|
「鳥はえらいもんや。人間が職もなく飢えているのに、しっかり餌をみつけて自分で生きている」戦後の混乱期。松下幸之助塾長は鳥の姿を見て、どんな時期でも仕事は無限にあると感じたのだそうだ。無心に餌をついばむ鳥の姿(たぶん、スズメ)を見て、こう感じるのだ。
写真は東京港野鳥公園。4月23日に「オオルリ」がいたという情報を得たので、出かけていった。
政治家時代からバードウォッチングを趣味としている。
昭和30年5月10日のバードデー、鳩山一郎総理と中西梧桐さんが軽井沢の鳩山別荘でNHKによる対談が行われた。オオルリやキビタキの声を聞きながらの対談で、日本野鳥の会創立の発端になった。
この別荘に、よく夫婦でご招待いただく。ベランダから庭を見ると5月の軽井沢はまだこぶしの花が残り、石楠花がさいている。そこでバーベキューとなるのだが、鳩山さん自身が、ホタテなどを焼き、家内が手伝う。私は手伝いもせず、庭の小鳥を見ているという具合である。
そんなことで、バードウォッチングを始めた。軽井沢野鳥公園から始まったバードウォッチングだが、ホームグラウンドは明治神宮御苑と東京港野鳥公園である。
東京で歩いていても、鳥のさえずりが気になり、歩きながらその方向を見る。私のマンション周辺でも四十雀やメジロはいる。先日、アカハラがビルの屋上にとまってさえずっていた。バードウォッチングは、自然というものを感じ、考えさせられるいいきっかけになっている。
東京港野鳥公園は、シギが越冬地のオーストラリアなどから繁殖地のシベリアなどへわたる途中の中継地として羽を休めていた。イソシギやアオアシシギが1000キロの旅を乗り切るために、休息し、栄養補給に努めていた。
「オーストラリアなどの南方からついたばかりの鳥たちはやせているそうです。ここでカニやゴカイなどで栄養補給し、またシベリアへ旅立つのです」
若い女性のガイドさんが、備え付けの望遠鏡を調整しながら説明してくれた。何もいないように見える干潟からシギたちが餌をついばむ姿をみて、松下塾長の「仕事は無限にある」という言葉を思い出した。
オオルリはいなかったが、コアジサシの果敢に水に飛び込む姿を見て、勇気をもらった東京港野鳥公園でのバードウォッチングであった。
|