

すなわち、△6一飛は「後の先(ごのせん)」。

ここまで読めた上で、評価値は、『ポナンザ』の+400点超。


イメージ 2
大盤で検討する。左:三浦九段、右:深浦九段 



さあ、我らが名人・天彦は、77手目▲7四銀と指せるのか!?

深浦、三浦は、期待して見守ったが、1分で▲9四銀と逃げた。

「あああ〜」と落胆の声。


これで一挙に評価値は『ポナンザ』の+800点弱へ。

大体、評価値が+700点を超えると、70%以上の勝率で勝つという。

(コンピュータ同士での勝率)

まあ、人間相手なら、100%だろう。

要するに、77手目▲9四銀と指した時点で、先手必敗。

将棋ソフトは、プロ棋士の手の届かないところまで、

進化した様だ。残念だが・・・


*----------*----------*
【注解】

注1.エルモ(Elmo)

 第27回世界コンピュータ将棋選手権の優勝ソフト。

 準優勝「ポナンザ(Ponanza Chainer)」、3位「技巧」


 初参加の「エルモ」は、一次予選を7勝0敗、1位で通過。
 二次予選で「技巧」に苦杯を喫したものの、「ポナンザ」を下して8勝1敗、1位で通過。
 2位「ポナンザ」、3位「大合神クジラちゃん」、4位「読み太」、5位「技巧」。

 決勝ラウンドでは、「エルモ」が再度「ポナンザ」を破り、7勝0敗で優勝。
 二次予選で1敗し完全優勝は達成できなかったものの、終盤、「ポナンザ」に読み勝ったのは圧巻だった。


*----------*----------*
【ニュース冒頭】

第2期電王戦二番勝負 第2局

▲佐藤天彦叡王(名人)vs △『ポナンザ(Ponanza)』

 (開発者:山本一成さん、下山晃さん)

人類とコンピュータの代表同士が戦う構図が見られるのも、泣いても笑ってもあと1局のみとなった。
第1局で相手の先勝を許した佐藤天彦叡王(名人)が、最後に人類の強さを示すのか。
それともが連勝を決めて幕を下ろすのか。確実に歴史に残る、大注目の一戦である。

日時:平成29年(2017年)5月20日 

場所:兵庫県姫路市「姫路城」

持時間:各5時間(チェスクロック使用)。

先手番は佐藤。

対局開始:10時、昼食休憩:12時30分から13時30分、夕食休憩は17時30分から18時。

結果:94手で『ポナンザ』の勝ち。

二番勝負はPONANZAの連勝で幕を下ろした。

終局時刻:19時30分

消費時間:▲佐藤4時間55分、△PONANZA2時間47分

主催:株式会社ドワンゴ、公益社団法人日本将棋連盟

*----------*----------*
【ニコニコ生放送】

7:16:00〜7:50:00頃の解説

解説者:深浦康市九段、三浦弘行九段

聞き手:貞升南女流初段
この第3局の解説役は、張栩(チョウ ウ)九段。

実を言うと、私は、井山六冠が現れるまで、張九段に対して、忸怩たる思いを抱いていた。

( 私は囲碁棋士ではありませんが・・・笑 )


イメージ 1
張栩九段


羽生三冠との対談を読んで(一方的に)雪解けしたものの、どっちかと云うと嫌いだった。


しかし、今回の解説を聴いて俄然気に入った。


私は、囲碁は全く解らないし、囲碁界のことは『 ヒカルの碁 』の知識しかない。

しかし、趙治勲先生の解説なら一日中聴いていたいと思う。

そして、このメンバーに、張九段も加えることにした。


なんと云っても、歯に衣着せぬ話し振りが嬉しく、それでいて、奥床しい性格に好感を抱いた。


実は、「アルファ碁」と対戦している柯潔九段。

一応、レーティングでは世界ナンバーワンなのだそうだが、随分と番外戦術に長けているらしいのだ。

要するに、無礼な奴らしい。

然(さ)もありなん。

終盤で逆転する盤の内外の戦術が巧妙なのだそうだ。

勿論、実力は確かに認める。

しかし・・・

張九段曰く、「あまり尊敬できない」とのこと。


まあ、中国のファンが聴けば「勝ってから言え!」と、激怒するかも知れないが、私は張九段の肩を持つ。

何故なら、将棋にしろ囲碁にしろ、人間がやるもの。

「 礼儀 」を失えば、ただのゲーム。

コンピュータ(AI)に負けたら、

礼儀を欠く棋士は、

値打ちが半減するからだ。



イメージ 3
アルファ碁に敗れ涙する柯潔九段


*----------*----------*

【ニュース冒頭】

米グーグル傘下の人工知能(AI)開発ベンチャー「ディープマインド」(英国)の囲碁ソフト『 アルファ碁 』と、世界最強の中国人プロ棋士、柯潔(かけつ)九段による三番勝負の第3局が2017年5月27日、中国浙江省(せっこうしょう)の烏鎮(うちん)で行われ、ソフトが勝ち、シリーズ3連勝で終了した。

