島さとし(嶋聡)の「大風呂敷のススメ」

松下幸之助に学び、ソフトバンク社長室長3000日の後、多摩大学客員教授を務める元衆議院議員「島さとし」のブログです。

政権交代の品格

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渡部恒三副議長が「普天間を解決できなければ、政権の交代になる」と話されたときに、失礼ながら「うーん、古いな」と思った。

支持率が下がると首相の顔という表紙だけ変えて、政権党の存続を図るというのが長期自民党政権のお家芸だった。自民党内の政権のたらい回し、単なる首相の交代を「政権交代」とよび、疑似政権交代を演出したのが自民党長期政権であった。「政権交代」でなく、首相を含む内閣改造であり、たんなる政党内の権力闘争なのだ。

政権交代とは、政党、政権公約(マニフェスト)、首相候補の3点セットを比較した国民が総選挙を通して、政権をゆだねる選択をした結果起きる。したがって、政権選択をめぐる選挙とは総選挙に集約されるのである。

2009年の総選挙は日本で初めて、民主主義が機能し、選挙による政権交代が起きた。そのとき、国民の負託を受けたのは鳩山総理だったのである。

誤解を恐れずにいえば、民主党内でいろいろ批判的な意見を言っている人は政府の役職に就いていない、バックベンチャーの人が多い。政権交代が社会的にシステム化されているイギリスでも、バックベンチャーは不満の固まりである。サッチャー首相の回顧録をみても、バックベンチャーの反乱に警戒しているところがある。いわゆる「男の嫉妬」は怖いというところである。

英国の首相は任期がない。サッチャー元首相が11年6ヶ月、ブレア前首相が10年1ヶ月というように長期の政権である。英国ではブラウン首相が戦後65年で13人の首相で平均在職年数は5年。

日本の首相は戦後65年で鳩山総理が31人目で、平均2・1年である。オバマ大統領と10分間しか話せなかったとかいうが、長期の総理であればもっと人間関係が深まり、事務方を通さずに首脳外交ができるようになるだろう。

日本のような短命政権では、政治のリーダーシップの発揮、中長期視点からの政権運営も困難である。会社の社長が2年で交代というのは、あまりないし、知事、市長の任期でも4年である。なんといっても、選挙を経ないままでの交代では、有権者への責任は果たせない。

とはいいつつも、既存メディアは「5月政局」をこれからも語るし、そんな流れをつくっていこうとするだろう。有権者への責任をはたすにはどうするかという観点から発信する新しい流れはできないだろうか。なによりも、鳩山首相が直接国民に訴えるのが一番なのだが。

 サッチャー回顧録を久しぶりに読み直している。

 サッチャーが登場した頃のイギリスは、衰えゆく老大国といわれ「秩序ある衰退」にむかっていた。現在の日本に似ていると言える。


「私は官僚機構の中の高官人事に強い関心を持った。なぜなら、彼らは省全体の士気と効率に影響を与えるからである」

「事務次官の中には、自分の任務をもっぱら政策に関する助言だと考え、省の効率的な運営にも責任があることを忘れているものがいたからだ」

日本の官僚もサッチャー時代のように、と「政治家のような官僚」である。法律を通すこと、予算を取ることに血道をあげる。

 官僚の本来の任務である政策をいかに効率的に遂行するかという省の経営に気を回してこなかったように思える。

 民主党の「政治主導」というのは官僚のエネルギーを「政策の効率的な執行」に向けることなのだと思う。ぜひ、がんばってほしい。

 

 


 

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 民主、社民、国民新党の三党連立がなりました。最後まで、外交、安全保障で議論があったとのことです。 

「明治維新」とは言いますが、「明治革命」とはいいません。

 「維新」というのはたえざる創造で東洋政治哲学で言えば、維新は「順命」です。これに対し、「革命」は「非常の命」。革命はめでたくなくやむを得ざる事。

 民主主義における「政権交代」は、選挙による国民の意思での変革であり「革命」ではありません。
 
「詩にいわく、周は旧邦といえども、その命、維(こ)れ新たなり」 『大学』より

 三党連立協議で一部の政党にひっぱられ、あまりに極端な、「革命」にすることなく、「維新」を進めていただきたいと思います。



 

 政権交代選挙から一週間が過ぎました。東京の空も、空気も秋の風情です。

 「願望の達成というものは、その強弱の程度によって成り立つ。徹底的に強かったら、必ず成功する。 ただし、その願いは、正しいものでなければならない」

                          松下幸之助

 政権交代という民主党議員の願望は成就しました。いよいよスタートです。日本を再興するという
強い「願望」を持ってもらいたいと思います。

 

 本日は台風が関東地方に接近するということで早く帰ってきました。

 昨日は「政権交代への期待」という台風が日本列島を吹き荒れました。

 民主主義とは、「民」が権力をもつ制度であることを再認識した日でした。民主党の議席数、308。自民党119。

 4年前の郵政解散の時は、自民300,民主115だったから、全く逆の結果が出たことになります。

 有権者が主権を行使するのは衆議院議員任期の4年に1回だけかも知れません。しかし、4年ごとに「国権の最高機関」の人々を罷免し、あるいは任命できるというのは大変な権限です。

 さて、民主党に政権が移行されます。昨日の鳩山代表の記者会見は重い感じがしました。これから日本の統治に責任を持つという重みを感じていると思われました。

 唐の太宗の時代に書かれた「貞観政要」は「創業と守成、いずれが難き」という言葉で有名です。
政権交代という「創業」はなりました。これからがスタートです。

 太宗がやったように賢者をあつめ、臣下の忠告を聞き謙虚に鳩山さんがすすめていってくれることを期待いたします。

 


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