丘の上の旧市街を歩く。
来たときは西側を通ったが、今は東側を歩いている。
こちら側には土産物の陶器店がいくつもある。
店の人たちは静かで、とても生真面目そうに見える。
時が止まったような土地で、よそ者を相手に商売する人たちの、
独特の緊張感が伝わってくる。
店先できれいな睡蓮が咲いている大きな水鉢を見つけた。
水の中には小さな魚が泳いでいる。
めだかだろうか?
色の薄い金魚の一種だろうか?
あんまりきれいなので写真を撮っていたら、
店の中から中年の男が出てきて、魚にえさをやりはじめた。
偶然えさやりの時間が来たんだろうか?
それとも、商品を買わないくせに無断で写真を撮るなという意思表示だろうか?
無言で真剣に金魚を見つめながらえさをやる姿に、
なんとなく静かな反感と、その奥にあるストレスみたいなものを感じた。
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