イージーライターのつぶやき

ちょっとマニアックな職業ライター兼アマチュア小説家が、作品と日常生活のつぶやきを紹介します。

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アフガニスタンで武装勢力に拉致された伊藤さんが遺体で見つかった。
胃のあたりを何かでえぐられたような鈍い痛みを感じる。

アフガン人のために善意の活動をしている外国人になんてことをするんだと言うのはたやすい。
治安が悪化している危険な地域にどうして留まっているんだと言うのもたやすい。

しかし、「アフガン人」とは何なのか、「危険」とは何なのかを考えてしまう。

犯人はテロリストなのか?

凶悪なテロリスト組織がどうして欧米の圧倒的な武力で死滅せず、
生き延びているどころか、勢いを盛り返して都市を包囲しつつあるのかを考えてみた方がいい。

かつてベトナム戦争の頃、我々は最初のうち、
正義のアメリカ軍が、北ベトナムの支援を受けた一部の凶悪な共産ゲリラと、
戦っているのだと思い込まされていた。

しかし、その「ゲリラ」がサイゴンを包囲し、アメリカ軍をたたき出したあとでわかったのは、
南ベトナムの多くの国民が「共産ゲリラ」を支持していたということだった。

アメリカはかつてベトナムを植民地として支配していたフランスと、
その下で支配階級を構成していた勢力のために戦っていたのであって、
一般のベトナム国民のために戦っていたのではなかったのだ。

今、アフガニスタンで何が起きているのかは、なかなか外から見えにくい。

タリバーンがカンボジアのクメールルージュのように、
一般国民に危害を加える組織だったら、
ベトナム労働党のように勝利することは難しいだろう。

しかし、最近伝えられているように、
彼らが劣勢を挽回し、再び首都および主要都市部に迫ってきているのだとしたら、
彼らを支持する人たちが少なからずいるのかもしれない。

「危険地帯」が広がっているとメディアは報道するが、
それはタリバーンを支持する人たち、
少なくとも外国勢力・異教徒の占領に反対する人たちにとっては、
解放された地域なのだ。

米軍・NATO軍がイラク同様、アフガニスタンても、
「テロリスト」を攻撃すると言いながら、
その何倍もの一般市民を空爆で殺しているとしたら、
アフガン人の怒りはタリバーンよりも欧米の占領軍に向くだろう。

外国から軍隊を投入しているかぎり、
それを侵略と見なす人たちが存在する。
その人たちにとって、どんな善意のNGO活動も、
侵略側の活動と見なされるだろう。

占領軍が一般人の殺戮を続けるかぎり、
それを侵略とみなす人たちは増え続けるだろう。

日本にいるぼくの眼にも、それは侵略に見える。

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木と草の家がまるでキャンプ場のテントのように密集している。
家々のすきまに田んぼはごくわずかだ。
これでどうやって食糧を確保していたんだろう?

養蚕業に特化して、蚕を育て、繭玉を売り、
そのカネで食糧を買っていたんだろうか。

合掌造りの2階から上は蚕を飼うためのスペースだと子供の頃習った。

しかし、あたりを見回しても蚕のエサになる桑の木は見あたらない。

養蚕業が衰退して、桑畑をほかの作物の畑に変えてしまったのか、
あるいはここから見えないところに広大な桑畑があるのか……。

どうしてそんなことばかり気にするのか我ながら不思議だが、
こういう山村が自分にとっての原風景で、
ここに立っただけで、故郷に帰ってきた気になるからだろうか。

多くの人がここを訪れるのも、
たぶん帰ってきた気になるからだろう。

ほとんどの人にとって、実在の故郷はもっと平野の中にあったり、
都会だったりするのかもしれないが、
日本の生活圏のほとんどが、殺伐としたものになってしまった今、
我々にとってこうした山奥の山村が擬似故郷なのだ。

そんなからくりはわかっていても、
合掌造りの家の中から、誰か親戚が出てきて、
「お帰り」と言ってくれるところを想像してしまう。

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