島さとし(嶋聡)の「大風呂敷のススメ」

松下幸之助に学び、ソフトバンク社長室長3000日の後、多摩大学客員教授を務める元衆議院議員「島さとし」のブログです。

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 前原政調会長が、野田首相の代表選再選支持をテレビ番組で語った。「首相がコロコロ変わるのは望ましくない」「どんなことがあっても野田さんを支える」という。しかし、これを額面通りに受け取る人は少ないだろう。

 おそらく、総選挙敗北と、野田さんの退任は読みこみ済みなのだろう。その後、2005年の小泉総選挙敗北のようにだれかが新代表となる。

 自民も、過半数はとれないだろうから、自民との連立協議に臨むのが新代表である。そのときの新代表を意識しての前原氏の布石と考えるのは考えすぎだろうか。

 英国首相には任期がない。首相は基本的に総選挙で敗北しない限り、その座にとどまる。逆に、総選挙に勝利して、首相としてのマンデート(首相としての資格)があるので、大統領型の政権運営も認められるのだ。野田政権の脆弱性は、このマンデートがないことにある。

 民主党の次の代表は、選挙の顔とならなくてはならない。政党は政策が命である。たとえ、自民との連立協議が総選挙後にあったとしても、そのときに、それなりの議席がなくては政策の主張はできない。総選挙に勝てないまでも、政権与党としての負け方がある。選挙である程度勝利しなければ、連立協議で政策を主張するマンデートは与えられないのである。

 総選挙敗北を前提としてはならない。皆があっと驚くような新代表で、次の総選挙に臨むのが、政権党、民主党としての王道である。韓国与党、ハンナラ党は4月の総選挙で劣勢を予想された。だが、党名まで変えるという変革をして、過半数を維持したのである。

 

 

 野田政権は、大統領型首相を目指しているように思える。

 首相官邸が政策、方針を決定したら、党内の誰にも文句をいわせない。党内がだめなら、野党にも支持をもとめ、過半数を獲得して法案をとおすという政治スタイルが野田政権である。これは、ホワイトハウスが、大統領の政策をとおすとき、超党派で過半数を獲得する政治パターンと類似である。

 ホワイトハウススタッフの動きをドラマ化した「ホワイトハウス」を見ていると、今の野田首相側近たちの動きとよく似ている。

 ただし、アメリカ大統領制の場合、大統領の政策に対し、賛成するか反対するか各議員の判断に任せられる。したがって、選挙のときに各議員の「投票行動」が問われるのである。ホワイトハウスに逆らって投票すると不利な扱いを受けることはあるが、「党を除名」などという理屈は出てこない。

 野田政権が、大統領型首相をめざしているなら、議員にも大統領制の議員のように、投票の自由を与えるべきである。ようはよほど重要な案件以外、「党議拘束」をかけないということを基本方針にすべきである。あまり知られていないが、議院内閣制の本家、イギリスでも、党議拘束をかけない法案が多々ある。

 今、政権にいる玄葉外務大臣、安住財務大臣、前原政調会長などは「やると決めたら誰にも文句を言わせない」というのはイギリスの政権運営を研究した人たちである。私もそのメンバーだったので、彼らの思考はよく理解できるが、これが正統性を持つのは、政権交代選挙の「マニフェスト」に記されているときだけである。

 いまさら、消費税論議についてもとに戻せとは言わないが、少なくとも「原発再稼働」をめぐるエネルギー政策においては、「党の決定だから」などと言わず、議員による自由闊達な議論を認めるべきである。

 マニフェストによる正統性もなく、大統領型首相の政権運営をしていては、単なる「期限を切った少数執行部による独裁」に堕してしまう。どんどん、離党者がでるのはすでにその状態になってしまっているのではないだろうか」

 

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