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武井宏之『シャーマンキング』は現代日本を舞台にシャーマンの活躍を描く漫画である。視点人物小山田まん太がシャーマンの麻倉葉に出会い、色々なことに巻き込まれる。ボーイ・ミーツ・ボーイの物語である。
本作品のシャーマンは霊を見たり話したりでき、霊の力を自分の力に取り込むことができる。最初は一話完結の問題解決の話であったが、第1巻の終わりでシャーマン同士のバトルが展開される。長編バトル化しそうである。ここでシャーマンの王、シャーマンキングとの言葉が登場する。シャーマンキングの意味は謎のままである。
本作品は週刊少年ジャンプに連載されたが、打ち切られた。最終回のプリンセスハオは読者に衝撃を与え、伝説の最終回となった。器用にダイジェストでまとめるよりも、無理矢理な終わらせ方は逆に清々しい。別媒体での連載という形で作品を活かすことができた。トッシーの話で打ち切りの最終回をネタにしていた『銀魂』も自身の最終回をまとめられなかった。
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富野由悠季『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』(角川書店)はハサウェイ・ノアの戦いを描くガンダム作品である。ハサウェイは『機動戦士ガンダム』のホワイトベース艦長ブライト・ノアと総舵手ミライ・ヤシマの息子である。『逆襲のシャア』の後の時代、宇宙世紀105年の物語である。
『機動戦士ガンダム』シリーズはアニメから始まったが、本作品は小説が出発点である。文庫で上中下巻である。「機動戦士ガンダム40周年プロジェクト」で本作品の劇場版映画3部作の制作が2018年11月21日に発表された。
本作品は主人公が地球連邦を打倒する側であることが宇宙世紀ガンダム作品として大きな特徴である。地球連邦は初代ガンダムから腐敗した官僚組織と描かれてきたが、主人公は連邦に属していた。『機動戦士Zガンダム』は反地球連邦組織エゥーゴが主人公サイドであったが、地球連邦を倒す物語にならなかった。地球連邦内の派閥争いのようになってしまった。これに対して本作品は地球連邦を倒す側であり、清々しい。
一方で本作品の結末は救いがない。地球連邦の醜いプロパガンダに利用される。この結末をアニメ映画で観たらトラウマになりそうである。小説ではラストのブライト・ノアの内面も外面の様子も描かれなかったが、アニメではどうするのだろうか。
悪の支配体制の地球連邦であるが、半世紀後の宇宙世紀149年には統治力が弱まり、コロニーは自立化する(『機動戦士Vガンダム』)。地球連邦の支配は軍事よりも、『機動戦士ガンダムUC』のラプラスの箱公開のように、不都合な事実の公開によって弱めていくものだろうか。
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兵庫県警南あわじ署の男性巡査長(29)は、女子中学生にみだらな行為をしたとして、2018年11月12日、県青少年愛護条例違反の疑いで書類送検された。停職3カ月の懲戒処分にし、同日付で依願退職した。
送検容疑は10月11日昼、女子中学生が18歳に満たないと知りながら、県内の公園駐車場の車内で体を触るなどした疑い。公園近くの商業施設内で泣いている女子中学生を買い物客が見つけ、不審に思い通報して発覚した(「29歳巡査長、女子中学生にみだらな行為 買い物客、泣いている生徒見つけ通報」神戸新聞2018年11月12日)。 警察官のわいせつ事件は多い。愛知県警千種警察署の男性巡査長は列車の中で女性の尻を触る痴漢行為をした。男性巡査長は、2018年7月5日朝、JR尾張一宮駅から名古屋駅に向かう列車で女性の尻を触った。男性巡査長は県の迷惑防止条例違反の疑いで現行犯逮捕された。男性巡査長は20日付で不起訴処分となった。男性巡査長は26日付で依願退職したが、停職1カ月の懲戒処分を受けた(「警察官が列車で痴漢 愛知県警巡査長に懲戒処分」名古屋テレビ2018年7月26日)。 千葉県警第2機動隊の明智洋平巡査(千葉市稲毛区長沼原町)が女子高校生を押し倒して体を触ったなどとして、窃盗と強制わいせつの容疑で逮捕された。2016年7月下旬頃に駐輪中の自転車1台を盗んだ上、自転車で帰宅中の女子高校生を転倒させ、体を触った疑い。テレビドラマ『99.9 刑事専門弁護士 SEASONIⅡ』第2話の冤罪事件の真犯人も似たようなものであった。 埼玉県警巡査が死体検案名目で遺族から82万円詐取 http://blog.livedoor.jp/hayariki2/archives/2091460.html 熊谷6人殺害事件遺族が埼玉県警の情報不提供を提訴 http://saitamashi.blog.jp/archives/12227536.html 埼玉県警機動隊員溺死の残酷さ http://saitamashi.blog.jp/archives/12173401.html 埼玉県警で個人情報不正取得 http://saitamashi.blog.jp/archives/12173365.html 埼玉県警警部が捜査書類偽造 http://saitamashi.blog.jp/archives/12135980.html 桶川女子大生ストーカー殺人事件 http://blog.livedoor.jp/hayariki2/archives/2090566.html |
