|
11月中旬、ここカナダはすでに冬に入ろうとしています。
あれだけ世界を彩っていた紅葉も儚く散り、
さらさらと降る粉雪が冬の訪れを告げています。
あとは、雪が積もりあたり一面を白い世界に変えるのを待つばかりです。
緑色が映えていた芝生もだんだん色を失いつつありますが、
それでも完全に消えてしまう前に、雪が覆いつくしてしまうでしょう。
そうなれば、あとは厳しい冬を暖かいコーヒーと人心で凌ぎ、
新しい生命が息吹く春の訪れを待つばかりです。
ここでの生活も残すところ1ヶ月となりました。
色々なことがあったこの一年、一つ一つ思い出すことすら困難ですが、
新たな経験をして、新たな世界を知り、新たな自分を見つけ、
そうして多くのことを学んだ、この期間でした。
こうして、これまでそうだったように、
今年という年も過ぎ去ってしまおうとしています。
しかし今自分の中で確かなのは、
今年という年が、生きてきた20年という年の中のどの年よりも、
不思議で、意味があって、色んなことがあった年だったように思えることです。
今まで生きていた国を抜け、
地球の反対側に来て、
自分の知らない町を歩き、
自分が知らなかった言葉で、
自分が知らなかった人たちと心を分かち合い、
笑って、泣いて、考えて、悩んで、、、
自分でも不思議に思いますが、
これがどういうことを意味して、
これが自分にとって何だったのであり、
どれくらい大切なことなのかさえ説明するのは難しいです。
太古から果てることなく流れる時間のほんの一時で、
今も膨張し続ける全宇宙の片隅のほんの一点で、
今、自分が生きて、自分が経験して、自分が成長していくことが、
どれだけ意味のあることなのか、想像することさえ叶いません。
だけど、一ついえるのは、
理論でもなく、根拠があるわけでもないけど、
自分がこうして生きて、経験して、成長していくことは、
とても貴いということです。
考えではなく、たとえでもなく、ただそう感じます。
やがて、この降り積もる雪も、暖かく降りそそぐ春の太陽の光によって溶け、
新たな生命を息吹かせる大地へと滲みこんでいくのでしょう。
その大地からは芽が吹き、その芽から茎が伸び、葉がつき、花が咲き誇るのでしょう。
季節はそうして廻り続けます。
今日も僕は生きています。
生きて、この廻り続ける時を、もっと素晴らしい色に塗り替えていきます。
この貴いときを、大切に、生きていきます。
|