イージーライターのつぶやき

ちょっとマニアックな職業ライター兼アマチュア小説家が、作品と日常生活のつぶやきを紹介します。

美濃飛騨紀行2008夏

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索
イメージ 1 イメージ 2 イメージ 3 イメージ 4

イメージ 4

長良川鉄道の、ほとんど客がいないディーゼル列車に揺られて美濃太田へ戻る。
宿の女将さんの話では、この路線は元国鉄で、今は第三セクターなのだという。
「私らが若い頃は、いずれこの線が福井までつながるんだと思ってました」とのこと。

なるほど地図を見ると、終点の美濃白鳥から福井県との県境まではほんのわずかの距離だ。
峠を越えるとすぐ九頭竜湖があり、その端まで福井側の路線が来ている。

しかし、期待通りにはならず、国鉄は民営化され、
この路線も切り捨てられた。

数字優先の経済成長を選んだ日本は、
どんどん山間部・田園地帯がさびれ、
富は都市部へ、さらに地方都市から首都圏へと一極集中していく。

都市で経済のゲームに神経をすり減らした人たちが、
田舎暮らしにあこがれ、田舎に癒やしの旅にくる。
富は都市へ、心は田舎へという、奇妙な流れのサイクル。

イメージ 1 イメージ 2 イメージ 3 イメージ 4

イメージ 4

次の列車に乗るまで時間があるので、
はす向かいの喫茶店でコーヒーを飲んだ。

なぜか金髪の若い女の子が客席係をしている。
奥から聞こえてくる女主人との会話を聞いていると、国籍はドイツかスイス。
留学生か何かで、臨時のアルバイトをしているみたいな感じだ。

どこかの地方都市の大学に通っていて、
このあたりを旅行したときに郡上八幡か気に入り、
休みのあいだだけアルバイトに来ているのだろう。

どこかでモデルのバイトをしているとかしたことがあるとか、
美人コンテストに出たとか出るとかいう話をしている。

コーヒーを運んできたドイツ娘は、なるほどかなりの美人だった。

お金を払うときに見たこの店のおかみさんも、
昔の時代劇のお姫様女優みたいな美人だった。

100円バスは1時間待たないと来ないので、
また荷物をかついで駅まで歩く。

今日も朝から暑い。

古い町屋の前で、水をまいているおばあさんがいた。
路肩はほとんどコンクリートで覆われているのだが、
一部金属の網になっていて、
そこをはずすときれいな水の流れが現れる。

町の奥のエリアで見た溝は、かつてこのあたりにもあったのだろう。

イメージ 1 イメージ 2

イメージ 2

ふだんはベッドなので、久々の畳でやすらかな眠り。
すっきりめざめて、坪庭を眺めながら朝食をいただく。
心がなごむ。

温泉も豪華な夕食もない宿なのだが、
なんとなくまた来たくなる。

おかみさんにトライアスロンをやっていた話をしたら、
トライアスリートの夫婦が毎年車でやってくるとのこと。

そういえばこのあたりなら自転車のトレーニングやランニングが気持ちよくできそうだ。

イメージ 1 イメージ 2 イメージ 3 イメージ 4

イメージ 4

夕食後、いい気分で町を散歩。
炎天下の昼間に歩いたやなかの小径が、今は静かで涼しげだ。
新町通も人っ子ひとりいない。

山あいの知らない町を、真っ暗な夜、たったひとりで歩いているのに、
不思議とさみしさを感じないのはなぜだろう?

そういえば世界中をひとり旅してきたが、
どこでもさみしさを感じたことがない。

むしろ孤独を感じるのは東京でのふだんの生活だ。
孤独感というのは都会生活のストレスから生まれるものなんじゃないかという気もする。

イメージ 1 イメージ 2 イメージ 3 イメージ 4 イメージ 5 イメージ 6 イメージ 7 イメージ 8

イメージ 8

夕方5:00前、新町通の旅館に戻る。
京都の町屋みたいに奥が深い建物。
一番奥の部屋はちょっと狭いが、整った坪庭が眺められて気持が安らぐ。

今は観光客がほとんどだが、昔は商人宿だったとのこと。
朝食は出すが、夕食は出さないビジネスホテルみたいなシステムも、
商人宿と思えば納得がいく。

決まり切った旅館の夕食を出されるよりも、
居酒屋とか和食店で自分の好きなもの、地元のおいしい素材を使ったものを食べる方が楽しいし。

家庭的な感じの風呂に入り、近くの居酒屋で夕食。

つきだしの肉じゃが、からし豆腐、チチコというゴリに似た小さな川魚の甘露煮、タコブツ、鮎の塩焼き、梅茶漬けなど。

生ビールを一杯だけ。
久々のアルコール。
十二指腸潰瘍にはよくないのだが、旅行で気分が高揚しているからか、
不思議と胃に負担を感じない。

からし豆腐は丸いかたちが可愛らしい。
中にカラシが入っているのだが、これがあまりからくなく、爽やかな風味。

チチコの甘露煮は骨の歯応えが楽しい。

食べているあいだも、近所の主婦みたいな人がやってきて、
カウンターの中の大将になにやら渡している。
今日とれた鮎だという。

天然鮎を食べるのは久しぶりかもしれない。
ざるに並べた鮎を、どれにしますか?と見せてくれた。
なるほど、鮎もよく見ると、大きさだけでなく、一匹一匹顔がちがう。

さっと塩焼きにしてもらった。
7月に入ってすでに2回鮎を食べているが、どちらも養殖物だった。
天然物はうまみも食感も爽やかさがちがう。
あっというまに食べてしまった。

客席係のおばさんによると、今はまだ竿で釣る期間で、
もう少しあとになると投網でとる漁が解禁になるのだという。
なるほど、そういうルールがあるわけだ。
夕方見かけた投網や長靴は、そのための準備なのだろう。

おばさんはそのほかにも郡上踊りについて、
あれこれ教えてくれたり、写真集を見せてくれたりした。

7月から8月にかけて、郡上踊りが続くのは、
別に観光のためにやっているわけではなく、
市内の各神社・お寺ごとに縁日があり、
その地域・町内で踊りを催すのだという。

総称して郡上踊りというのだが、
催されるエリアや主催する神社・お寺も違うわけだ。

おばさんは若い頃、よく神戸に行ったらしい。
「今は地元が一番だけど、若い頃は都会にあこがれてね」

都会から地方の自然や古い街並みにあこがれて来る人たちもいれば、
地方から都会にあこがれて旅行に行く人たちもいる。

しかし、歳をとると、どちらの人も地方の方が居心地がよくなる。
ぼくも仕事がなければ、別に東京で暮らしたくはないのだが。


.
shu*i*ha*a
shu*i*ha*a
男性 / B型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

Yahoo!からのお知らせ

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト≪さとふる≫
実質2000円で好きなお礼品を選べる
毎日人気ランキング更新中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事