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江戸川乱歩「何者」は短編推理小説である。銃撃して逃走した犯人は何者か。テレビドラマ『シリーズ江戸川乱歩短編集Ⅱ 妖しい愛の物語 何者』が制作された。
江戸川乱歩は日本を代表する推理作家である。『名探偵コナン』で工藤新一が咄嗟に江戸川コナンと名乗ったほどである。コナンはシャーロック・ホームズを生んだコナン・ドイルである。コナン・ドイルと並ぶ存在になっている。
しかし、江戸川乱歩の作品は純粋な推理小説というよりも、ダークファンタジーやホラー色が強い。その中で本作品は純粋な推理小説の雰囲気を出している。それでも本作品は、推理小説のお約束を裏切っている。タイトルの「何者」は犯人のことではなかった。意外な結末が待っている。
日本の警察は思い込みの捜査で誤認逮捕や冤罪を生み出すと批判されている。この思い込みは刑事自身の思い込みのこともあるが、一方の当事者の話だけを聞き、それを鵜呑みにするパターンもある。被害者と加害者が逆転してしまうこともある。そのような怖さを本書から感じた。
埼玉県警の不祥事の桶川ストーカー事件は警察が動かなかったことが批判されたが、戦前の警察国家の反省は重要である。積極的になればよいというものではない。批判されるべきは半グレの味方をするような埼玉県警のスタンスではないか。
本作品では名探偵の活躍で冤罪が生まれずに済むが、現実社会で名探偵に頼ることはできない。被疑者・被告人の防御権の充実や警察の外部監査、情報公開の徹底が必要である。
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和田竜『のぼうの城』は豊臣秀吉の小田原攻めの激戦・忍城攻めを守り手の立場から描いた歴史小説である。野村萬斎主演で映画化された。漫画化もされた。
忍城は小田原北条氏の支配下の城で、関東七名城の一つである。石田三成を大将とする大軍が攻め寄せたが、小田原城の降伏まで抗戦を続けた唯一の城である。その忍城の城代となる成田長親を主人公とする。タイトルの「のぼう」は「でくのぼう」の略で、成田長親のニックネームである。無能と思われながらも、何故か人を惹き付ける魅力がある。
物語では忍城は戦わずに開城する方針であったが、豊臣側の横柄な態度に対して長親は徹底抗戦を決意する。その姿は「長いものには巻かれろ」の日本社会で爽やかである。東急リバブル東急不動産のマンションだまし売りと戦った立場として主人公には大いに共感する(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』)。
本書はリーダーのあり方について考えさせられる。忍城は城代が、でくのぼうのような人物であるから、侍大将が能力を発揮した。官僚的な管理主義は組織をダメにする。日本大学で問題になったボス支配も組織をダメにする。結束して皆で頑張る話であるが、特殊日本的集団主義を正当化するものではない。
長束正家が腹立たしい。現代日本の高慢な小役人と同じである。現代日本の高慢な小役人は往々にして納期意識に欠けた無能公務員でもあり、それ故に民間感覚による行政改革が期待される。ところが、本書の長束正家は土手作りでは有能であり、後の五奉行として重用される要素はある。
豊臣政権における加藤清正や福島正則と石田三成の対立は有名であるが、武人ならば、むしろ長束正家のような性格の方が許せないと感じるのではないか。田中芳樹『銀河英雄伝説』でミッターマイヤーがオーベルシュタインは兎も角、卑称な小役人タイプのラングだけは除かなければならないと感じたように。それとも石高の少ない長束正家は大名にとって脅威ではなかったのか。
本書の石田三成は微妙である。戦下手で他人を陥れることが大好きな卑怯な人間という江戸時代に流布した悪役像とは異なる三成を描く。それでも、三成を好きにはなれない。自分の理想を実現することしか考えず、他者を尊重しない。自分の哲学のために、わざと相手を怒らせ、戦争に持ち込む。本人は私心や悪意での行動ではないと思っているために始末に終えない。現場で苦労を重ねてきた加藤清正や福島正則に憎まれることは当然である。
忍城を陥落できなかったという事実は三成の戦下手を示すエピソードとして流布している。これに対して本書では三成が無能だったわけではなく、それを上回る忍城側の強さを描く。しかし、しなくてもいい戦争に持ち込んだ三成にとって忍城攻めが三成の戦下手を示すエピソードとして解釈されることは因果応報である。物語では水攻めは内側からの離反で失敗する。これも味方の裏切りで崩壊した関ヶ原と重なって興味深い。
本書の三成の最大の失策は、卑怯にも踊っている武将を遠距離から狙撃したことである。古来より卑怯者が評価されることはない。これは豊臣秀吉が来ると聞いて焦ったことが原因である。日本の公務員組織に見られがちであるが、組織の論理が優先すると失敗する。
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