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エネルギー・環境会議が日本の将来のエネルギー政策を決めるとして、0%、15%、20−25%の選択肢を提示して国民的議論を促進している。そこへの対応を経団連としてどうするかの委員会が開かれたので参加した。
経団連参加企業の多くが「原発維持」に汲々として、現実を直視しておらず、事態の変化に対し、果敢に挑戦する創業精神を失っているなという「悲しい感想」を持った。
会長、副会長らが参加した、夏季セミナーの議論などを中心にまとめられた提言案を私なりに、要約すると
1.エネルギー環境会議が提示した三案はどれも実現不可能、議論に値しない
2.原子力は維持するのが前提
3・仮に2030年の目標が決まったとしても、すぐに見直せ
4.わむをえずというなら、20−25%以上案
これに対し、孤軍奮闘(笑)で反対意見を述べた。
1に対しては「ここにおられる皆さんは、会社に戻ると『できない理由ばかり並べるな』と部下に仰ってる人が多いと思う。それなのに、ここでは技術や、高い目標にチャレンジするのでなく、できない理由ばかり書いてある。
2に対しては、「私は原子力維持に反対である。地震が多い日本に原子力を置くこと自体変だという、一般論もあるが、経団連として賛成するならば、再び、原子力事故が起きて、電力会社が経営破たんした時に金融機関など(債権放棄をして)責任をとる覚悟があるのか」
3に対しては、「長期目標を決めるというときに、すぐに変えろというのは違和感がある。会社で長期目標をこれから決める時にこんなことを言うのか」と述べた。
4、20−25%以上案を支持することは反対。2030年、ゼロが望ましい。
この後、経団連の委員会では珍しく、意見が多く出た。原案に賛成したのは、新日鉄、日立製作所、三菱重工などの委員である。
ある委員など、「エネルギー環境会議の出した3つの選択肢は、経営会議に出す選択には値しないくらい未熟だ」という意味の事を言われた。エネルギー環境会議、内閣府もなめられたものである(笑)
賛成意見を聞いていて、ずっと不思議だったのは、福島での原子力発電所事故という日本にとっての大変な悲劇現実に直面しているのに、なぜ、「この現実を変えたい」と考えないのだろうかということであった。
人間は、経験の中で学ぶべきである。福島の事故は原発は経済面で合理的でないし、安全なものでないとわかったし、何よりも「国家と歴史を犯す可能性がある」ことがわかった。
原発の選択は本当に不可避であったか、これまで真剣に問われなかった。代替エネルギーの開発も、原発が合理的という声に抑えられて、挑戦できないままでいた。
時代は変わったのである。「原発安全神話」「電力業界のくびき」により、今までできなかったことがこれからはできるようになる。大きな創業、チャレンジの機会があるとなぜ考えず、現状維持を支持するのだろうか。
経団連委員会に参加し、意見を言う人はたぶん、企業かに戻ればエリートだと思う。かれらが、自分の言葉で語ってくれるようになって欲しいとも思った。
孤軍奮闘であっても、これからも経団連委員会で自らの信念を述べ続ける覚悟である。少数意見が、いずれ多数となるを信じることから、時代はかわってゆくのである。
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