イージーライターのつぶやき

ちょっとマニアックな職業ライター兼アマチュア小説家が、作品と日常生活のつぶやきを紹介します。

メキシコ紀行1994

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飛行機は11:45定刻通りサンフランシスコを離陸した。
メキシコシティからの便は予定通りサンフランシスコに到着し、東京行きに乗り換える客はゲートで待っていたユナイテッドエアのスタッフに案内されてトランジット用のラウンジに行き、そこで別のユナイテッドのスタッフにパスポートの表紙を見せただけで、入獄審査も荷物のチェックもなくスムーズに乗り換えることができた。

来るときは便が遅れたからこういう特別待遇が受けられなかっただけで、普通はこんなふうにスムーズに乗り換えることができるらしい。だから乗り換えに1時間しかとっていないのだ。

メキシコシティ→サンフランシスコのUA838では赤ん坊のお守りをしてしまった。隣に座った長谷川さんという日本人は奥さんがメキシコ人で会津若松に住んでいる。8歳の娘は日本語とスペイン語を話す。その下に2歳の男の子と0歳の赤ん坊がいる。どの子もあまり人見知りしない。奥さんはのんきな人で、男の子の世話をするとき、平気でぼくに赤ん坊を預けてきた。近くの白人の老人が「おや、おめでとう。子供ができたのかい」とジョークを言った。長女はモデルができそうな可愛い子だ。会津若松の小学校の話を楽しそうにする。

長谷川さんはアメリカに留学しているとき奥さんと知り合ったらしい。今回はケレタロ(メキシコシティの北にある都市)にある奥さんの実家に2週間里帰りしたのだという。小さな子供を連れての海外旅行は見るからに大変だ。赤ん坊はミルクを吐き、むずかって泣く。カメラがアメリカのツーリストカードと通関カードに記入しているあいだ、ぼくは長女と一緒に赤ん坊をあやしていた。結局このカードは両方ともサンフランシスコではまったく必要なかったのだが、彼らは20分以上かけて5人分計10枚に記入したのだ。

サンフランシスコ空港のラウンジで彼らは免税のお土産を買った。その間、上の2人の子供たちは勝手にラウンジを歩きまわり、転んだり、泣いたりしていた。彼らのパスポートはずっとむきだしのままソファの上に放り出されていた。小さな子供を育てているうちは細かいことにかまっていられないのだろう。ぼくはトランジットのとき彼らの荷物を持ってやった。そうせざるをえないような空気を漂わせているのだ。

日本時間14:50成田着。イミグレーションも荷物検査もあっさり通過。15:15の成田エクスプレス2,960円で東京へ。目黒からバスで碑文谷に帰る。腹がへったのでダイエーの7階でラーメンと餃子を食べる。1階で玉子、ハム、パン、牛乳など食料品を買う。洗濯と荷物整理。たまっている郵便物の点検。19:30セントラルへ。500m泳ぐ。夕食は田長で天ぷらごはんとビール。日本に帰ってきたという実感がわく。


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