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野田政権は、大統領型首相を目指しているように思える。
首相官邸が政策、方針を決定したら、党内の誰にも文句をいわせない。党内がだめなら、野党にも支持をもとめ、過半数を獲得して法案をとおすという政治スタイルが野田政権である。これは、ホワイトハウスが、大統領の政策をとおすとき、超党派で過半数を獲得する政治パターンと類似である。
ホワイトハウススタッフの動きをドラマ化した「ホワイトハウス」を見ていると、今の野田首相側近たちの動きとよく似ている。
ただし、アメリカ大統領制の場合、大統領の政策に対し、賛成するか反対するか各議員の判断に任せられる。したがって、選挙のときに各議員の「投票行動」が問われるのである。ホワイトハウスに逆らって投票すると不利な扱いを受けることはあるが、「党を除名」などという理屈は出てこない。
野田政権が、大統領型首相をめざしているなら、議員にも大統領制の議員のように、投票の自由を与えるべきである。ようはよほど重要な案件以外、「党議拘束」をかけないということを基本方針にすべきである。あまり知られていないが、議院内閣制の本家、イギリスでも、党議拘束をかけない法案が多々ある。
今、政権にいる玄葉外務大臣、安住財務大臣、前原政調会長などは「やると決めたら誰にも文句を言わせない」というのはイギリスの政権運営を研究した人たちである。私もそのメンバーだったので、彼らの思考はよく理解できるが、これが正統性を持つのは、政権交代選挙の「マニフェスト」に記されているときだけである。
いまさら、消費税論議についてもとに戻せとは言わないが、少なくとも「原発再稼働」をめぐるエネルギー政策においては、「党の決定だから」などと言わず、議員による自由闊達な議論を認めるべきである。
マニフェストによる正統性もなく、大統領型首相の政権運営をしていては、単なる「期限を切った少数執行部による独裁」に堕してしまう。どんどん、離党者がでるのはすでにその状態になってしまっているのではないだろうか」
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野田政権が大統領型首相を目指しているように思えるというのは、面白いですね。民主党のマニフェストが理想を求め、財源などある意味で現実的対処に追われ、衆参のねじれという構造的欠陥ともいうべき足枷の中で、やむを得ない対応とも言えるかもしれません。もう一段階の再編を通して小選挙区制で行くのか、連立を前提とする中選挙区的体制を再びとるのか、今後の国民の判断が重要と思います。
2012/7/15(日) 午前 9:43