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波乗り山のふもとまで

青砥たづき



星喰い坂道で昇天する
海割り猫のことなど
思う
もらい肌を拭く風色爪毛の夜に
腰には虹紐に吊されて乾しあがった
その手がありあの手もあり
「さみしい」輪とか「くちな」輪とか
「毛」ものとかが
紙上の三頭の牛みたいにひしめく空気のうず
あるいはブリキのヒコーキとかガラスの香水瓶の間に
よくある不眠
夢を割る湯と芽に(ここで笑い猫の舌ざわりを実感した!)
とび起きる速度はぜる
重量無量の石けん水(陽射しのこと)をかけ塗られ
濡れたひとなみの瞳をはずす
その手はずをととのえる
そう月並みに書いて
終わりにする
さて柔らかで黄色い月も出た
けむり犬は去るだろう
波乗り山のふもとまで


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