イージーライターのつぶやき

ちょっとマニアックな職業ライター兼アマチュア小説家が、作品と日常生活のつぶやきを紹介します。

大和路紀行2009冬

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紺屋町から商店街に戻り、一本道を南下。

途中、なかなかいい感じの古い建物もあるが、
車の往来が激しくてゆっくり楽しめない。

街並みが途切れだしたと思ったら、
いつのまにか田園地帯に入っていた。

普通の田園とちがうのは、田畑の代わりにそこらじゅう池があることだ。
四角い池が多いので、田畑が洪水で水に浸かっているみたいにも見える。

まあ、大和郡山が金魚の産地だと知っているので、
これが養殖池なんだろうと推測はつくのだが。

この町の金魚養殖の歴史は、江戸時代の享保年間、1724年に始まるとガイドブックに出ている。
江戸時代に金魚ブームがあったという話を聞いたことがあるが、
そのブームに乗ったんだろうか?

明治維新後は職を失った武士の仕事として、
あるいは農家の副業に、
金魚養殖はいよいよさかんになったという。

今も養殖農家は100軒。
養殖池の面積は延べ140ヘクタールとのこと。

しかし、真冬の養殖池をのぞいても、金魚の姿は見えない。
真冬の鯉は水底で冬眠するというが、金魚も冬眠中だろうか?

そろそろ夕暮れの気配が近づいてきたので、散歩はこれでおしまい。

ところで、金魚の養殖にチャレンジした武士たちは、成功したんだろうか?

長年いろんな会社を取材してきて、
明治維新で失業した武士が興したビジネスが現代まで続いているケースに出会ったこともある。

しかし、「武士の商法」という言葉があるように、
多くは慣れない商売で苦労し、失敗し、没落したようだ。

若い武士ならともかく、
長年武家社会に生きてきた中高年の武士は、
生き方・考え方の転換がうまくできなかっただろう。

さて、この大不況で仕事がなくなった55歳のライターはどうすべきだろう?

予定では65歳だった引退に備えて積み立ててきたものの取り崩しを10年早く始めれば、
15〜20年くらいは細々食いつないでいくことはできる。

しかし、それでは70〜75歳以降の生活に困ることになる。

マンションを売って安い施設に入るとか、
田舎に引っ越して国民年金で食いつなぐとか、
どう考えても老後の生活はかなり苦しい。

まあ、このまま仕事ゼロが続くわけでもないだろうから、
今すぐ隠退というわけではないのだが、
何かちがう商売でも始めようかなどと考えたりもする。

隠退間近のライターにできる新しい仕事などあるわけもないのだが。

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郡山城を出て、近鉄の線路を渡り、旧市街に戻って南へ歩く。

同じ道を通るのもなんなので、1本はずれた道を歩いてみたが、
こちらは住宅街のあいだを抜ける道で、古い家屋はほとんど残っていない。

あみだくじみたいにジグザグの道を通って、ガイドブックに出ている紺屋町に出た。
桃山時代に豊臣秀吉の認可を受けた布の染め物業者が集まってできた町。

染め物を洗ったという川が道の真ん中に通っているが、子供でもまたげそうな溝だ。
こんな狭い溝でこの町全体の染め物を洗っていたのだろうか?
もしかしたら、昔はもっと広かったのかもしれない。

それにしても通りはほとんど人っ子ひとりいない。
江戸村の休園日みたいだ。

まあ、真冬の平日だから、あたまえか。

町外れに一軒だけ土産物屋が店を開けていた。
大和郡山名物・金魚のアクセサリーや、本物の金魚を売っている。

温かくなると観光客も増えて、こういう土産物屋がもう少し増えるんだろうか。
こう寒いと金魚を買って帰る気もしない。

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商店街の北のはずれから左折して、郡山市役所の前を過ぎると、
お城の石垣と壕が見えてくる。

