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ここで使ったデータは、「経済統計で見る世界経済2000年史」( http://blogs.yahoo.co.jp/silkroad_desert9291/32443177.html )の著者であるアンガス・マディソン(Angus Maddison、1926〜2010) 氏のサイト( http://www.ggdc.net/maddison/ )の「Statistics on World Population, GDP and Per Capita GDP, 1-2006 AD (Horizontal file, copyright Angus Maddison) 」( http://www.ggdc.net/maddison/Historical_Statistics/horizontal-file_02-2010.xls )というファイルからとったものである。このファイルは、マディソン氏が、著書に掲載したデータに、数値を追加、修正したものである。マディソン氏は、2010年4月24日に亡くなったので、これが最後の更新となった。 単位は、人口は1000人、GDPは100万国際ゲアリー=ケイミスドル、1人当りGDPは国際ゲアリー=ケイミスドルである。「国際ゲアリー=ケイミス(Geary-Khamis)ドル」とは、各国通貨を購買力平価で換算したもので、1990年基準の実質値である。なお、このデータは、それぞれの時代の領土ではなく、現在の領土が基準になっている。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− チュニジアからエジプト、リビアへと反体制運動が中東全域に拡大しているが、中東諸国はなじみが薄いので、上記データから人口やGDPの分布をみてみた。使用したのは上記データの2008年の数字である。 ここでは、エジプト、リビア、チュニジア、アルジェリア、モロッコ、スーダン、パレスチナ、ヨルダン、レバノン、シリア、イラク、サウジ、イエメン、クウェート、カタール、バーレーン、UAE、オマーンの18ヶ国をアラブ諸国とした。これに、イラン、トルコ、イスラエルの3ヶ国を加えた21ヶ国を中東諸国とした。 アラブ諸国全体の人口は、3億3211万人で、日本(1億2729万人)の2.6倍で、世界全体(66億9483万人)の5%を占めている。中東諸国全体では、人口は4億8089万人で、日本の3.8倍、世界全体の7%となっている。 中東諸国の中で、最も人口が多いのはエジプトで、8171万人となっており、アラブ諸国全体の25%、中東諸国全体の17%を占める。アルジェリア、モロッコ、スーダン、シリア、イラク、サウジ、イエメン、などが2000万人〜4000万人程度である。チュニジアは、1038万人、アラブ諸国全体の3%、中東諸国全体の2%を占める。その他のアラブ諸国は、1000万人以下である。リビアは、617万人、アラブ諸国全体の2%、中東諸国全体の1%である。人口が少ない国では、バーレーンが72万人、カタールは83万人となっている。 非アラブ諸国では、トルコが7579万人、イランが6588万人、イスラエルが711万人となっている。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 次にGDP(上記したように購買力平価換算)をみると、アラブ諸国の合計は1兆3943億ドルで、日本(2兆9041億ドル)の約半分、世界全体(50兆9739億ドル)の3%である。中東諸国全体では2兆5908億ドルで、日本の約9割、世界全体の5%である。 中東諸国の中で、最もGDPが大きいのはトルコで、中東諸国全体の24%を占めている。次いでイランが中東諸国全体の18%を占めている。アラブ諸国を合計すると、人口では中東諸国全体の69%を占めているが、GDPでは中東諸国全体の54%である。アラブ諸国の中では、最もGDPが大きいのはエジプトで、アラブ諸国全体の22%、中東諸国全体の12%占めている。次いで、サウジ、シリアとなっている。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1人当りGDPでは、中東諸国の平均は5387ドルで、日本(22816ドル)の1/4程度で、世界平均(7614ドル)の7割程度である。アラブ諸国の平均は4198ドルで、日本の1/5程度で、世界平均の半分強である。 中東諸国で最も1人当りGDPが高いのはイスラエルで、次いで、ペルシャ湾岸の産油国やトルコ、シリアなどが高い。 このデータによると、2008年に中東諸国の中で最も1人当りGDPが低いのはイラクで、1049ドルとなっている。しかし、イラクの1人当りGDPは、1979年には6756ドルもあった。イラクのGDPも、2008年には中東諸国全体の1%を占めるだけだが、1979年のGDPは2008年の2.9倍あり中東諸国全体の9%を占めていた。 産油国のGDPと1人当りGDPは、原油の生産量や原油価格の変動によって、大きく影響を受けているようで、過去の推移が他の国とは大きく違っている。リビアも1970年に1人当りGDPが9115ドルあったが、2008年には2994ドルになっている。 各国別の人口やGDPの歴史的な推移については、またいずれ詳しく見てみたい。
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世界経済史
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