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ここで使ったデータは、「経済統計で見る世界経済2000年史」( http://blogs.yahoo.co.jp/silkroad_desert9291/32443177.html )の著者であるアンガス・マディソン(Angus Maddison) 氏のサイト( http://www.ggdc.net/maddison/ )の「Statistics on World Population, GDP and Per Capita GDP, 1-2006 AD (Last update: March 2009, horizontal file, copyright Angus Maddison)」からダウンロードした「horizontal-file_03-2009.xls」 というファイルからとったものである。このファイルは、マディソン氏が、著書に掲載したデータに、数値を追加、修正したものである。 単位は、人口は1000人、GDPは100万国際ゲアリー=ケイミスドル、1人当りGDPは国際ゲアリー=ケイミスドルである。「国際ゲアリー=ケイミス(Geary-Khamis)ドル」とは、各国通貨を購買力平価で換算したもので、1990年基準の実質値である。なお、このデータは、それぞれの国のそれぞれの時代の領土ではなく、現在の領土が基準になっている。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 前回の、 「1990年の世界(世界経済史 43)」( http://blogs.yahoo.co.jp/silkroad_desert9291/50908158.html ) の記事に続いて、今回は2006年の地域別・国別のデータを比較したグラフを作ってみた。マディソン氏のデータで、人口、GDP、1人当りGDPのデータが揃っているのは、2006年が最新である。 世界全体の地域分類は、元のデータでは、西欧、西欧分家(Western Offshoots)、東欧、旧ソ連、中南米、東アジア、西アジア、アフリカに分類している。「西欧分家」(Western Offshoots)とは、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの4ヶ国である。ただし、「東アジア」には、日本、中国、インド、東南アジアなど、多くの地域が含まれており、世界全体の人口の半分以上を占め、大きすぎるので、ここでは、日本、中国、インドは単独で扱い、それ以外を「他東アジア」とした。それでも、「他東アジア」には、東南アジア各国、台湾、南北朝鮮、モンゴル、パキスタン、バングラディシュ、スリランカ、ネパール、アフガニスタンなど、多種多様な地域が含まれている。また、「西欧分家」を「北米」(アメリカとカナダ)と「大洋州」(オーストラリアとニュージーランド)に分けた。 このデータによると、2006年の世界全体の人口は、65億4962万人である。人口が最大の地域は中国で、13億1102万人、世界全体の20.0%を占めている。次いで、インドが11億1171万人、17.0%、「他東アジア」が10億6800万人、16.3%となっている。この3つの地域で世界全体の53%を占めている。西欧は3億9961万人、6.1%、北米は3億3110万人、5.1%である。日本は、1億2752万人、2.0%である。 世界全体の1人当りGDPは7225ドルで、最高は北米の30448ドル(世界平均の4.2倍)、次いで大洋州の23326ドル、日本の22462ドル、西欧の21202ドルとなっている。一方、最低はアフリカの1662ドル(世界平均の4分の1)である。GDPが最大の地域は北米で、世界全体の21.3%を占めている。次いで、西欧が17.9%、中国が16.8%、「他東アジア」が10.0%となっている。西洋系(西欧、東欧、旧ソ連、北米、大洋州)を合計すると、46.5%となり、世界の半分近くを占めている。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 次に、1990年から2006年の人口の変化を見てみる。 このデータによると、世界の人口は、1990年の52億7656万人から、2006年の65億4962万人まで、16年間で12億7306万人(24%)増加した。地域別に見ると、増加率が高いのは、アフリカが47%(2億9827万人)増加、西アジアが37%(7473万人)増加、インドが33%(2億7271万人)増加、などである。一方、東欧は1%(163万人)減少、旧ソ連も1%(376万人)減少した。 世界シェアは、アフリカが12.0%から14.2%に増加、インドが15.9%から17.0%に増加した。一方、中国は21.5%から20.0%に減少、旧ソ連は5.5%から4.4%に減少、西欧は7.2%から6.1%に減少した。 西欧の内訳を見ると、増加率が高いのは、オランダが10%(154万人)増加、スイスが10%(69万人)増加、などである。一方、増加率が低いのは、イタリアが2%(139万人)増加、スペインが3%(105万人)増加、などである。 次に、1990年から2006年のGDPと1人当りGDPの変化を見てみる。このデータによると、1990年から2006年までの16年間で、世界のGDPは27兆1333億ドルから47兆3199億ドルまで20兆1866億ドル(74%)増加した。1人当りGDPは5142ドルから7225ドルまで40%増加した。 1人当りGDPの変化を地域別に見ると、増加率が高いのは、中国が223%増加、インドが98%増加、「他東アジア」が66%増加、などである。一方、旧ソ連は1%減少した。 西欧の内訳を見ると、増加率が高いのは、スペイン57%、増加率が低いのは、スイス11%である。各国間の1人当りGDPの水準のばらつきは小さくなってきている。 GDPの地域別の変化を見ると、増加率が高いのは、中国が273%増加、インドが163%増加、「他東アジア」が118%増加、などである。一方、旧ソ連は2%減少した。 世界シェアは、中国が7.8%から16.8%に倍増、インドが4.1%から6.1%に増加、「他東アジア」が8.0%から10.0%に増加した。一方、西欧は22.2%から17.9%に減少、旧ソ連は7.3%から4.1%に減少、日本は8.6%から6.1%に減少、北米は23.3%から21.3%に減少した。 西欧の内訳を見ると、1人当りGDPと同じく、増加率が高いのは、スペイン61%、増加率が低いのは、スイス22%である。 まとめると、
●西欧、北米、日本は、いずれも、人口も1人当りGDPも増加率が世界平均より低く、人口やGDPの世界シェアが低下した。西欧の内訳では、1人当りGDPの水準のばらつきが小さくなってきている。 ●旧ソ連は、人口も1人当りGDPも減少し、人口やGDPの世界シェアが低下した。 ●西欧と北米を合わせると、世界のGDPの39.2%となり、1990年の45.6%から減少した。西洋系(西欧、東欧、旧ソ連、北米、大洋州)の合計では、人口は20.6%から17.7%に減少し、GDPも56.6%から46.5%に減少し、半分を割った。 ●中国は、1人当りGDPの増加率が世界で最も高い地域となり、GDPの世界シェアも倍増した。引き続き、人口が世界最大の地域であるが、人口の増加率は世界平均より低く、人口の世界シェアは低下した。 ●インドと「他東アジア」は、人口も1人当りGDPも増加率が世界平均より高く、人口やGDPの世界シェアが上昇した。 ●アフリカは、人口の増加率が世界平均より高く、人口の世界シェアが上昇したが、1人当りGDPの増加率は世界平均より低く、インドに代って、1人当りGDPが世界で最も低い地域となった。 ●他の地域は、人口もGDPも世界シェアにそれほど大きな変化はなかった。 |
世界経済史
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