オン ザ ヒル 丘の上通信

代官山の小さなワインバー「オンザヒル」の日々をお伝えしたい。

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もういちど

昌平です
 
 
葬儀、その後の慌ただしい手続きをおえて、落ち着いたと思った途端に喪失感におそわれ、しばらくこのブログを覗くこともできませんでした
 
 
 
まだ、立ち直ったわけではありませんが、父を慕ってくださっていた皆様へのお礼もこめて、もう一度更新させていただきます
 
 
病気の性質上、お見舞いをご遠慮いただいていたので昨年まで元気だった父がなぜ?
と感じられている方も多いと思います
 
 
父の病状の進行を説明させていただきます
 
 
 
 
私は昨年7月に代官山の私たちの店で結婚式をあげました。12時間以上の長い結婚式の列席者は200名を越え、なんとそのすべての料理を父は作ってくれました
 
 
その翌週、私たち夫婦と父と母の四人でニューヨークに行きました
 
父は摩天楼の見えるアパートの40階の一室を用意し、ブロードウェイでの観劇、ジャズクラブ、素敵なギリシャ料理屋、郊外のビーチ、ハーレムの教会でのゴスペル、そのすべてをアテンドしてくれました
 
 
 
最高に楽しい、なぜか4人の新婚旅行でした
 
 
 
 
 
 
 
帰国して2ヵ月後、父はムロタさんという親友を亡くしました。その時の落ち込みようはこのブログの昨年10月中旬に書いています
 
 
 その後10日ほどして、父はどうも風邪っぽいと、主治医の診察を受けたところ、血液の値が異常だとのことで、五反田の病院に緊急入院しました
 
 
骨髄異型性症候群との診断がでました
 
 
本人はピンピンしており、「入院生活も悪くないなぁ」などと軽口をたたいておりました。数週間の抗癌剤治療を始めました
 
 
 
 
11月中旬ころ、何日か高熱が続き、医師から重い肺炎にかかっておりこの2、3日が山かも知れないと言われました
 
 
 
このときの私たちの動揺は非常に大きかったです
 
ここまで急激な展開は予想しておりませんでした
 
 
 
 
 
10日ほどして幸い肺の状態は落ち着き、12月初旬からブログも再開しております
 
しかし血液検査の結果は芳しくなく、父は治療方針の変更を訴えました
 
 
骨髄移植の手術を受けて完治したい
 
 
元旦の日に3日間の一時退院を許可されました。慌てて大磯プリンスホテルの海側の部屋をとり、家族4人で正月を過ごすことができました
 
 
バルコニーで陽の光を一日中浴びていた父の姿が思い出します
 
 
 
 
 
病院に戻って何日かして今度は退院の許可が出て、自宅で療養しながら骨髄移植の道を探りました
 
 
 
何箇所か病院をまわり、医師に相談しました
 
 
 
 
父の友人の助けにより、国立がん研究センターという癌治療では日本有数の病院で話ができました
 
医師は父の年齢、身体の状態を考慮すると成功率は3割とはっきり教えてくれました
 
 
 
 
 
成功率と生存率はほぼ同じ
 
失敗すれば命の保障はない
 
 
 
 
 
父は迷わず移植の道を選びました
 
 
 
正直なところ、私は病人としてでも長く生きて欲しい、考え直してほしい、と思いました
 
 
しかし気付きました
 
 
 
これが父なのだと
 
 
 
父は常に前に進むひとです
 
 
 
 
このまま、輸血や抗癌剤治療を受け、感染症に怯えながら生きていくのは、父にとっては耐え難いことだったと思います
 
 
 
 
移植の手はずをととのえ、身体が回復するまでは元の病院で週に2回ほど輸血をしに行くという日々が何週か続きました
 
 
 
自宅で一緒に鍋をつついたり、父の好きなお店に食事に行ったこの日々が、いま思えばかけがえの無いものです
 
 
 
 
2月中旬、父は高熱が出て、再入院となりました。そのまま1ヶ月ほど39度から41度の間さまよっていました
 
 
 
この間の父はほとんど寝てばかりで、うわ言ばかり
 
 
このときの様子は私達から後から聞いた父が426日のブログに書いていますが、さすがオヤジ、うわ言もクリエイティブに溢れたものばかりだと感じたものです
 
 
 
315日、意識をやっと取り戻した父がブログを書きたいと言い、父の言葉を私が打ち込みました
 
ひと月も寝たきりだったので指も動かなかったのです
 
 
 
その後は新たな抗癌剤治療を試みましたが、全体としては一進一退という日々でした
 
 
 
医師からは薬の副作用によって、イライラして、人にあたりやすくなる事が多いので覚悟するようにと警告されましたが、むしろ父は穏やかになる一方でした
 
 
いつも悪いねー
無理しないようにねー
 
 
 
