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1つは、「順位戦A級昇級」ですが、最短でも、3年後です。 次に「七段昇段後公式戦190勝」ですが、年間60勝位が限界。 うわ〜、羽生さん、危うい!(笑) さて、本局。 戦前、私は、船江が勝つと予想していました。 いえ、勿論、聡太君を応援してるんですよ。 でも、船江が周到な準備をして、先輩の意地を見せるだろう、と。 実際、船江は準備をしていた。 31手目まで想定範囲内で、消費時間は、1時間6分。 片や聡太君の消費時間は、2時間11分。 ところが、36手目△2八銀に、船江の手が、はたと止まった。 〔図1.36手目△2八銀まで〕 この手を軽視していた。 でも、結果論です。 軽視するのも当然。 『ニコ生』解説の郷田真隆九段も、「私も軽視していました」と反省していたくらいだ。 2九桂を取って、1九香も取るか、それとも2八歩成か。どちらにしても、銀が重過ぎる。 故・芹澤博文九段なら「こんな手で幸せになった奴は居ない。」 我々素人でさえ、とても打てそうにない。 船江も研究で一瞬浮かんだが、その場になってから対策を考えても遅くない、と。 そう、こんなの考えるくらいだったら、もっと他の変化手順を研究する。 大体から、後手番の作戦も準備しなきゃいけないんだから。 ところが、この局面を迎えて改めて読んでみると、驚いた。 容易じゃあない。 △2五桂〜△3七桂成〜△3七銀成。 あるいは、△2五桂〜△2九銀成〜△3七桂成がある。 その上、一目期待していた、▲2三歩〜▲2二歩成が、思った以上に芳しくない。 敵の3二金と交換にはなりそうだが、その後が、無い。 長考に沈んだ。 1時間7分考え▲4六歩と突いたが、劣勢を意識した。 消費時間もほぼ並んだ。 こう書くと、船江側に敗因がある様ですが、とんでもない。聡太君が凄いんです。先輩の出題した難問を、その場で考えて打ち破った。”その場の読み”が事前研究を上回った。この△2八銀に勝機有り、と睨んだ大局観は一体どんな視点から発想できたんでしょうか?百戦錬磨の羽生さんが指したのなら納得です。高々15歳、プロになって1年7ケ月の少年が、発想できるなんて・・・唖然です。 どんな思考過程だったのか、知りたいですね。 *----------*----------* 【昇段規定】 八段への昇段規定 ・竜王位1期獲得 ・順位戦A級昇級 ・七段昇段後公式戦190勝 九段への昇段規定 ・竜王位2期獲得 ・名人位1期獲得 ・八段昇段後公式戦250勝 *----------*----------* 【ニュース冒頭】 第31期 竜王戦 5組ランキング戦 準決勝 ▲船江恒平 六段(31歳)VS △藤井聡太 六段(15歳) 対局日:平成30年5月18日(金) 場所:関西将棋会館 結果:72手で後手藤井の勝ち 開始時刻:10時00分 終局時刻:20時57分 持時間:各5時間 消費時間:▲船江4時間38分、△藤井4時間20分 次戦は、石田直裕五段と対戦する。 主催:読売新聞社 *----------*----------* 【参考】 師匠杉本昌隆七段のコメント抜粋「弟子に自分と同じ段位に追いつかれることは、師匠として大きな喜び。複雑な気持ちなど微塵もありません。」 |
頑張れ!聡太君!
