イージーライターのつぶやき

ちょっとマニアックな職業ライター兼アマチュア小説家が、作品と日常生活のつぶやきを紹介します。

大和路紀行2009冬

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和食屋を出てさらに南下すると、薬師寺が見えてきた。

もともとは天武天皇が皇后の病気平癒を祈願して藤原京に建てたとされる寺だが、
平城遷都のときに今の場所に移された。

今あるだけでも広大な寺院だが、
長い年月の間に何度も火災に遭い、
東塔をのぞく創建当初のすべての建物が失われてしまったとのこと。

各建築はいろいろな時代の様式で再建されていたらしいが、
昭和になって創建当初の建築を復元しようと、復元事業が始まり、
金堂・西塔・大講堂が再建された。

さらに北側の敷地に、平山郁夫の大壁画をかざった大唐西域壁画殿なども造られたが、
こちらは春と秋の特別公開でしか見られないとのこと。

ちょっと裏口的な感じのする門から入ると、
僧侶たちの生活の場だった僧坊や食堂の長い建物があり、
ちょっとした展示スペースになっている。

その南側に大講堂、さらにその南側に金堂・西塔・東塔がある。

東塔以外は朱色と緑が鮮やかで、
これが創建当初の正確な再現なのだろうが、
なんだか模造のコンクリート建築みたいに見える。

古びた焦げ茶色の建物に、美しさを感じてしまうのは、
室町時代以降の侘びさび文化を知ってしまった我々の感覚によるものであって、
奈良時代にはこのけばけばしさが美だったのだ。

頭でそれがわかっていても、やはりこの色彩と質感には馴染めない。
緑が少ない広大な空間がなんとなく廃墟のように感じられるのも、そのせいだろうか。

金堂の薬師如来・日光月光菩薩像は白鳳時代の作とのこと。
2人の菩薩のインド的な曲線美、腰のくねらせ方がなんともセクシーだ。
アンコールワットの壁面で官能的に腰をくねらせているレリーフ像にくらべると、
気品があると感じるのは、日本人の身びいきだろうか。
少なくともこのくらいのセクシーさが、日本・奈良にはふさわしい。

ここも撮影禁止なので、興味のある方はネット検索で写真・データを探してみてください。

薬師寺公式サイト
http://www.nara-yakushiji.com/

薬師寺Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/薬師寺

日光・月光菩薩像の写真が見られます
http://www.tnm.go.jp/jp/servlet/Con?pageId=A01&processId=02&event_id=5129

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唐招提寺をあとにする頃にはものすごく腹がへっていた。

門前の土産物屋兼食堂は、あいてるのか閉まってるのかわからない。

昭和30年代のにおいがするサンプルケースはなかなか魅力的なのだが、
ひっそりした店を眺めているうちに、
なんとなく、お年寄りの主人が出てきて迷惑そうな顔で料理するところが頭に浮かんできたのでパス。

別に何の根拠もないのだが。

もし、ものすごくやる気のある主人が、
ものすごくうまいものを作ってくれる店だったとしたら、申し訳ない。

南北に走る細い道を南下。

ガイドブックにも出ている和食店があいていたので、ふらふらと入る。

そば類がメインだが、あんまり腹が減っているので、天丼を注文した。

高脂血症のくせに、ちょっと腹が減っただけで、少しでも高カロリーの食事をとりたがる。
だから症状が改善されないのだ。

トライアスロンをやっていた頃も、
運動しているんだからいいかなと思って、食いたいだけ食っていたのだが、
当時からずっと中性脂肪・コレステロール値が高すぎると医者に警告されていた。

運動量が半減した今は、たぶん相当食事に気をつけないとまずいだろう。

去年は同世代の知り合いが次々と脳溢血や心臓病で入院した。

食べなきゃいいんだから、経済的にも楽なのだが、それがなかなかできない。

たぶん仕事がないときはないときのストレスがあるのだろう。
最近特に無茶食いをしたくなる。

最近やたらとお寺巡りをしたくなるのも、
気持を鎮めたいという気持のあらわれだろうか。

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唐招提寺の美しい南大門は料金所にもなっていた。
例によっていかにも奈良らしい、人を見下したようなおっさんに、
「金堂は現在修復中ですので外からご覧ください。
現在、新宝蔵で特別展を開催中ですが、こちらは別料金です云々」とえらそうな口調で言われ、
なんか損したような気分で600円払って入場。

