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「非常に珍しいケースやね」と猪野井りえが分析結果の画面を見ながらつぶやく。「廃ミンチの言寄りがこんなふうに世界中から注目されるなんて」 |
小説「夢のミンチ」
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「夢のミンチ」アクセス状況分析 |
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ガッ、ガッ、ガッ、ゴッ、ゴッ、ゴッ。痛みが内臓から脊髄のあたりに届き出すと、それは全身がちぎれてしまいそうな恐ろしい痛みで、ぼくは「あ、あ、あ、あ」と悲鳴をあげる。ミンチの習性で、自分でもわけのわからない数式の言寄りも口からもれ出す。若者たちは気味の悪い化け物を見るような目でぼくを見る。 |
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テツヤはみのりちゃんの顔面を殴る。ガッという変な音がして鼻血が噴水のように吹きあがった。テツヤの手の動きはものすごく速くてほとんど見えない。みのりちゃんはウッと言ってのけぞり、力の抜けた腕を人形みたいに振りながら地面に転がる。 |
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それからぼくらはまた南港埠頭をさまよった。今度はぼくが前を歩き、みのりちゃんが背中からしがみついて、半分おぶさるような恰好で。 |



