
一応、村を一周したので、
そろそろ村の南端にある展望台から全景を見下ろしてみようと、
北から南へ歩く。
同じ道を歩いてもしかたないので、
まだ歩いていない村の真ん中あたりの道を歩く。
澄んだ水が勢いよく流れる用水路があり、
周囲の田んぼに水を供給している。
いたるところに野菜などを洗う共同作業場。
郡上八幡で見た水活用の原型を見るようだ。
水が静かに流れる用水路には、
ニジマスと鯉が一緒に休んでいた。
純和風の村なのに、
なぜかブローティガンの「西瓜糖の日々」に出てくる、
洋風のメルヘン的な村を連想してしまう。
清流からじっと人間を見上げるマスが出てくるからだろうか?
人間はあたりまえのように魚を育て、
釣り上げては食べているが、
人間の暮らし、共同体のもろさを、
魚たちはじっと見つめているのだ。
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