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ASEAN会議にデモ隊が乱入し、中止になった。オーストラリアのラッド首相は専用機で会場のパタヤに向かっていたが、途中で引き返したという。
私は麻生首相がラッド首相から学んで欲しいと思っていただけに残念に思っている。
麻生首相が行った、定額給付金、2兆円バラマキというのは、オーストラリアのラッド首相が昨年12月に行った政策の物まねである。これは、以前にこのブログで紹介した。
ラッド首相は明確に経済危機対策として実施した。12月のクリスマスシーズンにあわせてタイミングよく断行したこともあり、70%近い高支持率を誇っている。
そのラッド首相が、経済対策に思い切ったブロードバンド投資を発表した。将来の国際競争力強化の鍵はブロードバンド、光ファイバーにあるとして、全オーストラリアの9割の住宅、学校、企業を光ファイバーで結ぶとしたのである。
この事業は政府・民間の新会社を設立し行うが、投資額は430億豪ドル(3兆)だという。オーストラリアの人口は2000万足らずだと考えれば、たいへんな戦略投資である。09年に着手し、8年で完成。5年後に政府の持つ新会社の株は売却するという計画である。
景気対策として公共投資を行うのは経済危機を考えたらやむをえないが、ワイズスペンディング(賢い支出)でなくてはならない。将来のイノベーション、経済発展を生む投資でなくてはならないのだ。ラッド首相の政策はみごとにこのゴールデンルールに則っていると言える。
日本は財政支出15兆円、事業規模57兆のすさまじい新経済対策を政府・与党がまとめた。私がかつてのように予算委員会理事だったら、「すじ悪支出」満載のこの予算案をラッド首相のような「光ファイバー整備投資」重視に組み替えることを要求するだろう。
麻生首相は、私が予算委員会理事をしていたとき総務大臣でよく議論した。渋谷の自宅に招かれたこともある。そんなこともあって、予算委員会が始まる前に席によってこられ「島さん、あまり意見は違わないと思うのですが・・・」とざっくばらんに話したことも何度もある。
定額給付金をまねた麻生首相は、ぜひともラッド首相の戦略的公共投資を学んで欲しいと思っていたのだ。ASEAN会議が中止になったのはこの意味でも残念である。
写真は、昨年12月、オーストラリア調査に出かけたときのものである。円高を十分に満喫した調査であった。「ブルーエンジェル」というロブスターの最高級店で食事しても、新橋の居酒屋で飲むのと感覚がそれほど変わらなかったし、ニュージーランドの最高級レストランではコーヒーが1杯200円(4ニュージーランドドル)だった。円高、万歳である。
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