「Future of Go Summit(囲碁の未来サミット)」と銘打たれた。


<対局概要>

主催:Google、中国囲棋協会、浙江省体育局

対局日程:2017年5月23日第1局、5月25日第2局、5月27日第3局

 ※勝敗状況に関わらず、必ず3局実施

開催場所:中国浙江省烏鎮

対局ルール:持時間3時間+秒読み1分×5回

対局料:30万ドル(約3,400万円)

賞金:150万ドル(約1億7,000万円)


柯潔(かけつ)九段

イメージ 2

 中国の囲碁棋士。1997年8月2日生、19歳。
 浙江省麗水市出身、中国囲棋協会所属、九段。
 阿含桐山杯戦優勝、百霊愛透杯世界囲碁オープン戦、三星火災杯世界囲碁マスターズなど数々の世界戦で優勝し、
 非公式ではあるが棋士レーティング世界1位に位置付けられている。


AlphaGo(アルファ碁)

 アメリカ・グーグル社の傘下にあるベンチャー企業「ディープマインド社」が開発した囲碁ソフト。
 ヨーロッパのチャンピオンである中国出身のプロ棋士ファン・フイ氏と対局し、5戦全勝。
 史上初めて19路盤で人間のプロ棋士に勝利した囲碁ソフト。
 2016年3月には世界最強棋士の一人、韓国の李世乭(イ・セドル、33歳)九段との対決し、4勝1敗。
 韓国棋院からプロとしての名誉九段を授与された。


日本での『ニコニコ生放送』

 解説:張 栩(チョウ ウ) 37歳。九段。台湾台北市出身。林海峰名誉天元門下。

  平成21年 名人・十段・天元・王座・碁聖の史上初の五冠達成。

 聞き手:下坂美織 二段
もう約2ケ月も前の話で、恐縮だが、どうしても書きたいので書く。


私は、囲碁は全く解らないし、囲碁界のことは『 ヒカルの碁 』の知識しかない。

しかし、趙治勲先生の解説ならパソコンに噛り付く。

爆笑と感嘆を繰返し、最初から最後まで鑑賞に堪えるのだ。
 
それは、聞き手の吉原六段の貢献も大きい。

趙先生の相方として抜群である。


何が面白いと云っても、趙先生の奔放な話し振りである。

聞き手の吉原六段も笑いっ放なし。

それでいて、流石の解説をする真面目な魅力を併せ持つ。

自分を「馬鹿だ」と自虐ネタで笑わせるが、トンデモナイ!

5歳で単身日本へ来て、木谷門下へ入門。11歳でプロになった。最年少記録保持者である。
そして、数々のタイトルを奪取。通算タイトル期数74は歴代最多1位である。

天性の魅力を具えた棋士である。


では、早速、その真面目な魅力を。

趙先生が感嘆した白番「アルファ碁」の手。

30手目、白4五。

これを趙先生が絶賛。


【図1.30手目、白4五】
イメージ 1


イメージ 2


「 う〜ん、日本に来て55年。これは僕の感覚にはない。 」(注1)

パッと見ると、疑問手に映るけど、考えると油断のならない手だとのこと。

「 例えば井山が若い頃なら打ったかも知れない。こいつ才能有るな、と思わせるような手。」

今までの感覚だと、aかbに打つのが常識なんだそうです。

「 凄い手だ。別次元の手。」

「 多分、柯潔も、やるなあ、と唸ってるはず 」

と、更に褒めちぎる。

趙先生は、囲碁ソフトが強くなり、この様な手を示され、寧ろ喜んでいる様子。

生きていて良かったなあ、と。

この辺りが、将棋界と雰囲気が違いますね。

「 それにしても、柯潔の打ち方はなんだ!こんなの柯潔じゃあない! 」とお冠。(笑)

