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羽生さんの苦しい防衛戦が終った。 名人を失冠した頃は、6連敗しており、無冠に転落か、と心配した。 終ってみれば、棋聖、王位、王座の三冠は、防衛。 通算タイトル獲得数も97期に伸ばした。 取り敢えず、一安心。 さて、今期の最優秀棋士賞は、誰か? 今のところ羽生さんがトップだが・・・最後までわからない。 私の独自の評点による今期の活躍度。(10月8日時点での点数) 1位 16点 羽生王位・棋聖・王座 2位 12点 渡辺棋王 3位 9点 天彦名人 4位 7点 三浦九段 4位 7点 糸谷八段 あと残されている棋戦は、竜王、王将、棋王、JT杯、朝日杯、NHK杯、叡王である。 上位5名の最大獲得可能点数を調べると、次のようになる。 羽生名人 竜王0、棋王0、王将3、朝日2、NHK2、JT杯0、叡王2 現在点数に+ 9点=25点 渡辺竜王 竜王0、棋王0、王将3、朝日2、NHK2、JT杯0、叡王0 現在点数に+ 7点=19点 天彦名人 竜王0、棋王2、王将0、朝日2、NHK2、JT杯2、叡王2 現在点数に+10点=19点、 三浦九段 竜王2、棋王0、王将0、朝日2、NHK2、JT杯0、叡王0 現在点数に+ 6点=13点、 糸谷八段 竜王0、棋王2、王将3、朝日2、NHK0、JT杯0、叡王0 現在点数に+ 7点=14点、 逆転の可能性があるのは、渡辺と天彦だけ。 しかし、渡辺は、王将奪取できなければ、逆転はない。 天彦は、残り5つの棋戦で4つに優勝しなければ逆転できない。 渡辺が王将挑戦できなければ、ほぼ羽生さんが最優秀棋士賞。 渡辺が王将奪取すれば、ほぼ渡辺が最優秀棋士賞。 【表の説明】 平成24年〜平成28年度の5年間を各年度毎に、タイトル獲得及びリーグ入りなどを数値化した。
表は、過去2年間のみ掲載。平成28年度は、10月8日現在までの数値。
タイトル保持:名人・竜王=5(奪取したらタイトル点数、挑戦失敗、失冠したら=3) 王将・王位=4、棋聖・王座・棋王=3 (奪取したらタイトル点数、挑戦失敗、失冠したら=2) A級、竜王1組=2 挑戦者リーグ入り、決勝トーナメントベスト8位以内=1 他一般棋戦(銀河・JT杯・朝日・NHK杯・叡王) 優勝=2、準優勝=1 【タイトル戦一般棋戦結果】 第74期 名人位決定 七番勝負 羽生善治名人(棋聖・王位・王座 45歳) 挑戦者 佐藤天彦八段(28歳) 4勝1敗 佐藤八段 奪取 第87期 棋聖位決定 五番勝負 羽生善治棋聖(王位・王座 45歳) 挑戦者 永瀬拓矢六段(23歳) 3勝2敗 羽生棋聖 防衛 第56期 王位戦 七番勝負 羽生善治王位(棋聖・王座 45歳) 挑戦者 木村一基八段(43歳) 4勝3敗 羽生王位 防衛 第64期 王座位決定 五番勝負 羽生善治王座(棋聖・王位 46歳) 挑戦者 糸谷哲郎八段(27歳) 3勝0敗 羽生王座 防衛 第24回 銀河戦 優勝 藤井猛九段(45歳) 準優勝 広瀬章人八段(29歳) *----------*----------* 【参照】 |
将棋界の統計
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タイトルの移動があったのは、竜王だけ。 関西ファンとしては、糸谷竜王であって欲しかったのだが・・・残念! 渡辺は竜王奪取と棋王防衛に全力を注いだ。 どちらの相手も、渡辺より年下・・・ 間違いなく世代交代の波が来ている。 その陰で、目立たぬながら頑張っている棋士が居た。 七大タイトルのリーグまたはベスト8に全て入っているのは、羽生名人以外に、もう一人。 【表の説明】 平成23年〜平成27年度の5年間を各年度毎に、タイトル獲得及びリーグ入りなどを数値化した。
表は、過去2年間のみ掲載。平成27年度は、2016年3月26日現在までの数値。
タイトル保持:名人・竜王=5、王将・王位=4、棋聖・王座・棋王=3
名人・竜王挑戦者=3(奪取したら=5、失冠したら=3)
その他の挑戦者=2(奪取したら=3、失冠したら=2)A級、竜王1組=2 挑戦者リーグ入り、決勝トーナメントベスト8位以内=1 他一般棋戦(銀河・JT杯・朝日・NHK杯) 優勝=2、準優勝=1 【タイトル戦一般棋戦結果】 第73期 名人戦 七番勝負 羽生善治名人(棋聖・王位・王座 44歳) 挑戦者 行方尚史八段(42歳) 4勝1敗 羽生名人 防衛 第87期 棋聖戦 五番勝負 羽生善治棋聖(名人・王位・王座 44歳) 挑戦者 豊島将之七段(25歳) 3勝1敗 羽生棋聖 防衛 第54期 王位戦 七番勝負 羽生善治王位(名人・棋聖・王座 44歳) 挑戦者 広瀬章人八段(28歳) 4勝1敗 羽生王位 防衛 第63期 王座戦 五番勝負 羽生善治王座(名人・王位・棋聖 44歳) 挑戦者 佐藤天彦八段(27歳) 3勝2敗 羽生王座 防衛 第28期 竜王戦 七番勝負 糸谷哲郎(竜王 27歳) 挑戦者 渡辺明棋王(31歳) 4勝1敗 渡辺棋王 奪取 第41期 棋王戦 五番勝負 渡辺明棋王(竜王 31歳) 挑戦者 佐藤天彦八段(27歳) 3勝1敗 渡辺棋王 防衛 第65期 王将戦 七番勝負 郷田真隆王将(45歳) 挑戦者 羽生善治名人(棋聖・王位・王座 45歳) 4勝2敗 郷田王将 防衛 第23回 銀河戦 優勝 深浦康市九段(初優勝) 準優勝 佐藤天彦八段 第36回 日本シリーズ(JT杯) 優勝 三浦弘行九段(初優勝) 準優勝 深浦康市九段 第9回 朝日オープン戦 優勝 羽生善治名人(棋聖・王位・王座)(4度目) 準優勝 森内俊之九段 第65回 NHK杯 優勝 村山慈明七段(初優勝) 準優勝 千田翔太五段 *----------*----------* 【参照】 |
