島さとし(嶋聡)の「大風呂敷のススメ」

松下幸之助に学び、ソフトバンク社長室長3000日の後、多摩大学客員教授を務める元衆議院議員「島さとし」のブログです。

政党の品格

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全7ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7]

[ 前のページ | 次のページ ]

 維新が分党した。ついちょっと前に「みんな」の渡辺代表が政治資金借り入れ問題で失脚した。両党とも支持率は0%とか1%である。

 ニュースを一緒に見ていた妻が言った。
「政党ってベンチャー企業のIPOに似てるわね。スタートが最高値で、だらだらと下げ、いつのまにか消えてなくなっている」

 石原氏が昨日BSの番組で「自民党に合流なんて考えていない。自民党が大事なことを考えているとき無視できない存在になりたい」と語った。

 自民党議員と話すと「石原さんなんて来てほしくない。若い人はあんな右よりだとイメージが悪くなるといっているし、ベテランは石原さんへの評価は極めて低い」とのことだ。自民に入ろうという思いはあったが水面下でさぐったところ拒否をくらったからの発言であろう。

 自民党にすりより政権に入るなら道も開けると石原グループ入りを模索していた議員はこれで石原氏をはなれるだろう。この状況を見透かすように、橋本グループは現時点での参加人数が36人と発表した。

 政党がベンチャー企業のIPOににているというのは「ナイス」な言い方である。問題は、IPOしてせっかく支持率を集め、議席を確保したのにその政治的資産をうまく生かせないことにある。

 維新は地方分権の統治機構改革、脱原発のエネルギー政策など「清心なイメージ」で支持を集めた。今回の分党を「スピンアウト」と考えて「だらだら下げていつのまにか消えてしまう」トレンドを変えるべきである。

 ソフトバンクは何もないベンチャーからスタートして、営業利益1兆円クラブに入った。日本で営業利益1兆円を超したのはNTT.トヨタ自動車、そしてソフトバンクの3社しかない。まだまだ課題は多いがビジョナリーカンパニーを目指せる位置まで来たと思っている。

 維新の橋本グループ、結いが「スピンアウト」を機にベンチャーから飛躍し「ビジョナリー政党」になることを期待するものである。

 橋下氏、石原氏が「分党」で合意した。この流れは少し政治の深層を知っているものからすれば時間の問題であった。1強多弱でなにか息苦しさを感じる今の日本に必要なのは、現状を打破する政治勢力の結集である。維新分党とその先の野党再編を期待する。

 石原氏はマキャベリの「君主論」の体現者である。私はこれをいい意味で使っている。
 議院内閣制の国会では評価が低かったが、知名度を生かして「都知事」に就任。政治生涯が終わりに近づいた2012年の総選挙で、橋下氏の維新と組んで自民と連立政権を組み、閣僚になろうとしたことなどなかなかである。

 ただ、2012年の自民の大勝を読めなかったことなどをみると相変わらず議院内閣制下の政治カンはよくない。

 マキャベリ君主論に「君主はやむをえずそれをしなければならない時にでも、自分の意志でやったようにしなければならない」というのがある。

 石原氏は維新の中で「少数勢力」である。維新の議員と話すと「原発問題で党議違反でもして、早く出て行ってくれたほうがいい。石原氏の太陽党系と組んだのは間違いだった」という意見が大多数である。したがって、政治に詳しい人はいずれは「追い出される」と見ていた。

 それを石原氏は橋下氏と会談し「自主憲法制定はみずからの政治信条」と政治理念で別れるという演技をした。「自分の意思で行った」ように見せる君主論のイロハどおりである。

  これで、維新ー結いの結集は進み、100をめざした野党再編も進むであろう。ただ、これからの道はけっして平坦ではない。

 マキャベリがこんな手紙を残している。
「君は言う。
『そうはならないだろう。我々は彼らに対し、一致団結するであろうから』
しかし、私はきみの意見には反対だ。
大国の指導者たちとなると一致団結することからして難しい、また、たとえそれができたとしても、団結を維持するのがこれまた難しい」

