島さとし(嶋聡)の「大風呂敷のススメ」

松下幸之助に学び、ソフトバンク社長室長3000日の後、多摩大学客員教授を務める元衆議院議員「島さとし」のブログです。

政権交代の品格

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前略 鳩山由起夫様

 政権交代が現実になりつつあるせいか、このところ官僚が霞ヶ関から逃げ出しているという話をよく聞きます。

「若手は勉強をし直して、弁護士や会計士をめざしています。もう少し上は、外資系企業や首長などへの転身。課長クラス以上はあきらめています」

「優秀なのはどんどん外資系企業に転身しています。給料は数倍になりますからね」

 いままでのもたれ合い、政官民癒着文化からの脱却で仕事がきびしくなりそう。天下りがなくなり美味しい思いをできなくなったから転身。こんな方なら、どちらみち国を真剣に思って公務員になったのでなく「甘い汁」を吸いたいからなっただけですので、はやく転身していただければいいと思います。

 毎年、業績を問われる外資系企業はあまくありません。何年かたつとリストラされることがあります。実際、私が政から民に転じたときも、「業績が上がらなければ、1年で終わりになることもある」と覚悟を決めて転じました。おかげさまで、4年目に入っていますが(笑)

 ちょっとケースが違うかも知れませんが、ソフトバンクがボーダフォンを買収したときも同じ様な現象が起きました。それまで、3位に甘んじていたボーダフォンを、「何としてもナンバー1に」との経営方針で、企業改革を進めたところ、やはり転進する現象が起きました。その後、純増ナンバー1になり、この現象は止まりました。

 官僚支配からの脱却とは、官僚バッシングでなく、政治家が国の経営者として官僚を統治することです。政治家が統治し、官僚が志を持って働けるようにすれば、霞ヶ関からの流出は止まります。

 それよりも、民間でも「生き残った人」がもう一度、霞ヶ関に戻り、国のために働けるような「回転ドア」の制度を作っていけばこれを機に、日本はもう一度復活できると思います。

                                         草々

「政治に指導性がないのは、国家百年の計を生み出すような方針、哲理がないからである」
                           松下幸之助
前略 鳩山由起夫様 

 民主党のマニフェストが発表されました。党本部で開かれる予定だった発表会は、希望者が多すぎたため急遽、ホテルに変更。500人を超す報道陣が集まったとのこと。4年前まで、代表の下でマニフェスト作成をしていたものとして、うれしく思います。


 これほど野党のマニフェストに注目が集まったことは、まさに政権交代前夜を思わせます。1995年にイギリス労働党のマニフェストが、1冊1ポンドで売られ、ベストセラーになったそうですが、そんな勢いを感じます。労働党に学んで、駅の売店などで販売されてはいかがでしょうか。

 http://www.dpj.or.jp/special/manifesto2009/index.html (民主党 マニフェスト)

 ただ、政から民に転じたものとして、民主党のマニフェストを見ると不満も残ります。

 「生活が第一」という方針はわかります。しかし、富を生む経済基盤がなければ、生活もいつかは破綻します。「経済活性化」「構造改革」などの「日本経済をどうするか」という成長戦略が書かれていないのです。

 日本企業の国際競争力を抜本的に強化しなければ、子供手当などの家計支援もだんだんおぼつかなくなります。新規事業を生み出す規制緩和。政治的に難しいかも知れませんが、法人税課税も検討しなくてはいけないと思います。

 何よりも必要なのは中長期の成長戦略です。少なくとも名目で3%以上の経済成長がなければ、少子高齢化社会は乘り越えられないでしょう。

 ひょっとしたら、すでに検討をしておられるのかも知れませんが、経済再生戦略を提起されるようお願い申し上げます。

                                    草々 

前略 鳩山由起夫様
   
 いよいよ、政権交代をかけた総選挙の号砲がなりました。「憲法7条により、衆議院を解散する」。引退を決めた河野議長が解散宣言をする中、本会議場は「バンザイ」の声で埋まりました。

 その中で、鳩山由起夫代表と岡田克也幹事長は「バンザイ」をしませんでした。

「明治維新以来、官僚主導で、国民が必ずしも参加しない受け身型の政治が行われてきた。国民総参加の中で、新しい日本の政治を起こす。歴史的使命感を持って臨む」

 鳩山代表がこう語る「国民が選ぶ政権交代」は目前に迫っています。しかし、政権交代が現実になったものではありません。

 4年前の8月8日、郵政解散総選挙。自民党は分裂選挙。いまからは信じられないかも知れませんが、解散当初は民主党有利で、政権交代だと言われていたのです。

 私は岡田代表(当時)の役員室長代理でした。午後2時からの解散総選挙前の両院総会に出席するの岡田代表は緊張していました。総理になるかもしれない重責に緊張していたのに違いありません。

