イージーライターのつぶやき

ちょっとマニアックな職業ライター兼アマチュア小説家が、作品と日常生活のつぶやきを紹介します。

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風見鶏の家の横にある急な階段を登る。上には北野天満宮がある。
「北野の異人館街」という名称から、なんとなく「北野」という地名にはハイカラなイメージがあるのだが、そもそもの地名の由来はたぶんこの北野天満宮なのだろう。山の斜面にあるのにどうして「北野」などという野原みたいな地名がついたのか、以前は不思議に思っていたのだが、この天満宮の存在を知ってからは納得がいった。

とすると、この「北野」は京都の北野天満宮から来ているわけで、ちょとおどろおどろしい感じがする。
藤原氏の陰謀から九州の太宰府に流されて死んだ菅原道真の霊が天変地異などの祟りをもたらしているというので、神として祀ったのが京都の北野だ。

その後、道真は天神様として全国で祀られるようになった。道真が天才的に頭がよかったらしいことから、学問の神様とされているが、東京の湯島天神などは平安時代に平将門をリーダーとする関東の武士団が、朝廷に対する反感、独立のシンボルとして道真の子孫を招いて建立したと伝えられている。

裏日本史では道真は高句麗の残党が沿海州に建設した渤海という国から渡ってきた騎馬民族系の豪族で、すでに権力を握っていた百済系の藤原氏との権力闘争に敗れたのだという説がある。この説によると、天神信仰は渤海からの移民たちによって日本全国に広がったとされる。

この移民たちが平安時代を通じて日本各所に定着し、朝廷支配の衰退と混乱に乗じて地方で権力を握った。それが武士であるうんぬん……。

天満宮の階段を登ると、神戸の街を見下ろす展望台がある。

どんよりと暗い雨雲の下に広がる神戸の街は陰鬱だ。振り返れば墨絵のような雲が流れる山並み。

気分は一向に晴れ晴れとしてこないが、それでも道真や将門と渤海から渡ってきた騎馬軍団のことを想像すると、なんとなく元気がわいてくるから不思議だ。


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