|
<戦場のメリークリスマス> 1983年
原作: ローレンス・ヴァン・デル・ポスト <影の獄にて>
監督: 大島 渚
出演: デヴィッド・ボウイ / 坂本 龍一 / ビートたけし / トム・コンティ
1942年、日本統治下のジャワ島。
極限状態における日本軍捕虜収容所で起こる、日本軍と英国人捕虜の衝突と奇妙な友情が描かれる。
テーマ曲があまりに有名な映画ですね。
今回私が観た動機もテーマ曲にあります。
ピアノで弾くんですが、やっぱり元の映画を観ておいた方が良いんだろうなーというのと、
ちょうどクリスマス休暇でタイミングも良かったので。
観終わった感想。
・・・よく分からない・・・。
と、いうのが最初の感想だったのですが、見終わってからジワジワ来ます。
観終わってすぐの時には、音楽とキャスティングの妙以外に、何が良いというのが
よく分からなかったのですが、ここ数日ずっとこの映画のことを考えてしまいます。
戦闘シーン皆無の戦争映画と謳われている通り、銃撃戦も何も回想シーンでさえ
出て来ないのですが、静かながらも画面から日常には無い異常性が感じられるというか、
なんとも言えず不安な気持ちにさせられます。
予備知識がほぼ無い状態で観たのですが、まず坂本龍一とたけしが大きい役だったのに驚き。
ちょい出ながらも良い役なんだと思っていたので、出ずっぱりなのにびっくりでした。
そして坂本龍一が若い!細い!そして美青年ぶりにビビりました。
男前だとは思ってましたが、なんか今の髪型と眼鏡の印象が強くて。
たけしも若い。
この時36歳だそうです。
この時から、突然の暴力演技にビクビクさせられます。
そしてデヴィッド・ボウイ、私がいまさら言うのもなんですが、すごく良いですね。
この役、ロバート・レッドフォードとアンディ・ガルシアにオファーを断られていたそうですが、
デヴィッド・ボウイで断然良かったのでは。
前者二人には、あの浮世離れした雰囲気は到底出せなかったと思うし、なにより美し過ぎて神々しさまで感じました。
そりゃ狂わされるわ…という説得力。
デヴィッド・ボウイ、今まで特に興味なかったんですがこの映画見てYou Tube検索かけたら、かっこよすぎる動画を見つけました。
55歳の時の映像らしいですが、かっこ良すぎて悶絶します。
デヴィッド・ボウイって、若い時に<地球に落ちてきた男>という映画を観たんですが、
その時は何故かただただ気持ち悪いとしか思えず、それ以来なんとなーく避けてました。
せいぜいクイーンと共作のUnder Pressureで「この人の声も良いなぁ」なんて
ぼんやり思っていた程度です。
もっと早くこの映画見れば良かったなあ、といまさらながら後悔です。
私ごときが言うのもなんですが、大島渚って本職が役者じゃない人の魅力を引き出すのがすごいですね。
(すみません、私の中では「松田龍平を世に出してくれた人」です。)
坂本龍一も、<ラストエンペラー>の時にあんなに演技がヤバいと感じたのに、
本作だとなんか上手く見えるんですよね。
育ちの良いエリートという役柄がぴったり来るからでしょうか。
メイクし過ぎな気もしますが、あの大きな目がとにかく印象的です。
たけしも、無教養で粗暴、それだけに無邪気な一面もあり、それでいて案外努力家な感じがよく出ています。
ラストシーンにはやっぱり泣かされるし、何を考えながらあの言葉を口にしたんだろう、と考えてしまいます。
もちろんローレンス役も良かったですね。
あの状況下で人間らしさを保って、戦後も同じ敬意を持った態度でたけし演じるハラ軍曹に接するという人間性の高さを感じるし、ハラ軍曹のあの言葉をどうやって受け止めたんだろう、とこちらもやはり考えさせられます。
原作者ローレンス・ヴァン・デル・ポストの捕虜時代の出来事を記したものが
映画の原案とのことですが、そちらも読んでみたいと思います。
|

>
- エンターテインメント
>
- 映画
>
- 映画レビュー






