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『アルファ碁』を含め、我々がコン君から学んだことが二つある、と思う。(注1) 将棋には格言がある。(注2) この格言を十二分に理解すれば、プロには勝てないが、アマトップには成れる。 ならば、世の中の全てのことに同じ理屈が当て嵌まる。 例えば、経営の格言を十二分に勉強すれば、ビジネスでそこそこの成功を納められる。(注3) と、云うことだ。 これが学んだことの一つ目。 そして、もう一つ。 前述のレベルは、プログラマもアウトプット(将棋なら指し手)を説明できる。 しかし、プロに比肩する『機械学習』だとか、『ディープラーニング』だとかになると、 もう、誰も解説できない。 コン君の中は、ブラックボックスと化す。 この結果、コン君が、絶対、人間のプロに敵わない点が発生する。 それは何か。 「 説明 」である。 それは、医療AIに当て嵌めれば解ると思う。 畢竟、利用者に対する「 責任 」を果たせず、「 満足感 」を得られないことに帰結する。 これが、二つ目に学んだこと。 *----------*----------* 【注解】 注1.コン君 先崎学八段が、コンピュータ将棋ソフト及びコンピュータを「コン君」と呼ぶ。 流石、上手いもんだ。私も拝借させて頂くことにした。 注2.将棋には格言 格言の例 「 歩のない将棋は負け将棋 」 「 金底の歩、岩より固し 」 「 敵の打ちたい所に打て 」 などなど。 同時に矛盾するものもある。 「 底歩三年の患い 」 とか。 しかし、これは矛盾しているのではなく、ケースバイケースなのだ。 注3.経営の格言 格言の例(P・F・ドラッカーより) 「真のマーケティングは、顧客から出発する。」 (すなわち人間、現実、欲求、価値から出発する。) 「リーダーを育てることの方が、低コストで生産することよりも重要である。」 「成功した企業は、誰かが勇気ある決断をした。」 「コミュニケーションで最も大切なことは、相手が語らない部分を聞くことである。」 「ビジネスには二つの機能しかない。マーケティングとイノベーションである。」 *----------*----------* 【参照】 |
コンピュータ将棋考
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ゴールデンウィークと云えば、コンピュータ将棋選手権である。 もう、コン君は人間を超えたか?(注) いつも話題になる。 意見は二分している。 羽生名人、渡辺竜王が「 逃げている 」と嘯く人達が居る。 愚かだ。 対局するとなると、それなりに準備が必要である。 羽生名人は、本気でやるなら1年間、公式戦を休むと条件を出したとか。 当然であろう。 ならば、対局を自分で決められない。 渡辺竜王は、ボナンザ(Bonanza)と戦った十年前でさえ、当初、拒否していたくらいである。 駒落ちなら兎も角、プロ棋士側に何のメリットもない。 勝って当り前、負ければ、失うものが大きい。 戦う意味がない。 私が連盟会長なら、向う20年間の連盟収入をファイトマネーとして請求する。 最低100億円だ。 それでも、現在の新聞社と天秤にかけたら、悩む。 やらないのが最善手だ。 コン君将棋選手権は別世界のものとして、楽しもう。 *----------*----------* 【注解】 注.コン君 先崎学八段が、コンピュータ将棋ソフト及びコンピュータを「コン君」と呼ぶ。
流石、上手いもんだ。私も拝借させて頂くことにした。 |
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今、第3次AIブームなんだそうである。(注1) 知らなかった。 先月、第9回UEC杯コンピュータ囲碁大会が行われ、盛況だったそうである。(注2) 今大会の注目は、私見で3つだった。 1.『ダークフォレスト(darkforest)』の参加 開発者は、フェイスブックのAIチーム(Facebook AI Research)である。 2.山本一成氏の参加 山本氏は将棋ソフト『ポナンザ(Ponanza)』の開発者。 『DeepZenGo』のメンバーで参加。(注3) 今年は試験的参加で、本格的に優勝を狙うのは来年からと語っていた。 知らなかったがソフト名『ゴナンザ(Gonanza)』で保木邦仁氏も参加していた。 この大会の直前に『アルファ碁』が李世石(イ・セドル)九段に勝ち、各開発者は衝撃を受けた。 よって、3つ目の観点 3.『アルファ碁』を超えられるか? となった。 しかし、結果からレベルを推し量ると、世界第2位のソフト決定戦だった。(注4) ねっ! コンピュータ囲碁も、コンピュータ将棋も 所詮! 基本はAI(人工知能)です。 人間を真似しているだけの機械。 但し、眠らなくても動くし、疲れない。 1200人分の頭脳を同時に動かすことも出来る。 しかし、無からの創造は出来ないんです。 *----------*----------* 【注解】 注1.第3次AIブーム 第3次AIブームの技術の柱は、コンピューター自身が学習する「機械学習」が広まり、「ディープラーニング(深層学習)」技術が進展したことだ。 ディープラーニングとは、人間の脳の構造をソフトウェア的に模倣し、人間が関与せずに学習を進めることができる学習法だ。 例えば、これまでは画像を見て、それが犬か猫かを判別する「画像認識能力」は人間にしかなかった。