またふらふらしてる、岩佐史絵

このところシンクロニシティな日々。ふしぎ〜

旅先のウワサ話

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旅先で出会った人々に、えっ本当?と耳を疑っちゃうようなお話を聞くことがあります。真偽のほどはさておき、つい誰かに話したくなっちゃうんですよね。
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 人との感覚の違いって大きいものです。


 ライターの仕事がノッてきたころ、当時つきあっていた人に言われました。

 「ありきたりの体験ばかりじゃ、ライターになんかなれないよ。

  なにか人々があっと驚くような冒険でもしていなければ、

  おもしろい文章なんか書けないんじゃないのかな」

 『深夜特急』みたいな旅の体験談でなければ、ウケないと言うわけです。

 そうですねぇ。あの本はすごくおもしろいですよね。読んだ読んだ。


 ただ。

 以前、ひとりで旅行していたときに知り合った女性のことが思い出されます。

 彼女もあたくしと同じ、一人旅。

 でも体験がハンパじゃなくハードで、野宿もすれば、屋根までローカルでぎっしりの

 列車で10時間も旅したりと、お金を浮かせるためになんでもやっていました。

 反面、あたくしはそういう列車ではなるべく席の決められている2等車に乗り、

 宿はどんなに安くとも男女一緒のシェアルームは避け、せめて女性のみの部屋を選んでいました。



 でね、この女性、とてもくったくなく笑って

 「へぇ〜そうなんだ。お金持ち〜!

  あたしなんかお金ないからさ、野宿するじゃない?

  そうすると、レイプされちゃうんだよね〜〜!!」

 冗談かと思っていたのですが、本当らしい。しかも、1回や2回じゃなかったらしい。

 男女一緒くたのシェアルームで、自分以外は全員男、という状況でだったり、

 電車の中や、真夜中に野宿した駅舎内とか、とにかくいろいろ。

 ついでにお金や持ち物も盗まれちゃったので、日本の家族や友人にお金を送ってもらうまで

 また野宿をしなければならず、時には「親切に」泊めてやると言われてついて行ったら、

 そのときまたヤラれちゃった、というように、ものすごい悪循環。

 「性病うつされててもおかしくないよね、ははは」 なんてへらへらしている彼女を見て、

 とにかく唖然としました。「いいじゃん、別に。生きてるんだし」って言うけど……。



 そんなになってまで旅行を続けて、楽しいのか? と思いきや、

 お金を送ってもらったら、またその足で他の国へ行くんですって。

 なにか事情があって日本に帰りたくないのかとも思いましたが、

 聞けばごくごく普通の専門学生です。「お金を盗まれたから帰国費用を送って」と

 友達や家族に言えば毎回送ってもらえるのですから、そんなに人間関係も悪くなさそう。

 作家になりたいとかいう夢があるわけでもなく、ウェブデザインかなにかの仕事に就きたい、

 とこれまたごくごく普通なことを。

 「せっかく旅してるんだから、おもしろいことしたいじゃん」

 って、それはよくわかりますが、レイプや強盗はあんまり楽しそうじゃないなぁ。

 まぁ、初対面の人に話せないような深い悩みがあったのかもしれませんが……。

 「もうお金送ってもらうの4回目だからさ、そろそろ帰らないとまずいかもね」

 それで、日本への直行便がある大きな都市まで移動してきたところだったそうです。

 ちゃんと帰るのか、心配だなぁ。



 もしこの体験があたくしのものだったら、あたくしは「いいライター」なのかしら。

 彼女との感覚の差は大きくて、あたくしはレイプなどされても笑っていられないし、

 「ウケる原稿」を書くために、わざと自らを危険にさらしたりもしたくない。

 旅行するのなら楽しく、安全が望ましい。

 旅先で、こんな無謀体験談を聞かされることもままありますが、生きて帰ってきたのは

 運がよかったねぇ、としか言えないし、本に書いて誰かに発表すべきだとも思えません。

 だってただバカなことが多いんだもん。自分のバカさ加減を反省している人ならまだいいですが、

 それをネタに自分がいかにサバイバーかを語る人が本を書くと、読んだ人が真似をして

 さらにバカが増えるんですよ。

 テレビ番組の放浪モノでも、マネする人が多かったでしょう。

 番組では事故がないように、ある程度お膳立てされているわけですから、

 たった一人で同じことをやろうと思ったら危険度は倍増です。


 確かに冒険することはとても魅力的ですが、無謀でバカなことはよろしくない。

 冒険的なことには、ちゃんと計画と安全策を講じてから臨みたいですね。



 で、この話を聞いたあとの彼の反応は。 

 「レイプされるのがわかっていても、あえてそこに挑戦する。

  そしてその体験を人に伝える。それが作家というものだ」だって。

 なんかやらせっぽいけど、そういう作家さんもいるのかもしれませんね。

 世間にもそのほうが衝撃的でウケがいいのかな。

 でも間違えて殺されちゃったりしたら文章書けないですけどね。



 ……つか、この彼はあたくしへの愛がないねぇ。

 あえてレイプされてこい、だと?

