
橋を渡って少し歩くと、郡上八幡唯一の観光名所「宗祇水」がある。
昔の共同の水場だ。
室町時代の俳諧師・飯尾宗祇がこの近くに滞在して連句を詠んだことからこの名前があるらしい。
細い路地を下ると、いわれを書いた看板があり、
お稲荷さんのほこらみたいなところから冷たく澄んだ水が流れ出している。
わき水を三段階に分けてため、上から食品、食器、衣類といった具合に、
用途を分けて洗っていたという。
使った水は目の前の、さっき鮎釣り人がいた川の支流らしい川に流される。
水道がひかれている今はもう使われていないのだろう。
地元の人が野菜を洗っていることもなく、
観光客らしい人が数人やってきて水に手を浸し、
「あ、冷たいわあ」としみじみつぶやいて帰って行くだけ。
その冷たい水に手を入れていると、
不思議に気持がやすらぐ。
水にはそういう力があるのかもしれない。
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