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ゆうべ、小石川後楽園の日本料理屋で開かれた、
知り合いの還暦祝いのパーティーに出席した。
飯田橋〜水道橋周辺の殺風景なビル街のウラに、
水戸黄門/徳川光圀が造った水戸藩江戸屋敷の、
美しい緑が広がっている。
還暦を迎えた知り合いはかつての学生運動/ベトナム反戦運動の闘士だ。
その後、自分で小さな出版社を作り、
社会の不合理を告発する本を一貫して出版してきた。
環境問題から政治的な問題まで、本のテーマは多岐にわたる。
ベストセラーになることはない本ばかりだが、
社会に様々な疑問を持つ人たちに根強い支持層が存在する。
根底にあるのは曲がったことを放っておけない愚直な正義感だ。
今、環境汚染が地球規模で広がり、
その影響が人体にまで及んでいるのを見ても、
こうした愚直な告発者の存在は有意義だと思う。
アメリカ帝国がアジア・ヨーロッパに軍事拠点を持ち続け、
帝国の論理にはむかう国々を武力制圧しつづけているのを見ても、
まだベトナム戦争は場所を変えて続いていることがわかる。
ぼくはどちらかというとかつての学生運動の共産主義・社会主義思想に
違和感を持ち続けてきた人間だが、
それでも今の人類が抱えている問題の多くが、
学生運動出身者たちの努力なしには明るみに出なかったということを知っている。
パーティーに集まった人たちの多くは、
たぶん知り合いと同世代に属する小規模出版社の人たちだ。
彼らの顔には正しいと信じたことをやり続けてきた人間の幸福感が見える。
金を稼ぐためにいろんな問題から目をそむけ、
不安をごまかし、そのストレスと戦いながら生きている人たちにはない幸福が、
彼らにはあるのだ。
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