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森本草介について

 札幌のあるホテルの壁に、片岡球子のいくつかの作品があって、その近くに二人の娘さんの姿を描いた100号くらいの大きさの絵があった。遠目で森本作品かと即断して、近づいたら残念ながら****という画家のものだった。ふふふ。品があること、それは絵画というもののはじめにあるのでなければ、あらゆる期待も希望も失せると言えるとかなんとか・・・。ぶつぶつ・・。

 33名の美術家(アーティスト)が文学、娯楽小説、詩などを題材にした作品展が各地の高島屋で開かれているそう。その一人として京極夏彦氏の小説に着想を得た赤木範陸氏の「姑獲鳥」が掲載されている「月刊美術」11月号を氏の奥様からお送りいただいて知った。背にエンブリオが浮かび、まとった薄い白衣には見間違いかもしれぬが烏天狗の面差しが・・・。なによりも、この妖女は画布という世界をこの世あの世の端境としてわたしどもに差し出していて、気づけば、仮のうつつにあるわたしたちそのものが、まさしくシミとなって妖女の輪郭をかたどるだけのはかない存在だと思い知るのだ。
 赤木氏の作品はつねに曖昧なもの、模糊としたものをきっちりと切り捨てるところから存在しはじめるので、わたしは、いつも恐ろしくかつ、例えようもなくわくわくとさせられてしまうのだ。
 この天才が、200号や500号やらの大きな「鳥獣戯画」を描いたなら、おそらくは絵画の時代がようやく始まるのだろう。(大きなことが、いいとかではなくて、こたびの作品の何と書いたらいいのか、重層さ、重ねられた在りように魅惑は尽きぬと言いたかったのですが。ことばが実にもどかしい。)

初校正終了

 初校正が終わりました。目次等は先のものを訂正しておきましたのでそちらをご覧下さい。
今回、6、7名の詩人に詩篇をご依頼したのですが、残念ながら3名にしか作品をいただけませんでした。ために、「作品特集 日本の現代詩の最前線」という総タイトルをつけませんでした。今後ももうこのタイトルは使用しないかも知れません。作品のそれぞれが示すもののみで余計なさかしらな配慮は無用だと思い至りました。
 
 前にも書きました。阿吽誌は先駆的なことばによる仕事をいつも注目しております。是非、作品その他の文章をお寄せ下さい。掲載は当方の存念にお任せいただきますが、掲載原稿には薄謝をさし上げたく・・・。
  
   阿吽塾事務局  090−0807 北見市川東31−29
                    綾子玖哉(あやね・きゅうや)
           電話・Fax 0157(32)9120
           メールアドレス ya87345@cf7.so-net.ne.jp

霧の花

となりの
となり野

咲き乱れる
れる(の反響が5回) 
霧笛の花(その)
その(時)と記すか
秋(とき)とも
ときどきとも
匂うやはり
棘に刺されたまま空中にあるもの
その中には風の薫りがいっぱい
こめられている(だろう)
音楽は見えない
曲がりくねって眠るということを
夢想したのだから
ちりばめたひかりの水面を
底にもつ
ひとの宝筺を
ひと夜にして打ち壊す
さて道しるべには蜂の羽音
あるいは雪の印
そうだやはり熱なのだ
(あたりまえすぎて)
いつもの(ように)
小舟のふなばたに描いた
熱帯雨林
本筋をはずれ
何でもなく何にもならずに
一本の喉ただ
(但し書きのついた彼方への声ひとすじ)
いつも放物線の彼方にある響き
さらなる放心へと
波のビロードの飛沫を
なめすけものたち
あたしたち
からだごと暖簾をくぐる
内外無く
雨がそぼそぼと
降る

 諸事情から編集作業が遅れました。第3号は12月10日発行予定。秋・冬号になります。なお、最終目次は前に書いたブログの記事を更新しましたので、そちらでご覧下さい。
     阿吽塾 塾長 綾子玖哉


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