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一昨日、聡太君に惜しくも敗れた阪口五段。 物凄く悔しそうでしたね。 いいですねえ〜 簡単に勝たせちゃあ、先輩棋士の面目丸潰れ・・・ いや、違った。 今となっちゃあ、土を付けたら英雄ですからね。 さぞ、悔しかったに違いない。(笑) さて、前回の続き。 連勝記録の中身を吟味しようとの試みです。 と、云うことで、先ずは、先輩の記録から分析を始めました。 前回は、神谷広志 五段(26歳 当時)の歴代1位 28連勝の分析。 今回は、丸山忠久 五段(24歳 当時)の歴代2位 24連勝の分析を行います。 丸山忠久 現・九段(46歳) 平成6年度(1994年度)に記録したので、23年前です。 丸山が24歳、順位戦 C級1組在籍。 19歳7ケ月で四段になっていますから、プロ棋士生活 5年目です。 対戦相手の年齢、段位、当時の順位戦在籍クラス、年度勝率を集計したのが、表1です。 A級以上の棋士と対戦したのが、延べ6人、24局中、25%です! B1以上の棋士と対戦したのが、延べ11人、24局中、なんと46%です! 勝率5割以上の棋士と対戦したのが、延べ10人、24局中、42%です。 要するに、2局中1局は、強豪と対戦していた。 これは凄い!! この24連勝は、値打ちがあります! それに加えて、前後の年度別勝率が凄い。 平成5年度(1993年度) 45戦 30勝 15敗 勝率 0.667。 平成6年度(1994年度) 64戦 51勝 13敗 勝率 0.797。 平成7年度(1995年度) 64戦 46勝 18敗 勝率 0.719。 次回は、歴代4位 22連勝の 羽生善治 三冠(竜王・王座・棋王 22歳 当時)の記録。 *----------*----------* 【歴代2位 24連勝】表1. 註:「段位」の「タイトル保持者」は羽生名人(六冠)、谷川王将の2人。 「クラス」の「タイトル保持者」は羽生名人1人。 *----------*----------* 【歴代連勝記録 ベスト7】表2. 平成29年6月8日現在 *----------*----------* 【ニュース冒頭】 昨年10月に史上最年少でプロになって以来、公式戦20連勝と破竹の快進撃を続ける 中学生棋士・藤井聡太四段(14歳)が平成29年6月7日、大阪市・関西将棋会館で行われた 「上州YAMADAチャレンジ杯」で3連勝し、連勝記録を「23」に更新した。 羽生善治三冠(46歳)らの記録「22」を上回り、歴代単独3位に浮上。 対局後取材に応じた藤井四段は、「うれしい」を連発し顔をほころばせた。
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将棋界の統計
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聡太君、早指し戦の3連勝で一気に白星を稼ぎましたね。 拍手!拍手! 日に日に報道陣が増え、レポーターが丸一日追い掛ける始末。 先輩棋士も内心「聡太、負けるな!」と願ってる。 「自分と当たるまでは!!」 フフフ ここまで来ると、先輩棋士の関心は、聡太四段が何連勝するかではなく、誰が土を付けるか。 首級を挙げた者が、英雄です。 気のあう仲間で祝勝会でしょう(笑) 昨日は流石に連勝は止まるだろうと予想してました。 だって、早指しですからね。 事実、阪口五段戦は最後の最後、負けだった。 しかし、阪口も誤まって、聡太君の勝ち! 結局3戦全勝。 連勝を23と伸ばし、一挙に歴代単独3位となりました。 さあ、愈(いよいよ)、歴代1位の28連勝の記録を抜くかどうか。 しかし、 と、云うことです。 それでは、まず、先輩の記録を調べて見ましょう。 今回は、歴代1位の 神谷広志 五段(26歳 当時)。 神谷広志 現・八段(56歳) 昭和61年度(1986年度)から昭和62年度(1987年度)に記録されたもので、丁度30年前です。 神谷が26歳、順位戦 C級1組在籍。 19歳11ケ月で四段になっていますから、プロ棋士生活の6年目です。 対戦相手の年齢、段位、当時の順位戦在籍クラス、年度勝率を集計したのが、表1です。 A級以上の棋士と対戦したのが、延べ3人(米長邦雄九段、青野照市八段) B1以上の棋士と対戦したのが、延べ7人、28局中の25%です。 勝率5割以上の棋士対戦したのが、延べ7人、28局中の25%です。 28連勝! 途方も無い数字ですね。 更に、前後の年度別勝率は、 昭和60年度(1985年度)の勝率0.488。 昭和61年度(1986年度)の勝率0.438。 昭和62年度(1987年度)の勝率0.653。 平成元年度(1988年度)の勝率0.585。 寧ろ、こっちの方に驚いてしまいます。 次回は、歴代2位 24連勝の 丸山忠久 五段(24歳 当時) 現・九段 46歳の記録。 *----------*----------* 【歴代1位 28連勝】表1. *----------*----------* 【歴代連勝記録 ベスト7】表2. *----------*----------* 【ニュース冒頭】 昨年10月に史上最年少でプロになって以来、公式戦20連勝と破竹の快進撃を続ける 中学生棋士・藤井聡太四段(14歳)が平成29年6月7日、大阪市・関西将棋会館で行われた 「上州YAMADAチャレンジ杯」で3連勝し、連勝記録を「23」に更新した。 羽生善治三冠(46歳)らの記録「22」を上回り、歴代単独3位に浮上。 対局後取材に応じた藤井四段は、「うれしい」を連発し顔をほころばせた。
