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至誠にして動かざる者は未だ之れあらざるなり。誠ならずして未だ能(よ)く動かす者はあらざるなり

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事件の判例に見る産廃関連訴訟の傾向と留意点(後編)

操業中の処分場を差し止め

最初に紹介するのは、山口地方裁判所で判決が下された民事訴訟「安定型産業廃棄物埋立処分場操業等差止請求事件」。
安定型最終処分場の許可を受けている某事業者が、度重なる行政指導にも関わらず基準を超えるヒ素が検出された排水を出し続けているとして、原告ら100人余りが操業の差止めを求めた。争点となったのは「処分場の操業により有害物質が発生・流出する危険性の有無」と「有害物質が原告らの利用する井戸水や上水道に流入し、健康を害する恐れがあるか」の2点。
操業する前の差止めは多いが、この判例は操業中の安定型処分場に対する操業の差止めを認めたという意味で珍しい判例。改善命令まで出ていたにも関わらず操業を続けた事業者に対し、行政に頼らず住民が自ら止めた事例でもある。

新しい形態、株主代表訴訟

2番目の判例は、大阪地方裁判所の「石原産業フェロシルト不法投棄事件」。
この訴訟は、会社法にもとづく株主代表訴訟という新しい形態の責任追及方法だ。某大手化学メーカーが産業廃棄物の削減を目的として開発した「埋戻しリサイクル材」から環境基準を超える六価クロムが検出された。
被告である、当時副工場長だった担当取締役に対し、同社その他から撤去費用に相当する損害賠償請求が多数行われ、いずれの請求も容認された。
これは、個人に対して475億8400万円の損害賠償請求が認められたという点で、驚くべき判例。また、企業のコンプライアンスの在り方に対しても大きな課題を投げかけた事件であった。

周辺住民の原告適格

3番目の判例は、周辺住民が宮崎県を相手取り、行政事件訴訟法に基づく抗告訴訟を提起した「産業廃棄物処分業許可取消等請求事件」。県知事が下した最終処分場の更新許可処分について、周辺住民らが許可処分の無効と、取消処分の義務付け、許可更新処分の取消しを求めた。ミニアセス調査対象地域の住民、産業廃棄物処分業許可取消訴訟の原告適格が認められた事例だ。
住民が行政訴訟を提起する場合、その住民に原告適格が認められなければならない。この判例においては、廃棄物処理法第15条が、処理事業者以外に誰の利益を保護しているのかが問題となった。
判決は、第1審と控訴審では住人らの原告適格を否定したが、本判決ではこれを肯定。最高裁は、周辺住民の健康や生活環境は、法的に保護していると解した。どこで一線を引くのかは裁判官にとって悩ましいが、この場合、住民の居住地が生活環境影響調査(ミニアセス)の対象地域だったことが、大きく影響した。

家庭から出る燃えるゴミなどの焼却灰を埋める延岡市北方最終処分場が、同市北方町笠下で稼働を始めた。全国でも数少ない脱塩処理施設を備えたこともあり、事業費は約44億5千万円にのぼった。
 施設は、1980年から使っていた川島埋立場(容量約64万立方メートル)が満杯になったために建設された。約10万平方メートルの敷地に、市清掃工場(同市長浜町3丁目)から出る年間1万立方メートルの焼却灰を捨てる「埋立部」や、降雨などによる水分を日量200立方メートル処理できる浸出水処理施設、防災調整池などを備える。浸出水処理施設には、農業用水などに再利用するために焼却灰から出る塩分を取り除く設備をつけた。
 今回は1期工事で、埋立部の容量は約15万立方メートル。満杯になったら2期工事として埋立部の上部に遮水シートを張り、さらに15万立方メートルを埋める予定だ。

転載元転載元: 公益通報と消費者保護のブログ

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