縄文遺跡群世界遺産登録 協議案ほぼ固まる 世界遺産に登録されるには、資産の歴史や価値について説明した推薦書を国がユネスコに提出する必要がある。考古学者など7人でつくる専門家委員会は2011年3月から、まず文化庁に提出する協議案の文案を検討してきた。この日は、関係自治体の担当者らが執筆したたたき台に意見を述べ、内容を精査した。
北海道と北東北の4道県が世界文化遺産登録を目指している縄文遺跡群について5日、都内で専門家委員会(委員長=菊池徹夫・早稲田大学名誉教授)が開かれ、今月末、関係自治体が文化庁に提出する協議案の中身がほぼ固まった。協議案は、世界遺産を認定する国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)に対し、国が提出する推薦書の元になる。
9章で構成する協議案は、縄文遺跡群の価値として「狩猟採集漁労による定住生活を達成し、成熟した縄文文化を伝承する無二の存在」「自然と共生した土地利用の状況や自然観を理解する顕著な見本」と指摘。遺産登録の評価基準である「文化的伝統や文明の存在を伝承するまれな物証」「人類と環境のふれあいを代表する見本」にかなっていると主張している。
また、保存管理計画も初めて公開。史跡指定地のすべてが私有地である田小屋野貝塚(つがる市木造)の公有化を進めていることや、地域住民の有志による巡回活動を行い、遺跡の保護に努める計画が示された。
委員からは、「縄文時代の約1万年間にたびたびみられた気候変動について詳しく述べることで、自然環境に適応しながら長期間定住生活を達成した縄文人の様子が伝わるのではないか」「英訳したときに分かりやすい文章にする必要がある」といった指摘が出た。
協議案は今後、委員の意見を参考に改訂。12日に開催される「世界遺産登録推進会議」でとりまとめられ、さらに微調整を加えて完成させる。
菊池委員長は「いよいよ山場。推薦書の形が見えてきた。今後、文中で使われる用語の統一性を高めるなど詰めの作業になるだろう」と話している。 (2013年3月6日 読売新聞)
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