お城の近くに役所があるのは、地方都市も東京も同じだ。
どこも似たような、ちょっと厳かな雰囲気を持っている。

壕を渡って坂を登ると、江戸時代のものらしい立派や長屋門や櫓があり、
その奥に明治大正建築らしき建物がある。

図書館兼公民館みたいなものになっているらしい。

日本のほとんどのお城同様、天守閣はすでになく、
敷地には資料館的な伝統建築が残っているだけ。

もともと空壕なのか、それとも水が抜けてしまったのか、
草に被われた谷みたいな壕を渡ると小さな神社があり、
その奥に天守閣跡の土台があった。

お城を訪ねるたびに感じるのは、
政治のシステムというものの短命さだ。

戦国時代に城砦として発達した城は、
江戸時代の270年間、行政府兼行政長官の住まいとして生きながらえたが、
その後は文化財・観光資源として保存されるか、
この城のように半ば公共施設の敷地・半ば廃墟として管理されている。

城を必要とした政治システムはすでにない。

千年以上システムとして生き続けているお寺や神社にくらべてなんという短命さだろう。

商店などもそうだ。
江戸時代から存続している古い街並みは、
観光地・テーマパーク化することで生き延びているが、
その街並みを生み出した商業・経済のシステムはすでにない。

都市や建築は人間の営みの器であるかぎり、システムと共に変化する。

ビルが建ち並ぶ現在の都市はどう変化していくのだろう?
「スターウォーズ」に出てくる未来都市のように、
美しい摩天楼が果てしなく続き、
そのあいだを空飛ぶ乗り物が音もなく飛び交う時代はやってくるだろうか?

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薬師寺を出て近鉄西の京駅に着いたのが午後2:00。
このまま帰るのももったいないので、
電車でさらに南下し、大和郡山を散歩してみることにした。

大和郡山と言えば金魚の産地というイメージしかないが、
ガイドブックには戦国武将・筒井順慶が築いた郡山城があり、
江戸時代まで城下町として栄えた時代の古い街並みも残っているとある。

ほんの5分ほどで到着。

金魚の養殖池は町の南にあるらしいが、
まず北にある城跡をめざして、古い商店街を歩く。

所々に古い商家が残っているが、
狭い道を車がひっきりなしに通るので、あまり落ち着いて歩けない。

街並みも、それ目当てに観光客が押し寄せるほど伝統建築が残っているわけではない。

まあ、飛騨高山や埼玉の川越みたいに、観光地として整備され、
テーマパークみたいになってしまっている町よりも、自然でいいかもしれない。

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最寄りの駅の近鉄西の京に出るには、
さっき入ってきた北側の門まで戻らなければならないのだが、
南側に立派な門があるので、一応ここから出てみた。

ガイドブックには中門とあるから、
もともとはさらに南側に広大な敷地が広がり、
南大門みたいなものもあったのかもしれない。

中門も昭和59年(1984年)に再建されたもので、
両サイドには平成3年(1991年)に復元された仁王像が立っている。

これも資料から忠実に復元したらしいが、
どう見てもアニメキャラのフィギュアにしか見えない。

奈良時代の作らしい法隆寺の金剛力士像や、
鎌倉時代の作である東大寺南大門の金剛力士像にくらべてあまりにも幼稚に見えるのは、
ぼくのセンスがおかしいのだろうか。

そもそも創建当初に造られた仁王像はほんとにこんなアニメの孫悟空みたいなものだったのか?

あるいは法隆寺や東大寺の金剛力士像も、
造られたときは極彩色に塗られていて、けっこうアニメっぽかったのか?

あるいはどんなにオリジナルに近づけようとしても、
名匠が創り出す渾身の名作にはかなわないということなのか?

フィギュアが海外のオークションに美術品として出品され、
高額で落札される時代だから、
こういう仁王像もありといえばありなのかもしれないが。

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参考までに……

法隆寺中門の金剛力士像の写真はこちら
http://blogs.yahoo.co.jp/shuji_hara/55695438.html

東大寺南大門の金剛力士像の写真はこちら
http://blogs.yahoo.co.jp/shuji_hara/54928346.html

おまけに……

自由が丘に近い九品仏の真新しい金剛力士像の写真はこちら
http://blogs.yahoo.co.jp/shuji_hara/55091928.html

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