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常々、師匠の杉本七段は、「 劣勢になってからの終盤力 」と語っていた。 今回、聡太君は、その終盤力を存分に発揮した。 【図1. 125手目▲6二竜まで】 解説の北島七段は、▲6二竜なら、相手玉が詰めろ状態でなければならない、と、説明していたのだが、 詰み手順が解らない。 聞き手のカロリーナも解らないと吐露していた。(註1) 図1以降の詰手順。 △7二銀▲7一銀△9三玉▲8二銀打△8三玉▲7二竜△同玉▲6二歩成△8三玉▲7二銀 △7四玉▲7五歩△同玉▲8六銀△6五玉▲5七桂△6四玉▲6三と△7四玉▲7五香まで21手詰。 彼女は、自分と聡太君との詰将棋力の差を嘆息したのだろうが、 私には、「他の棋士との差」とも聞こえた。 朝、カロリーナが聞き手の一人と知って、落胆したのが、嘘の様。 嬉しい裏切りだった。 まず、将棋の専門用語をよくぞこれだけ憶えたものだ。 次に、日本語の会話では主語が省略されるにも拘らず、理解していることに感心させられた。 その上、会話が諧謔に溢れており、好感が持てた。 左:カロリーナ 右:北島七段 *----------*----------* 【註解】 註1.カロリーナ カロリーナ・ステチェンスカ (Karolina STYCZYNSKA)女流1級 棋士番号:59 生年月日:1991年6月17日(26歳) 出身地:ワルシャワ(ポーランド) 師匠:片上大輔 六段 *----------*----------* 【ニュース冒頭】 第44期 棋王戦 予選 対局日:平成30年4月24日(火)、10時開始 場所:関西将棋会館「水無瀬の間」 ▲藤井聡太 六段(15歳)vs △大石直嗣(おおいし ただし)七段(28歳) 結果:133手で藤井の勝ち 終局時刻:20時03分 持時間:各4時間 消費時間:▲藤井 3時間59分、△大石 3時間59分 主催:共同通信社
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聡太君が、▲8八同玉と辛抱した局面。 【図1. 83手目▲8八同玉まで】 仕方ないとは云え、良くぞ我慢したなあ、と感心しませんか? そして、▲6四歩〜▲6三歩の垂らし。 ▲3二と〜▲4四歩と攻めを臭わせながら、▲4八歩と意表の受けを見せた。 【図2. 99手目▲4八歩まで】 102手目△8六桂が、失着。 【図3. 103手目▲7八桂まで】 否。 <続く> *----------*----------* 【ニュース冒頭】 第44期 棋王戦 予選 対局日:平成30年4月24日(火)、10時開始 場所:関西将棋会館「水無瀬の間」 ▲藤井聡太 六段(15歳)vs △大石直嗣(おおいし ただし)七段(28歳) 結果:133手で藤井の勝ち 終局時刻:20時03分 持時間:各4時間 消費時間:▲藤井 3時間59分、△大石 3時間59分 主催:共同通信社
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大石七段は、平成21年(2009年)4月1日付、19歳で四段になった。(註1) 19歳は遅くありませんが、決して早くもない。 同時に四段になった澤田六段は、16歳でした。 大石は、順位戦 C級2組で5年苦労したが、最後10戦全勝で昇級し、現在、B級2組。(註2) 遅咲きの実力者です。 前期、B級2組で昇級必定だった中村太地王座を降したんです。(註3) その将棋は、中村が序盤優勢だったのですが、大石は逆転し、以後、本領発揮。 前褌(まえみつ)をしっかり掴んで見事寄り切った。 優勢に成ってから、腰の重い中終盤が、大石将棋の特徴。 自慢の一局でしょう。 さて、本局。 後手大石七段が勇躍△2九飛と打った。 聡太君に▲7四歩〜▲8九飛打で盛り返されたものの、やはり後手優勢。 【図1. 82手目△8八歩まで】 相手の玉頭を睨んでいる飛車先を遮(さえぎ)るなんて・・・ 死んでも嫌だ。 <続く> *----------*----------* 【註解】 1.2009年4月1日付、19歳で四段になった。 第44回奨励会三段リーグ戦(2008年10月〜2009年3月) 昇段者: 澤田真吾(当時16歳) 大石直嗣(当時19歳) 2.最後10戦全勝で昇級した。 第72期(2013年)順位戦 C級2組の昇級者3名 大石直嗣(当時24歳)六段 10勝 0敗 澤田真吾(当時21歳)五段 9勝 1敗 佐々木勇気(当時19歳)四段 8勝 2敗 3.第76期 順位戦 B級2組 8回戦 ▲大石直嗣七段(28歳) vs △中村太地 王座(29歳) 対局日:平成29年12月13日 対局場所:東京・将棋会館「特別対局室」 結果:139手で先手大石の勝ち 勝った大石は3勝4敗、敗れた中村は5勝2敗となった。 昇級必定の中村にとって、痛い2敗目となった。 開始時刻:10時00分 終局時刻:23時13分 持時間:各6時間 消費時間:▲大石5時間35分、△中村5時間59分 主催:毎日新聞社、朝日新聞社 *----------*----------* 【ニュース冒頭】 第44期 棋王戦 予選 対局日:平成30年4月24日(火)、10時開始 場所:関西将棋会館「水無瀬の間」 ▲藤井聡太 六段(15歳)vs △大石直嗣(おおいし ただし)七段(28歳) 結果:133手で藤井の勝ち 終局時刻:20時03分 持時間:各4時間 消費時間:▲藤井 3時間59分、△大石 3時間59分 主催:共同通信社
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