それがAIでできるようになったのである。 日本で働く人間の約49%の仕事が、10〜20年後にはAIに代替可能になるという。 注2.盛況だった 第9回UEC杯コンピュータ囲碁大会 日程:2016年3月19日(土)20日(日)の2日間 主催:電気通信大学 エンターテイメントと認知科学研究ステーション 大会史上最多の32ソフトが参加し、海外も含めマスコミも昨年以上に訪れた。 因みに第8回23ソフト、第7回20ソフト、第6回22ソフト、第5回24ソフトの参加だった。 Googleが「アルファ碁」を発表し、ドワンゴが「DeepZenGo プロジェクト」を発表し、中国では「異構神機」と呼ばれるプログラムを発表し、 コンピュータ囲碁の開発競争がにわかに盛んになっており、益々コンピュータ囲碁のイベントに注目が集まっております。 過去最多優勝経験を誇る「Crazy Stone(仏)」、過去何度もCrazy Stone と優勝争いを繰り広げた「Zen(日本)」、成長著しい「DolBaram(韓)」、 Face Book 開発チームの「darkforest(米)」、台湾の開発チームによる「CGI Go Intelligence(台)」など世界最高峰のプログラムが優勝を争います。 注3.『DeepZenGo』のメンバーで参加 打倒『アルファ碁(AlphaGo)』を目指し、『DeepZenGoプロジェクト』を始動。 日本最強ソフトの『Zen』(開発者:加藤英樹)に山本一成とドワンゴが加わり、 『DeepZenGoプロジェクト』が始動。 米Google『アルファ碁(AlphaGo)』の打倒を目指す。 〔平成28年3月1日ニュース〕 ドワンゴは3月1日、世界トップレベルのコンピュータ囲碁ソフトを開発する 『DeepZenGoプロジェクト』を発表した。 『Zen』開発チーム『DeepZen』のメンバー 加藤英樹代表 チーフプログラマー・尾島陽児 将棋ソフト「PONANZA」を開発した山本一成 AIを専門に研究する東京大学の松尾豊准教授 ドワンゴがハードウェアや開発スペースといった開発環境を提供 日本棋院はプロ棋士と対戦する場を設けるなどのサポートを行う。 注4.結果からレベルを推し量ると、世界第2位のソフト決定戦 【大会結果】 第9回UEC杯コンピュータ囲碁大会 優 勝:Zen (チーム DeepZen) 準優勝:darkforest (Facebook AI Research)初参加 第3位:CrazyStone (Remi Coulom , Fabien Letouzey)第8回優勝ソフト 第4位:Aya (山下 宏) 第5位:DolBaram (Lim Jaebum)第8回準優勝ソフト 【第4回電聖戦の結果】 上位2チームは、3月23日「第4回電聖戦」で小林光一名誉棋聖と対戦を行った。 対局条件:3子局、黒半目コミ出し 結果:1勝1敗 第1局 darkforest戦が231手までで小林の白番中押し勝ち。 第2局 Zen戦は260手まででZenの黒番4目半勝ち。 【エキシビションマッチの結果】 優勝プログラムZenと吉崎久博さん(アマ高段者)によるエキシビションマッチが行われ、 Zenの中押し勝ちとなった。 注5.閉会の挨拶で伊藤委員長は・・・ 大会実行委員長 伊藤 毅志(電気通信大学)
「アルファ碁の出現によって、意欲を殺がれている開発者もおられるようですが、モンテカルロ探索を使っている限り、色々問題点が残っている」 「デープラーニングという手法(の出現)によって見えなくなっていますが、まだ課題が残っている」 と締め括っています。 |
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囲碁ソフト開発に携っている王銘琬九段が、なぜ、勇気と英知に溢れるのか? その前に、将棋ソフト対プロ棋士の状況を振り返る。 将棋ソフトが現役A級棋士を破ったときの棋界の反応は、6つに分かれた。 薹が立った低段の俺が適うわけないじゃん。 誰がなんと言おうと、人間の方がレベルが上。ただ、終盤で逆転されるから結果が伴わないだけ。 4.挑戦派・自信あり派公式戦並みに研究し準備すれば、絶対に勝てる。5.諦め派バイクや自動車に、生身の人間が速度で勝てないのと同じ。コンピュータに勝てる訳ないじゃん。6.魂抜かれ派いつ洗脳されたのか、自ら服従したのか、コンピュータ信者になってしまう棋士も居る。将棋ファンからすると、裏切り者に映る。 しかし、こうやって俯瞰すると・・・ もし、日本が、いや、人類が、宇宙人に占領されたとすると、やはり、 人々は、同じ様に分類される行動を起すだろう、と、思う。 王銘琬九段は、「1.怒り派」から「4.挑戦派・自信あり派」へ変身した。 通常怒り派は、そのまま殻に閉じ籠もって、頑なに接触を拒むのが、常。だが、彼は、接近して、分析し、理解に努めた。口で言うのは簡単だが、99%の人が出来ない!何故なら、嫌いなものに時間を割く気になれないからだ。これは探究心だけでは片付けるべきではない。見習うべき、勇気と英知だ。*----------*----------* 【参照】 *----------*----------* 【プロフィール】 王 銘琬(オウ メイエン)九段 出身地:台湾台北市 所属:日本棋院東京本院 タイトル獲得数:6期
平成13年第56期本因坊戦で張栩七段の挑戦を4-3で退け初防衛 平成14年第50期王座戦で趙治勲王座を破り初の王座獲得 |





