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社長はぼくには気づかない様子で通り過ぎ、床に倒れている沢村さんのところに戻ると、 |
小説「夢のミンチ」
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ぼくの説明を聞こうともしないで社長は体を反転させ、沢村さんの方に近づいていくと、愛犬を可愛がるみたいに沢村さんの背中を撫でる。 |
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十一時時までには沢村さんとぼくしかいなくなってしまう。 |
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頼むさかい、おまえの口からもういっぺん言うてくれ |
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猪野井りえはすぐそばの石垣を登って姿を消す。めざす家はその家から数えて三軒先だ。彼女は生け垣や塀をいくつか乗り越え、犯人が中学生くらいの娘に包丁を突きつけているベランダに姿を現す。 |