金堂は高いフェンスで囲われている。

右手に迂回していくと、
藁の束を何やら意味ありげに水に浸している甕がたくさん並んでいた。
木簡みたいな札になにか墨で書いてあるが、
これも奈良時代から続いている儀式か、道具づくりなんだろうか?
意味はわからなくても、なんとなく美しい。

その北側に、東大寺の正倉院を小型にしたような木造の蔵がふたつ並んでいる。
お経を保管する経蔵と、宝物を保管する宝蔵とのこと。
中はもちろん見えないが、
木炭みたいになった木材が長い年月と風雪を感じさせる。

金堂の北側に回り込むと、いかにも中国的な建物群が並んでいる。
奈良時代がいかに中国の文化を熱心に輸入した、当時なりのグローバリゼーションの時代だったかが改めて実感できる。

国宝の講堂はもともと鑑真和上が法を説くための教室だったはずなのだが、
今は阿弥陀如来やら持国天やら増長天やら仏像が並んでいる。
(例によって撮影禁止なので写真は撮ってません)

自ら修行し、考える仏教から、仏像を拝む仏教への転換がどこかで図られたということだろうか。
キリスト教もそうだが、
国民・一般大衆をまとめようとする宗教は、えてしてこんな感じに変質してしまうものだ。

これじゃ、失明するくらいの苦難を乗り越えてやってきた鑑真さんも浮かばれないなあ。

東側の奥にある新宝蔵で、有名な乾湿造りの鑑真和上像が見られるのかと思ったら、
平安時代・鎌倉時代の仏像やら、天平の甍時代の鴟尾(しび=屋根の両端に立てるしゃちほこみたいなやつ)が展示されてるだけだった。

料金所できいたら、鑑真和上像は6月の命日か何かにほんの数日公開されるだけとのこと。
その期間はこの寺にたくさんの見物客が押し寄せるらしい。
目玉商品をそんなに出し惜しみされても困るなあ。

まあ、鑑真和上としてはそんな自分の像をありがたがって拝まれてもかなわないだろうから、
その程度の公開でいいのかもしれないが。

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垂仁天皇陵からちょっと南に下り、近鉄橿原線の小さな踏切を渡ると、
ちょっといい感じの通りに出た。

付近の住所が「五条」になっているので、
もしかしたらこれが平城京の五条通ということだろうか。

左手に唐招提寺があり、その向かいにさびれた感じの土産物屋兼食堂。
やっと平城京の大通りらしき風景に出会った。

近代の大通りよりかなり狭いが、
この道幅が奈良時代のメインストリートの道幅だったんだろうか。
それとも平城京がさびれてただの田園になってしまったことで、
道幅も狭まってしまったんだろうか。

京都の大通りはどこもこれよりかなり広いが、
あれは平安京の街並み・道路の区画整理をして道を拡張したんだろうか。

そのへんの知識がないのでなんとも言えないが、
このあたりに平城京の家屋敷が並んでいる様を勝手に頭の中で思い浮かべてみる。

百年もたなかったとはいえ、
「青によし」と歌に詠まれた奈良の都はきっと美しかったんだろうな。

もっとも、平安京は広大すぎて南半分には空き地が目立ち、
南端の羅生門あたりは盗賊や乞食の住みかになっていたというから、
平城京もちゃんと碁盤目状の都市に家屋敷がぎっしり並んでいたかどうかはあやしいかもしれない。

都市計画にしろ経済計画にしろ、
国家の役人が机上で組み立てたプランなんて、
プラン通りにいかないものだ。

だから今もこの国は、国土/都市環境から年金まで破綻しかけている。

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はるばる回り道して再びルートを南下。

行く手の小山が垂仁天皇陵らしいが、
ストレートにそこへ行く道はなく、
今度はまた左折して、近鉄の線路の方へあるく。

大和西大寺の次の駅・尼ヶ辻に出ると、
ようやく南に向かう道が出てきた。

天皇陵のまわりにはあまり手入れの行き届いていない野菜畑。
その雑然とした感じがのどかでいい。

冬枯れの柿の木に、カラスさえつつかなかった柿の実。

こういうのが冬の美しさだ。

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