|
民主党代表選挙が行われている。衆議院選挙前の維新との合流問題について、岡田氏が「民主と維新の合併」を強く主張という細野氏の発言を暴露し、若い細野氏が「維新から関西と切り離す話があった」と言ってしまい、窮地に陥っているとされる。
すでに10年近く前のことになるが、私は鳩山由紀夫、菅直人、岡田克也三代代表の知恵袋と言われていたことがある。民主党代表室で、三代の代表を補佐し続けたからだ。
代表室から民主党がなぜバラバラなのかを考えた。それは、民主党が政治のプロが集まっているには悪い意味の平等で民主的すぎるからでないかと考えていた。議論がはじまると政治家の議論というより、理論に命をかける学者の論争になるのだ。
現実に立脚しない「神学論争」は足の引っ張り合いとなりそれがはてしなく続く。根本には保守系、社民系、民社系の対立があり、「どうせあいつらとは思想が違う」という猜疑心があった。
野党の代表は党をまとめるのが総理よりも難しい。野党は権力も予算も持たない。現実権力を持たないにもかかわらず、国会議員という権力意欲の強い人の集まりが野党である。
政府を統治するという権力を全く持たぬ権力者は、小さな政党内権力に目をつけるしかない。自分が何かの権力を行使しようとすれば、仲間を傷つけて貶めるしかないのである。
この体質は権力を持った与党に利用される。「反抗者は常に仲間に強い猜疑心を持っている。分裂させるにしくはない」(君主論、マキャベリ)
民主党時代、私は能力と自信に満ち満ちた代表と、代表に対する絶対の信頼によって貫かれた政党という理想型をつくりたいという志があった。それが、三代の代表を補佐し続けた理由である。
体制への反抗者である野党政治家たちは、マキャベリが言うように猜疑心の塊のようなものだが、その心を起こさせないようにするのも民主党代表の役割だと考えていた。代表は西郷隆盛のように自分を「「空」としてすべてを受け入れなくてはならない。さらに、代表に話した密事を漏らしてはならない。そうでなければ、誰も代表に密事を相談しない。
その意味で細野氏の「やや残念だ。政治家同士、クローズの場所で話したことをこういう場所で公開で質問すること自体、わたしは」という発言は正しい
民主党代表選挙の論戦は後一週間ある。このプロセスが「能力と自信に満ち満ちた代表」を生むものであって欲しいとOBとして思うものである。
|