島さとし(嶋聡)の「大風呂敷のススメ」

松下幸之助に学び、ソフトバンク社長室長3000日の後、多摩大学客員教授を務める元衆議院議員「島さとし」のブログです。

政権交代の品格

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「税金を国民からとるのは当然と考えるばかりか、増税に痛みを感じない為政者は失格である」   松下幸之助

 愛知県半田市で、市税、減税を公約にした市長が下馬評をくつがえし当選しました。名古屋の河村たかし市長とともに減税を主張した市長が当選したと言うことで、これから多くの市長選、知事選などで減税を主張する候補者が出てくるでしょう。地方から減税革命が起きるかも知れません。

 なお、半田市は「ごんきつね」の新美南吉のふるさとです。

 市民が減税をもとめるということは、もっとも身近な市役所の行政に満足していないと言うことです。いいサービスなら、市民は納得して払いますから。
 
 総務省瀧野事務次官は記者会見で「税制は国としてきちんと議論して決めたもの。減税するならその財源を明確に」と釘をやんわりさしていました。

 現在の体制では、それぞれの地方自治体は基準財政需要額といって、これぐらいの市ならこれぐらいの行政需要があると国が決めます。実際の税収との差を地方交付税交付金で埋めます。親会社が、子会社の必要経費を決めて、足らなかったら補填してあげるというようなものです。 

 地域間格差をなくすという意味でありがたい制度なのですが、そのかわり国は、地方自治体に税制や行政を一律にすることを求めます。実は、市税などの減税は「全国一律」に制度設計されていますので、市町村ごとに変えることはかなり難しいのです。

 ただ、いつまでも全国一律では地方分権は進みません。減税革命とともに地方分権が進んでいくことを願います。

 写真は、私のオフィス近くに活けてあった花です。秘書嬢に「これはシャクヤクですか、牡丹ですか」と聞かれたのですが「???」

 答えはシャクヤク。シャクヤクは草で、牡丹は木。したがって、シャクヤクは先端に花が咲きますが、牡丹は枝に花が咲くのだそうです。「立てばシャクヤク、すわれば牡丹」というのは、シャクヤクは立ったほうが、牡丹は座った方が美しく見えるから言われるとのことです。

 河村名古屋市長も、半田市長もいずれがシャクヤクか牡丹かわからないほどの活躍です。減税革命にむけて頑張って欲しいと思います。


 
  

 

「昭和10年を基準にして、物価は千倍、賃金は千三百倍にかかわらず、国家予算は一万三千倍。このままいけば三万倍になる。そうなれば国家は破産する」松下幸之助

 十五兆円の09年度補正予算が成立した。当初予算、八十八.五兆円とあわせて予算は史上初めて百兆円になる。新規国債の発行も四十四兆円である。ちなみに日本のGDPは五百兆円しかない。舵取りをあやまると「亡国の道」へ一直線である。

 世界大不況の中、景気底割れをふせぐための財政出動は必要であると私も思う。ただ、そのときには、将来のイノベーションを生むための「賢い支出」になっていなければならない。今回の補正予算はそうはなっていない。

 コメントをいただく「安城のソクラテス」さんのブログを見ていたら、「パルチザン理論」が紹介されていた。イタリア政治学の言葉だそうで、「政権交代を迫られている政府は次の政権の財政余力をなくすために、事前に財源を持ち出し、使い尽くすという行動をする」というものである。

 今回の補正予算は、なにかそんな気がする。

 政権交代になれていない日本である。自民党も今度の総選挙で仮に政権をおりたからと言って、永遠に政権にもどれないというわけではない。あるときは与党、あるときは野党と、民意によってその立場は変わる。

 政党のことだけを考えるのでなく、長期的に国家国民のことを考えてふるまってほしい。「パルチザン理論」にもとづく行動はけっして品格あるものとはいえない。

 「相手の人間性を認め、相手を尊敬し、相手の人格を尊ぶ、そういう心が大事である」                               松下幸之助
 党首討論での「ヤジ」の自粛が与野党で申し合わせられたとのことで、結構なことだと思います。「ヤジ」は国会の華などといわれることもありますが、このところのヤジはユーモアもなくどちらかというと国会の品位を汚すものが多いように思います。

 テレビ中継のマイクは高性能で発言者の声しかひろわないので、相手の声が聞こえないほどの大きなヤジが放送されません。実際の現場はヤジで騒然としています。互いに何を言っているのかわからないので、質問者が「静かにしてください。聞こえないじゃないか」と声を荒げることがあります。