 
とこちらを気遣ってばかりでした
 
弱音も愚痴も吐くことなく、冗談ばかり言っていました
 
いま読み返してもブログの文章から闘病の辛さは感じられませんよね
 
 
 
しかし、熱、吐き気、シャックリ、痛みが交互にやってくる日々でした
 
 
 
 
 
 
 
611日昼 いつものように食事の差し入れを持っていくと、父は酸素マスクをしていました
 
 
 
マスクごしに「昌平、脚の具合はどうだ」
数日前に不注意で脚に怪我をした私を心配してくれました
 
 
 
医師に呼ばれ、肺炎と敗血症が併発しており、危険な状態だと言われました。
 
 
ここ数日がヤマだと、、、
 
 
 
 
その日は交互に父のそばにいましたが、翌日早朝、母の腕の中で父は息をひきとりました
 
 
 
 
 
最後に父が母に言った言葉は
 
 
 
 
「ママは大丈夫?」
 
 
 
 
 
 
 
出来すぎな話ですが
 
 
 
 
 
本当です
 
 
 
ここまで優しく、気高く、世を去った父を私は誇りに思います
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
丘の上通信の更新はこれをもって終了させていただきます
 
 
まだまだ、父のブログの灯を消さないでとのお声も多くいただいておりますので、閉鎖はしません
 
時々、父の足跡をご覧になっていただけたらと思います
 
 
 
 
最後に
 
 
 
 
 
父は海を愛するひとでした
 
 
 
 
 
病室でも海に行きたい、海が見たい、とよく言っていました。
 
 
 
 
 
もう一度だけ 一緒に海に行きたかった
 
 
 
 
 
ということだけが、心残りです
 
 
 
 
 
 
どこかの海にいくことがありましたら
 
 
ワインと共に 
 
 
父のことを思い出していただけたら
 
 
 
おもいます。
 
 
 
松尾 昌平
残念ながらこの文章を書いているのは丘の上の昌介ではありません。
息子 昌平です。
私や母から連絡の取れた方、どなたかから連絡を受けた方はご存知かと思いますが、父は昨日朝未明 6月12日5時15分に亡くなりました。
骨髄異型性症候群という、血液を正常に自力で作り出すことが困難な病を昨年暮れから患い、懸命な闘病生活をおくっておりましたが、先週末より肺炎、および敗血症をおこしてしまい、呼吸を停止しました。
医師の方の適切な処置のおかげもあり、ほとんど苦しむこともなくこの世を去ることができたと思います。
社交的な父にとって、半年以上、病気の性質上あまりお見舞いを受けることもできない入院生活で、このブログは皆様との繋がりを持てる唯一の手段だったことかと思います。
全身の筋肉が退化して、キーボードの入力もままならない父が、このブログだけは必死で更新してたことがそれを示していると思います。
間隔が空くことも多かったブログを、粘り強くご覧になっていただいた皆様に、父に代わって厚く御礼申し上げます。
コメントを残してくださった方、その一言一言が父の活力になっていたことを深く感謝します。
 
ご連絡の行き渡らなかった方へ、大変失礼ながら今後の予定をお伝えさせていただきます。お通夜は6月14日火曜日午後6時より、麻布十番の賢宗寺(港区元麻布1−2−12)にて執り行います。告別式は6月15日水曜日午前11時より同じく賢宗寺にて行います。
平日でお忙しいとは思いますが、最後のお別れにご来場いただけたら幸いです。
 
松尾昌平
 

ペテン師と詐欺師

鳩山が、菅をペテン師と呼んだ
 
思わず、笑ってしまう
 
鳩山自身、いままで、何度ペテンを働いてきたことか
 
その鳩山張本人が言うのだから、
 
菅は、折り紙付きとなる
 
 
話は変わるが、
 
マイケル・ケインとステーブ・マーティン
 
の「ペテン師と詐欺師」を観たことがある。
 
ブロードウェイミュージカルがオリジナルのコメディである。
 
          間違いを指摘されました。
    たしかに、映画の方が先でした。
    申し訳ない。
     
 
その時思った・
 
ペテン師と詐欺師はどう違うのか。
 
頭をひねった。
 
調べもした。
 
結論はあやふやであった。
 
 
一般的なイメージでは、ペテン師の方が悪くないようである。
 
詐欺師は人を騙して、金品を奪う。
 
ペテン師は、人を騙すが、金品の損害は与えない
 
 
愛すべきペテン師VS憎むべき詐欺師
 
そんな違いがあるようである
 
鳩山は、詐欺師か、ペテン師か?
 
菅はペテン師か詐欺師か、
 
どちらなのだろうか?
 