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ブログ友達の冬香さんの質問に答えようと調べたので、ミニミニ発表。 えっ? ミニミニは女性のスカートだけでいいって? はい、はい。 「 A級1期目で名人挑戦者となった棋士は? 」が冬香さんの質問です。 一人二人は浮かびますが、実際は何人だろうか? 答えは 以上7名。 ちなみに2期目で挑戦者となった棋士。 加藤一二三 中原 誠(奪取) 佐藤康光(奪取) 丸山忠久(奪取) 以上4名。 *----------*----------* 注:第19期(昭和35年)以降での調査
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〜 仮想の世代交代 〜 実力制名人に移行して約80年、一時代を築いた棋士は、僅か3人である。 大山康晴、中原誠、羽生善治。(注1) 図1.現実の世代交代
【グラフの説明】 「+−0」中間線より下は、年下。中間線より上は、年上が挑戦者だったことを示す。 従って、線が下降し始めたときが、世代交代の予兆と言える。 若手が第2位第3位の者に取って替っていることを表す。 図1の世代交代図と対比するために、次の3つの「もしも」を加えて新たに図2を作成してみた。 もしも、加藤一二三が、大山の後半10年間と交代して名人の座に就いていたとする。 もしも、谷川浩司が、中原の後半6期の名人位を阻止していたとする。 もしも、渡辺明が、羽生、森内に代って第65期から名人を奪取・防衛していたとする。 図2.仮想の世代交代 普通に考えれば、若い者が年上からタイトルを奪い、暫く維持し、また、若い者が現れ、奪って行く。 歳を取り衰えるのだから、80年間と云えば、一時代を築く棋士が7〜8人いても可笑しくない。 図2のように成ると考えるのが、延長線思考である。 ところが、現実は違う、女神は3人だけに絞ったのである。 残りは脇役。 ここからは、戯言。 将棋界は天才を世に示して来た。 単に記憶力が良いとか、政治力がある、権威がある、とかではなく。 実力と品格、そして文化を備える人間を世に示した。 ( えっ?中原は違う?まあ、それは大目に ) 正しく剣道、柔道と同じであり、華道、茶道とは異なる。 ( 華道、茶道の皆さんごめんなさい ) 特に20年以上第一人者だった大山と羽生は、抜きん出ている。 日本は、将棋の棋士を研究し、大いに学ぶべきではないか。 そう思い至ると 梅田望夫氏の言葉が大袈裟や誇張でないことに、気付く。 「 グーグルに対抗できる日本最高の知性というのは、実は産業界にいるのではなくて、 ここいる羽生さんなのでしょう。」(注3) *----------*----------* 【注解】 注1.大山康晴、中原誠、羽生善治の3人 3人だけでは、異論があろう。 木村義雄十四世名人は約15年間、名人位に就いたが、この間戦争があり、徴兵で戦地へ行った棋士もいる。 よって、除外した。 谷川浩司は、中原にさえ敗れなければ、一時代を築けた、残念。「谷川・中原の戦国時代」とした。 もう少し譲歩して、升田幸三、加藤一二三、米長邦雄、森内俊之、佐藤康光、渡辺明が加わるだろうか。 注2.図1.の米長の吹出し「 俺はサリエリか 」 サリエリとはモーツァルトを謀殺したと云われる宮廷作曲家。 米長は歌劇『アマデウス』が上演されると、知人を招待した。 注3.梅田望夫氏の言葉 「そのグーグルに対抗できる日本最高の知性というのは、実は産業界にいるのではなくて、 ここいる羽生さんなのでしょう。 そして羽生さんだけでなく将棋界の棋士の方々の、毎日の切磋琢磨の中で行われている研究と勝負の 蓄積が結果として表現しているものは、 グーグルが挑戦していることと、本質的にまったく一緒なのです。 将棋界でこれから起こることは、私たちの社会の未来を考えるヒントに満ちています。 羽生さんが将棋を通して表現しようとしていることの重要なひとつは、まさにこのことだと思います。 羽生さんはは、そういった現代社会の情報についての最先端の在り方を表現してきた。 私たちも、そろそろそのことに気づかなければ、羽生さんに申し訳ないのではないか。 そう私は強く思うのです」 平成20年11月18日 第56期王座就位式の祝辞 『シリコンバレーから将棋を観る』 梅田望夫・著 平成21年4月24日発行 中央公論新社 p.211〜212 *----------*----------* 【参考】 |