 ただ、私は今回の維新執行部の松野幹事長、小沢国対委員長らに期待したい。彼らは、民主党が政権交代することができるターニングポイントになった、民主ー自由合併を推進した当事者であるからだ。

 安倍総理が2回目の総理だから上手くやっているように、維新執行部は野党再編の動きは2回目なのである。

 ここまで書いてきたら、中森明菜の「セカンドラブ」の一節が浮かんできた。
 「恋も2度目なら、少しは上手に〜」




 

 
 

イメージ 1

 細川、小泉元総理の「自然エネルギー推進会議」に出席した。(23日)

 私も理事を務める自然エネルギー財団のトーマス・コベリエル氏が講演。「日本の原子力の発電量は1998年がピーク。その後、度重なる事故で「挫折」し、2011年の福島を経験して「崩壊」した」とトーマスが話すと、小泉さんがすかさず「今、ゼロだもんな」。座に笑いが起きた。

 「今の動きを見ていると住宅会社が太陽光発電を入れたり、病院や工場も自家発電をしようとしている。夢のような話だが、将来は大きな電力会社はいらなくなるのではないか」と小泉氏が聞いた。

 トーマスは元スウェーデンのエネルギー庁長官らしく詳細を答えていた。ただ、小泉さんが聞きたかったのはたぶん大きなトレンドだろうと思い、私が補足したりした。

 出席者が20名ほどだったこともあり、元総理二人が入っているとは思えないくつろいだ会合だった。

 毎日新聞社説が、この動きについて「政党側の両元首相の活動への反応はおおむね冷ややかだ」と書いている。菅元総理と話しても「大飯原発差し止めなど、世の中は動いているのに国会が一番遅い」と言っておられた。

 社説の分析は正しい。自民系はとともかく、細川さんに縁があったり、脱原発ゼロを主張する野党の現職議員たちと話していても「原発だけのシングルイッシューでは勝てない」「都知事選が惨敗だったので・・」とおおむね冷ややかである。

 旧知の政治部記者が理由を解説してくれた。
「今の民主系現職議員は、あの大逆風の選挙で比例復活を含め生き残ってきた議員たちです。だれもがそっぽを向いた選挙で、電力関係を含む組合だけは最後まで応援してくれた。電力関係の力は以前よりも強まっています」
 
 記者の言、続ける。「とくにひどいのは民主系参議院。選挙区が全県と広いので、電力業界の動きが生き死にを左右する。脱原発を叫ぶことは自殺に等しい。東北など特にそうだ」 

「電力会社は英語でパワー・カンパニーといいます。このパワーというのは電力だけでなく、政治的なパワーを持つと言う意味もあります」トーマスの言葉である。

 元総理たちは目先の選挙だけでなく、長期的、多面的、根本的に考えることができる。現職議員はどうしても選挙が気になるし、電力会社の「パワー」は高まっている。
 ようするに「脱原発」を唱えては選挙に勝てないのである。これが、現職議員たちが元総理の動きに冷ややかな理由だと思う。

 なんとなく、残念であるが、これが事実なのだろう。政経塾時代、小泉さんの師でもある加藤寛慶大教授が言われたことがある。「政治家は選挙に落ちることを怖がってはいけない。そうなると堕落する」
私はその教えを守ったために、脱原発ではないが信念を貫き、選挙に落ちてしまった(笑)。これではいけないのである、

 脱原発を唱えて、なおかつ「選挙に勝利する」戦術を考え出さなくてはならない。

 ところで、写真はトーマス、細川元総理、小泉元総理である。私は三人の横だった。横から見ると細川元総理、小泉元総理の背筋はまっすぐに伸びていた。まずは「姿勢から正す」ことを学んだのであった。


 





 

 久方ぶりにかつての同僚議員の話をセミナーで聞いた。

 一人は松野頼久維新幹事長。民主党時代、いわゆる鳩山グループであったこともあり、党が変わっても、親しくさせていただいている。もう一人が、民主党若手の岸本周平さん。結婚式にでていただいたこともあり、付き合いは長い。

 松野さんいわく。「苦労しながら、野党再編を仕掛けている。小選挙区制度というのは、100議席あれば一挙に政権交代ができる制度。113議席しかなかった民主党が09年に308議席とり、政権交代を果たし、119議席しかなかった自民党が12年に政権復帰を果たした。100名の政党があれば、240にはなる」