いずれにせよ
 
どっちも愛せない・

シチリアにて

シチリアに行ったことを思い出している。
 
シチリアで一軒家を借りたのである。
 
方法は、まず、ヤフーアメリカに入る。
 
そので「ヴァケーション・レンタル」というサイトを検索する。
 
その中から、イタリアの項目を拾っていく。
 
まあ、出てくる、出てくる。
 
観光は国際ビジネスだ、というのがわかる。
 
ボクの場合、あるイタリア旅行専門のブッキング会社とコンタクトがついた。
 
そのコンタクト会社が、いうことには、
 
あとは、オーナーとボクとで、勝手にスケジュールとか
 
待ち合わせ場所を決めろ、という。
 
じつに大雑把である。
 
不安にさせる。
 
でも、サイトに載っていた写真が魅力的なので、そこに決めた。
 
一軒屋のオーナーとはつたない、英語のメールでやりとりした。
 
その結果がびっくり。
 
「パレルモに着いたら、国道118号を右に曲がって、
 
ひたすらは走れ。
 
40分ぐらい走った右側に
 
「カフェ・カリフォルニア」がある。
 
そこで待っている」
 
これだけである。
 
  なかったら、どうすんだよう。
 
  シチリアなのに、なんでカリフォルニアなんだよう。
 
    しばし、中断でーす
 
あー、良かった。あった、あった。
 
「カフェ・カリフォルニア」があった。
 
には、良かったのだが、誰もいない。
 
門が閉まっている。
 
どひぇー。
 
はやくも迷子じゃ。
 
お、人が中を歩いている。
 
ヘルプミー。
 
なんだっていいんだ、こういう時は声を出すことが肝心なのさ。
 
そいつは、ウニャーって顔してやってきた。
 
「かくかくしかじか、なんとかさんとここで待ち合わせをしとるんじゃけん」
 
「わしゃ、なんとかさん、なんて知らん」
 
「ならば、ここで待たせてもらうっぺ」
 
「うにゃ、店を閉めたいじゃがのう」
 
「そこをなんとか」
 
「ちみたち、そこで待っていてもなんとかさんの目には入らん。
 
門のそとで旗でもふっとるのがいい、あるよ」
 
「にゃるほど、こいつの言うことは筋がとおっちょる。外で待つか」
 
その途端に、門がガッチャン。
 
体のいい締め出しでであった。
 
来る来なの、どーするの?
 
かくて、
 
門の外で待つこと30分。
 
「あーら、早かったのねえ。飛行機が遅れたって聞いてたのに。」
 
中年女性のオーナーがニコリともせずにやってきた。
 
ごめんなさい、ぐらい言ってよね。
 
 
とまあ、このあとも、万事がイタリア調の旅でした。
 
 
       スマン、少し疲れた。端折ってしもうた。
 
とにかく、会えたのは良かった。
 
会えなきゃ、いまごろシチリアをうろうろしてるかもんしれん。
 
ひと安心である。
 
まち合わせした場所から、借りた家まで遠いわけもない。
 
そう、思うのが、人間としてふつうでっしゃろう。
 
 「我々の泊まる家はどこあるか?」
 
軽く聞いたのに、またもやドッピェーの驚きでした。
 
10キロぐらい先に大きな山がある。
 
こともなげに、その山をさすではないか。
 
「その山の頂上近くに、我々が借りるところがある。」
 
もう、こうなったら従うしかない。
 
我々はオーナーのクルマを、とろとろついて行った。
 
結局、1時間以上かかって、やっと宿に着いた。
 
宿はイメージとおり、山小屋風で素敵だった。
 
 
世界では、なのは起こるかわからない。
 
だから、油断がならないのだ。
 

奇妙な車」

昨日テレビでアガサ・クリスティの
 
「そして誰もいなくなった」をやっていた。
 
ボクは、ミステリーファンではない。
 
だから、アガサ・クリスティもほとんど読んでいない。
 
でも、この小説の舞台となったホテルに泊まったことがある。
 
実に、奇妙なホテルだった。
 
場所はイギリス南西部、デヴォン州のプリマス近くだった・
 
ホテル名は「バーン・オン・ザ・シー」
 
だったと思うが、いま調べてもでてこない。
 
間違いかもしれない。
 
さて、なにが奇妙か、というと、
 
このホテルは、孤島の一軒宿なのである。
 
孤島といっても、本土から30Mほどしか離れていない。
 
干潮になると、歩いて渡ることができる。
 
宿泊客には、送迎の車がくる。
 
これが、足が上下に伸びる車なのである。
 
じゃばらのような、と言ったらいいのか、
 
さては南京玉すだれと言ったらいいのか。
 
 
伸びて、車の背が高くなる。
 
つまり海の中でも動く ことができる。
 
そんな車なんだ。
 
本土側の駐車場から電話をすると、
 
その奇妙な車が、がとがたごとやってくる。
 
 
泊まったホテルよりも
 
インパクトのある、くるまだった。
 
 
世界には、いろいろなものがある。
 
いろいろなことが起きている。
 
油断はできない。

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