単に非難しているんじゃあない。

人類代表の柯潔九段の不甲斐なさを嘆いている。

九段への愛情が感じられるところが、趙先生の素晴しいところであり、私が好きな理由。

この辺り、我らが故・升田幸三実力制第四代名人に共通しているところがある。

「 柯潔は、ここ何ヶ月か、アルファ碁対策ばかりしていて、自分の碁を見失ってる。」

「 自分の碁を打てば勝てるんだ! 」

と仰る。

この点は難しいところで、相手の弱点を突く戦術はある。

ただ、それが行き過ぎて、自分の棋風や、リズムを崩してしまうと、逆にマイナスである。

この辺りの感覚が、囲碁の解らない私には全く見えない。


ただ、「 相手の弱点を突いたりせず、自分の長所を最大限に活かせ 」

と云う、趙先生の哲学も大いに含まれている。

ちょっと、難しい。


趙先生が、誉めるばかりじゃあなく、落胆する場面もあった。


【図2.72手目、白9十四】
イメージ 3


「 ここからの一連の打ち方はね、初心者!」(注2)

「 白が想像を絶する下手さなんです。」

「 だから、まだまだ未熟なんですよ。」

「 この打ち方は有り得ない。」

「 私が入門した頃、こんな手を打ったら殴られた。(笑)」

「 これが不思議なんだな。あの(図1)様な才能有る凄い手を打つ人とこんなダメな手を打つ人が同居してるんだな、AI(囲碁ソフト)は。」

「 どうも、有利になったら、こんなことをする。」

「 人間が打ったら、ガッカリ 」


囲碁の解らない私にはサッパリなのだが、

どういう訳か、大いに感銘を受けるのだ。


ここが、趙先生の名解説者たる所以である。

先日、昼のワイドショー『バイキング』に藤井聡太四段の快進撃の説明役として、将棋界の美人、山口恵梨子女流二段が出演していた。

彼女は、将棋のルールの分らない人向けにと、将棋の駒をミサイルとかに喩えていたが、そこまでする必要はない。

最低限のルールを知っている初心者を対象にした説明で良いのだ。

私の様に、囲碁のルール程度しか解らなくても、十分伝わる。

寧ろ、もう少しこっちへおいで、と隔靴掻痒感を抱かせる方が良い。

私は、趙先生の解説を聞く度に

「もう少し囲碁の勉強をしよう」と誓うのである。


*----------*----------*

【ニュース冒頭】

米グーグル傘下の人工知能(AI)開発ベンチャー「ディープマインド」(英国)の囲碁ソフト『 アルファ碁 』と、

世界最強の中国人プロ棋士、柯潔(かけつ)九段による三番勝負の第1局が2017年5月23日、

中国浙江省(せっこうしょう)の烏鎮(うちん)で行われ、ソフトが初戦を制した。

「Future of Go Summit(囲碁の未来サミット)」と銘打たれた。


<対局概要>

主催:Google、中国囲棋協会、浙江省体育局

対局日程:2017年5月23日第1局、5月25日第2局、5月27日第3局

 ※勝敗状況に関わらず、必ず3局実施

開催場所:中国浙江省烏鎮

対局ルール:持時間3時間+秒読み1分×5回

対局料:30万ドル(約3,400万円)

賞金:150万ドル(約1億7,000万円)


柯潔(かけつ)九段

イメージ 4

 中国の囲碁棋士。1997年8月2日生、19歳。
 浙江省麗水市出身、中国囲棋協会所属、九段。
 阿含桐山杯戦優勝、百霊愛透杯世界囲碁オープン戦、三星火災杯世界囲碁マスターズなど数々の世界戦で優勝し、
 非公式ではあるが棋士レーティング世界1位に位置付けられている。


AlphaGo(アルファ碁)

 アメリカ・グーグル社の傘下にあるベンチャー企業「ディープマインド社」が開発した囲碁ソフト。
 ヨーロッパのチャンピオンである中国出身のプロ棋士ファン・フイ氏と対局し、5戦全勝。
 史上初めて19路盤で人間のプロ棋士に勝利した囲碁ソフト。
 2016年3月には世界最強棋士の一人、韓国の李世乭(イ・セドル、33歳)九段との対決し、4勝1敗。
 韓国棋院からプロとしての名誉九段を授与された。


日本での『ニコニコ生放送』

 解説:趙治勲 名誉名人

 聞き手:吉原由香里 六段

イメージ 3

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【注解】

注1.『ニコニコ生放送』(0:50:50)と(1:29:00)の頃


注2.『ニコニコ生放送』(2:01:01)の頃

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