 しかし、その4時間後、小泉首相の「郵政民営化が是か否か。国民に直接聞いてみたい」という鬼気迫る演説で形勢は逆転。自民党の歴史的勝利となったのです。

 選挙は、最後までわかりません。本日、選挙ならともかく、40日は長く、いつ流れが変わるかわかりません。政治は、もろいガラス細工のようなもので一挙に情勢は変わります。

 鳩山由起夫様。「バンザイ」をしなかったことに決意が表れているように思います。自民党の底力、公明党の投票日3日前からの集中行動。かつて10万5千票近い票をとりながら、339票差で小選挙区で敗れた経験のある私は自民、公明相手の小選挙区で勝ち抜くことの難しさをよく知っています。

  
 40日後、日本に夜明けがもたらされることを願っています。

                                   草々
 

前略 鳩山由紀夫様

 不信任案および、問責決議案を提出することで、フラフラの麻生総理がとうとう解散を決断されたようです。鳩山代表が言われるように、「来月30日、日本の歴史が変わる日を迎える」確率は8割を超えていると思います。

 元代表室次長として、鳩山代表を補佐させていただいたものとしてたいへん嬉しく思います。しかし、「百里の道も九十九里をもって半ばとす」といいます。また、起承転結。転から結が一番難しいともいいます。守りにはいることなく、進んでいただきたいと思います。

「今までは、政権交代に大きなリアリティーはなかった。しかし、今回は、勝てば政権交代が実現する。今まで以上の責任という強い意識をもって闘う」という記者会見の言葉はその通りと思います。

 昨日は経団連の理事会に出ておりました。いつものように、昼食をいただきながらの静かな会議でしたが、自民、民主両党に重点政策を申し入れたと報告がありました。「よりいっそう政策本位の選挙にしたい」という発表がありました。本当かな(?)と思っていましたが。

 そこで配布される米主要紙の論調分析で、オリエンタルエコノミスト誌のリチャード・カッツ氏の論を取り上げています。

「民主党の緊急経済対策は玉石混交である。経済回復を後押しするよく考えられた財政支出や減税もあれば、場当たり的な人気とり政策もある。しかし、長期に成長率を押しあげる戦略はない。さらに、政治的な問題から実行が難しくなるかも知れない」

 鳩山代表。やはり、今の日本に必要なのは長期的に日本経済を再生させる戦略とビジョンです。長期に成長率を押し上げる戦略とビジョンを提示していただくことを望みます。

                                     草々

「一国の将来を卜するには、その国の政治を担当している人が、百年先、二百年先に、こういう国家を創るのだという目標をもっているかどうかである」
                            松下幸之助


 
                        
 

 

前略 麻生太郎様

 来週早々に衆議院を解散し、国民に信を問いたい。投票日は8月30日としたい。そんな麻生さんの決断に中川秀直さんなど、「麻生降ろし」を計画していた人はとまどったようです。

 閣内ナンバー2である与謝野財務大臣が、閣議の解散署名にノーと言うかも知れないとか、鳩山邦夫さんが「このまま総選挙に突入することは集団自殺に近い」などと評されています。

 解散宣言が先送りされたことで、麻生降ろしが再燃するかもとの報道もありますが、議員心理としてはすでに選挙であり、大きな動きにはなりにくいとおもいます。

 先週、民主党議員と話したときに「来週、13日には大きな動きがあるかも知れない」と言われていました。今回の麻生さんの動きは「想定内」だったようです。

 いよいよ、政権選択をかけた総選挙の可能性が8割以上になりました。

 まだ、46日ありますから、この間に何が起こるかわかりません。それが政治です。

 4年前の郵政解散総選挙の時も、解散の瞬間は自民党分裂で、民主党優勢と言われていました。それが、解散後、「郵政民営化、賛成か反対か。これを国民に直接聞いてみたい」という渾身の小泉総理の演説で一挙に流れが変わったのです。

 麻生さん。昨日、あなたは流れを変えた小泉演説を見られたそうですね。一生懸命、学習しておられるとか。7月21日、あなたの渾身の演説が聴けることを期待します。

 けっして、確率2割の「麻生降ろし」にならないことを念じます。

                                     草々


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