 だから、100議席をめざして野党再編を仕掛けているが「政権交代を仕掛けるのは並大抵ではない」との言葉に重みがあった。

 かたや、岸本さん。
「民主党の再生可能性はゼロに近い。次の選挙での政権交代は難しい。3桁議席(100議席)がなければ、過半数には届かない。野合をすれば、どうせ選挙後の4年で砕ける。次の選挙は、どの政党が100に届くかという選挙であろう。政党どうしの合併は難しい。人がたとえばリベラル保守という理念で集まって新しい政党ができるのではないか」

 二人とも衆議院で100議席を持つというのが、政権交代の鍵と見ていることは同感である。

 松野さんが、鳩山さんが民主党代表のとき、自由、民主合併にいたったときのことを話していた。2001年ごろのことである。私も代表室次長として鳩山さんを補佐していた。

「ちょうど、このホテルから鳩山さんが小沢さんのところに行き、話しをした。自由党と民主党が合併したら自由民主党になってしまう。名前は民主自由党でいいかと話したりしていた」

 「小沢さんにあった。小沢さんは、党名は『民主党』でいい。私たちが解党して民主党に入る。そういわれた。党を解党してもいいというぐらいの気迫がなければ、野党再編などできない」
 
 松野さんの話に「気迫」を感じた。

 「政党をつぶしてでも、官僚制をつぶしてでも、『国家、国民のためならば』という発想力と、実行力のある政治家が必要である」

                          松下幸之助





 

 

 

 
 
 

我が畏友、打越あかしが挑んだ鹿児島2区の衆院補選。自民の金子万寿夫(67)が6万6千票をとり、4万4千票の打越候補を打ち負かした。政経塾の同期であり、がんばっている姿が目に浮かぶので、残念でもある。

 民主党の馬渕選対委員長が「野党がまとまらなければ勝てない」とのコメントを残した。野党各党は、もっと真剣にこの現実を見るべきと思う。その意味で、維新、結いの新党構想が実現することを期待したい。

 もともと、保守地盤のつよいところであり、与党自民党としては「勝てる選挙区」と読んでいた。しかし、選挙戦終盤では「生データで3%差まで、打越候補が迫っている」との情報が流れ、かなりあわてたようだ。
 TPPは合意したのだが、牛肉畜産農家の多い鹿児島2区選挙を考えて「合意せず」としたのではという観測さえ流れていた。
 形だけでも、4党統一候補としたのがよかったのだろう。

 旧海軍大学校のテキストによれば、艦隊10隻対6隻で真正面からぶつかった場合、優勢な10の勢力は8隻が残り、劣勢な6隻は壊滅するという。「戦力は実力の自乗に比例する」のがポイントで、100マイナス36は8の自乗の64。つまり8隻が残ることになる。

 まさに、「勝は大兵にあり」「大兵に戦術なし」なのだる。

 小勢力の勝利は実際の戦いでは成立しない。奇跡的な勝利をいくつかやったとしても、長期戦となれば、衰亡は避けられない。

 これを回避するてだては、春秋戦国の昔から「合従策」しかない。巨大国秦の宰相となった蘇秦が成した策である。現代の経営では、アライアンスを組むか、もっと進めたM&Aによるシェア拡大ということになろう。

 ソフトバンクが巨大独占企業NTTに対峙し、飛躍できたのもこの「合従策」を世界的に展開してきたからである。また、私は議員時代、小沢一郎氏率いる自由党と民主党の合併を推進してきたのも、すこしでも自民党に対抗できる「大兵」を集めようとしたからである。

 その意味で、維新の橋下代表が「結いの党」との合併を進めようとする姿勢は理解できる。天下をねらうなら、「寄せ集め」とか「理念がない」などという批判を知りながらも、まずは「大兵」をあつめるしかないのである。

 

 

全7ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7]

[ 前のページ | 次のページ ]


よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト≪さとふる≫
実質2000円で好きなお礼品を選べる
毎日人気ランキング更新中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事