 菅直人さんがよく、厳しい顔でこんなことをいうのが放送されると「イラ菅」などと評されます。放送ではヤジが入らないので、一人だけ怒っているように見えますが、実際の現場だと声を荒げるのもやむを得ないことが解ります。


 私も予算委員会で質問に立ちました。ヤジのすごさで、小泉首相や竹中総務大臣が何を言っているのか聞こえなかったのを覚えています。それでも、時間は1時間程度と限られているので、質問は進めなくてはなりません。よく、予算委員会で「質問がかみあわない」と批判されます。「かみ合わない」のではなく、よく聞こえないのでお互いに一方的に話すしかないのです。

 党首討論は、政権をになうことをかけた麻生首相と鳩山代表の一騎打ちの場です。ヤジを自粛し、真摯な議論が出来るような状態で、実りある討論となって欲しいと思います。

 

 

 「徳川時代に江戸の町に北と南の奉行を置き、交代で町政を執行させて善政を競わせた。国にも二つの政府をつくり、交代で政治を行わせたらお互い善政を競い合って、良い政治が生まれてくるかもしれない」松下幸之助の言葉です。

 政権交代が日本ではじめて現実のものとなっています。朝日新聞の調査では、総選挙後の政権の形は民主中心45%、自民中心28%となりました。どちらが首相にふさわしいかでも麻生首相29%に対し、鳩山代表40%となっています。

 選挙4か月前の世論調査で、野党代表が総理にふさわしいとされているのは日本の政治史上、めずらしいことです。少なくとも、私が経験した4回の小選挙区選挙では支持率などで民主党が自民党を上回っていたことはありません。こんな状況で選挙がやれたら、ずいぶん楽だったろうと思ったりします(笑)

 国民の意思である選挙において、野党が第一党になり政権交代するということは日本の歴史上、ありません。細川政権のときも第一党は自民党でした。

 鳩山由紀夫代表の下で、選挙によるはじめての政権交代がなされる可能性が高くなってきました。はじめての政権交代である以上、マニフェストも提示し、「善政競争」を行って欲しいと思います。





 

松下幸之助と景気対策

「景気がいいとか悪いとかは、政府の予算の組み方でもそれによって影響を受ける。だから『この組み方だったら景気がよくなる』とか『悪くなる』とか考える」。
 政経塾が開塾したばかりのころの昭和55年5月10日の松下幸之助塾長の言葉である。

 国会では予算委員会が開かれ、補正予算が審議されている。私も予算委員会のメンバーとして、小泉純一郎首相と議論したことを思い出している。NHKでも放送されたのだが国会中継の平均視聴率は2%ということなので、見られた方は少ないだろう。

 松下幸之助塾長が存命だったら今回の補正予算をどのように評価しただろうか。本当にこれで景気がよくなるのだろうか。

 有効需要が不足しているのだから、公共事業で穴を掘ってその穴を埋めても経済回復に役に立つと主張するのがケインズ政策と言われている。

 しかし、「ハーベイロードの前提」のあるケインズ政策はそんな単純なものではない。政府支出は「ワイズスペンディング」、賢い支出でなければならないというのが、ケインズの主張である。

 今回の予算委員会でも菅直人代表代行が「賢い支出になっているかどうか」を聞いていた。予算委員会がスキャンダル暴露合戦でなく、政策議論になっているのは予算委員会の品格をあげていると思う。

 賢い支出とは「日本経済にシュンペーターがいうイノベーション(技術革新)を起こし、日本を経済発展させ、持続的な成長率を上げる支出」であるべきと考える。

 東大、吉川教授のいうように「ケインズ+シュンペーター」の政策が必要なのである。

 政治と経営の二つを知った私は「あるべき論」だけでなく具体的な提案をするように心がけている。

 今回のように定額給付金を二兆円もばらまくなら、そのお金で将来のブロードバンド革命をおこす光ファイバー整備をというのが私の主張である。
 詳しくは以下の記事をご覧いただきたいと思う。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Interview/20090203/324149/

「景気がいいとか悪いとかいうことは、社会の経済情勢にもよるけれど、それに関連して大事なものは政治のあり方です。政治によって好景気をつくったり、不景気をつくったりということはある程度できるわけです」
 松下塾長、5月10日の同じ講義での発言である。


 政治と経営を少しは知った私としては、松下塾長のこの言葉が腹に落ちるようになった。今の政治のあり方で、ほんとうに景気が回復するかどうか。

日本が心配である。


追伸・・東洋大学政治科学受講生の皆様へ

すでにお知らせしてありますが、来週は海外出張のため、休講にさせていただきます。
次回は、この論の「ケインズ政策」と「シュンペーターのイノベーション」について詳しく講義いたします。

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