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先日、将棋大賞が発表され、佐藤天彦名人が最優秀棋士賞でした。 しかし、私の評価基準では、異なります。 羽生さんが、16点でトップ。 渡辺竜王と天彦名人が12点で2位タイ。 羽生さんは、名人を失冠し、一般棋戦の優勝がなかった。 とは云え、棋聖・王位・王座の三冠を維持しました。 さらに、棋王戦でベスト8を逃しただけで、七大タイトルの内、六つに入っている。 渡辺は、五つ。 天彦は、四つ。 微差ながら、やはり、総合点では、羽生さんでしょう。 【表の説明】 平成24年〜平成28年度の5年間を各年度毎に、タイトル獲得及びリーグ入りなどを数値化した。
表は、過去2年間のみ掲載。平成28年度は、平成29年3月31日現在までの数値。
タイトル保持:名人・竜王=5、王将・王位=4、棋聖・王座・棋王=3(奪取したらタイトル点数、失冠したら=2)
名人・竜王挑戦者=3(但し、奪取したらタイトル5)、A級、竜王1組=2
その他の挑戦者=2(但し、奪取したらタイトル点数)挑戦者リーグ入り、決勝トーナメントベスト8位以内=1 他一般棋戦(銀河・JT杯・朝日・NHK杯) 優勝=2、準優勝=1 *----------* 【七大タイトル戦 結果】 第74期 名人戦 七番勝負 羽生善治名人(棋聖・王位・王座 45歳) 挑戦者 佐藤天彦八段(28歳) 4勝1敗 佐藤八段 奪取、二十代の新名人誕生。 第88期 棋聖戦 五番勝負 羽生善治棋聖(王位・王座 45歳) 挑戦者 永瀬拓矢六段(23歳) 3勝2敗 羽生棋聖 防衛 第55期 王位戦 七番勝負 羽生善治王位(棋聖・王座 45歳) 挑戦者 木村一基八段(44歳) 4勝3敗 羽生王位 防衛 第64期 王座戦 五番勝負 羽生善治王座(王位・棋聖 46歳) 挑戦者 糸谷哲郎八段(27歳) 3勝0敗 羽生王座 防衛 第29期 竜王戦 七番勝負 渡辺明竜王(棋王 32歳) 挑戦者 丸山忠久九段(46歳) 4勝3敗 渡辺竜王 防衛 第42期 棋王戦 五番勝負 渡辺明棋王(竜王 32歳) 挑戦者 千田翔太六段(22歳) 3勝2敗 渡辺棋王 防衛 第66期 王将戦 七番勝負 郷田真隆王将(45歳) 挑戦者 久保利明九段(41歳) 4勝3敗 久保九段 奪取 *----------* 【一般棋戦 結果】 第24回 銀河戦 優勝 藤井猛九段(初優勝) 準優勝 広瀬章人八段 第37回 日本シリーズ(JT杯) 優勝 豊島将之七段(初優勝) 準優勝 佐藤天彦名人 第10回 朝日オープン戦 優勝 八代弥六段(初優勝) 準優勝 村山慈明七段 第66回 NHK杯 優勝 佐藤康光九段(3度目優勝) 準優勝 佐藤和俊六段 *----------*----------* 【参照】 |
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これまでの生涯最低は、20年前、すなわち七冠達成の翌年度、26歳のときですね。 勝率0.605、これが最低でした。 今期は、名人を失冠したものの棋聖、王位、王座は防衛したんですけどね。 一般棋戦での優勝が無かった。 これが影響しました。 だって、白星2つ増やすだけで良かったんですから・・・ 1つでも優勝していたら、間違いなく6割を超えていました。 他の名棋士と比較してみる。 一番比較対象になるのが、中原十六世名人。 6割を初めて切ったのは、39歳のとき。 2度目が43歳のときで、これ以降6割を超えることはありませんでした。 そして、50歳のときに、とうとう5割を下回りました。 大山十五世名人、谷川十七世名人、米長永世棋聖は、若いときに6割を切っていますが、 5割を下回ったのは、大山 54歳、谷川 42歳、米長 45歳のときです。 羽生さんには、55歳まで5割を切らずに踏ん張って欲しい。 そう祈ります。 *----------*----------* 【主な棋士の記録 一部抜粋】 羽生善治 1996年度 26歳 43戦26勝17敗 0.605 2016年度 46歳 49戦27勝22敗 0.551 大山康晴 1977年度 54歳 57戦27勝30敗 0.474 中原 誠 1986年度 39歳 66戦37勝29敗 0.561 1990年度 43歳 52戦27勝25敗 0.519 1997年度 50歳 43戦21勝22敗 0.488 谷川浩司 2004年度 42歳 50戦22勝28敗 0.440 米長邦雄 1988年度 45歳 50戦24勝26敗 0.480
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過去は、割と簡単に整理できるが、現在進行形のものは、なかなか判断がつかない。 たとえば、将棋界の世代区分とその構成員。 中心人物は想定できても、グループの構成員となると、難しい。 過去を振り返ると、大山・升田世代、中原・米長世代、谷川世代、羽生世代、と、ここまではなんとか整理可能だ。 しかし、この後が、はっきりしない。 中心人物の一人は、渡辺竜王であることは、確かだ。 だが、誰を構成員とするか、と、なると難しい。 次の表を見て頂きたい。 私見で、新世代の構成員を整理した。 広瀬、天彦、糸谷、豊島を渡辺世代と別にした。 なぜか? 谷川に次ぐ関西棋士名を冠する世代が欲しいから。ハハハ しかし、渡辺竜王に飲み込まれる可能性も大いにある。 |





