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昨日、民主党エネルギーPTの小委員会が、高速増殖炉「もんじゅ」の廃炉を求める提言をまとめたと小さく報道されている。報道は小さいが。これは大きな一歩である。
原発に関するエネルギー問題は、専門家と称する人々のくびきを離れ、「国民の常識」によって決断すべきと思う。
「もんじゅ」は、毎年500億円の単純維持費を必要とする。しかも、それが50年間続く。総計で2兆5千億円負担しなくてはならない。提言が「これまでどおりの研究開発は許されないのは、ほぼ国民が共有するところだ」というのはまったく同意である。
しかし、この提言がそのまま与党として採用され、「もんじゅ」がとまるかどうかは見通しがつかない。電事連、電力会社の族議員がてぐすねひいてまっているからだ。
この小委員会の提言は親会であるPTに報告される。これからが、電事連、電力会社などの族議員の働き場所である。
族議員は、安全保障に必要など、いろいろいうだろうが、本音はこうだと噂されている。
「電力会社は、使用済み核燃料を『資産計上』している。将来、再処理によって使われる『燃料』という理屈だからかだ。
その額、二十兆円に上る。核燃料サイクル計画が否定されたら『特別損失』になってしまい電力会社の経営を直撃する。
ようは、自分たちが生き残れるかどうかだ。電力会社は必死になって、族議員を動かすだろう」
高速増殖炉のこれ以上の開発には、採算が合わないゆえ、電力会社の良識ある人々も及び腰だとされる。それでも核燃料サイクル計画を否定できない。使用済み核燃料の最終処分方法が否定されれば、前述のように。電力会社の経営を直撃するからだ。
このところ国民の知るところになったが、どの原発にも使用済み核燃料の貯蔵プールがあり、空きスペースをつくっておかなくてはならない。原発1基を、1年間運転すると、約30トンの使用済み核燃料が生じる。毎年、これをどこかへ片づけなくてはならないのだが、わが国には放射性廃棄物の最終処分場がない。
できるかどうかわからない「再処理」という言葉が選ばれ、青森県六ケ所村に、再処理工場が建設され、そこに使用済み核燃料が次々と運び込まれた。
再処理をすると、毒性の高い「プルトニウム」が生まれる。このプルトニウムを燃やす目的で「もんじゅ」はつくられた。
ところが1995年に、ナトリウム漏れ事故で原子炉が暴走した。1996年、議員になったばかりのころ、「もんじゅ」を視察した。その後、炉内中継装置にも落下事故が起きて、いまやどうしようもなくなっている。
核燃料サイクルは「実質破たん」している。だが、これを認めると、虚構の上に築かれ、使用済み核燃料を資産計上していた電力会社が「破綻」する。そのために、国民の税金を500億づつ投入するというのは、根本的におかしい。
与党、小委員会の提言が党の政策になるかどうか見守っていきたい。
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