 今思えば、ひどいヤツ。まさに、他人事ですな。もうとっくに別れたけど。

 これはウワサ話じゃなくて、あたくしの体験したお話。


 数年前にひとりで冬のカナダを旅行したときのこと。

 バンクーバーの海沿いの遊歩道(シーウォーク)をひとりでぷらぷらしていたら、

 「日本人ですか?」と声をかけられました。

 振向くとそこには白人のでかい男性が。

 ニット帽を目深にかぶり、ジーンズにジャンパーという、まぁ普通のかっこう。

 「そうですが、なにか?」

 ちょっと後じさりして間をとって聞き返しますと、なんとまあおかしなことを言われました。


 彼曰く。

 代々世界の救世主の家系に生まれた彼。

 父親も、祖父も、みな世界を救ってきたので、今度はいよいよ自分の番がきた。

 彼の役割は、バブルが崩壊して以来なかなか経済の安定しない日本を救うこと。

 そのためには日本人女性と結婚し、子孫を残さなくてはならない。

 彼はそのためにバンクーバーの和食レストラン『サクラ』に連日通い、嫁探しに明け暮れている。


 
 結局は単に日本人と結婚したいだけなんでしょうけれど、その言い訳があまりにもサイコ。

 かなりキケン。

 だってねぇ、結婚したらバーチャルセックスをして子どもを作るとか言うんですよ。

 ただ同じベッドに手をつないで横たわるだけで子どもができるんですって。

 自分も、父親も、そのようにして生まれてきたと。

 メサイア(救世主)には肉体を超えた力があるからうんぬんかんぬん。

 なかなか子どもを作らない自分に対し、神が怒って毎日バンクーバーに雨を降らせているとか。


 他にも貧困に苦しむ国があるのに、なんで比較的豊かな日本を先に救うの?

 とか、

 冬場のバンクーバーは雨が多いのが普通なんじゃないの?

 とか、

 いろいろなツッコミどころのある話でしたが、ただ聞いているぶんにはおもしろかった。

 別に乱暴な人でもなくて、話し方や目つきも本当にごくごく普通だったし。

 こちらからの質問にはきちんと筋道たてて答えていくので、特段アタマおかしいとかも

 思いませんでしたね。

 ただし、そのシーウォークの近くに精神病院の保養施設があることも確かですが。



 いやしかし。

 彼の目的は嫁探しでしょう。

 宗教上の信仰なら、ちょっとくらい自分と考え方が違ったってしかたがありませんが、

 これじゃあ日本人に限らず、普通の女の人は逃げちゃうんじゃないかしら。

 見つからないわけだよ、嫁。


 
 寒かったのでもう帰ろうと立ち去るあたくしに、彼は後ろからずっとずっと声を掛け続けました。

 「私の名前はデービッド・フェイロー。いつもこのシーウォークを今頃の時間に散歩しています。

  どなたかメサイアと結婚したい日本人女性がいたら、ぜひ私に会いにここへ来てください。

  あなたの友達の日本人にも私のことを伝えてください。オネガイシマス…………」


 これって5年くらい前の話ですが、まだ日本の経済は不安定のままですので、

 メサイアのデービッドくんはまだ独身なのかもしれませんな。

 
 ※この「デービッド・フェイロー」という名前、偶然にもあたくしの友人の友人と同じでした。
  よくある名前のようですので、同姓同名の方がいらしてもこの話とはおそらく無関係です。

 これも10年くらい前に人から聞いたお話。

 けっこうコワイ話。


 東南アジア某国の田舎町。

 とあるバックパッカーがお寺を見学していると、男が声をかけてきました。

 「おにーさん、こんなお寺見たっておもしろくないでしょ。

  もっとすごいもの見せてあげるよ。15ドル(※)でどう?」


 アヤシイ、と思いつつも好奇心に勝てなかった彼は、お金を払って男についていきました。

 人里を離れゴムの木の森を通り、ひらけた場所にぽつねんと建つ倉庫のような建物。


 中に入ると。

 最初は真っ暗でなにも見えなかったのですが、低い轟きのような音が聞こえます。

 入るのを躊躇するほどの異様なにおいと、その雰囲気。

 しかし15ドルも支払ったのだから、ともう少し奥へ歩を進めました。

 
 目が暗闇に慣れてきて、なんとんく中の様子がわかってくると、

 そこには数々の大きな壺があるのがわかります。

 壺の口には丸いものが………


 それは人間の頭でした。


 低い轟きと思われたものは、その人間の頭から発せられるうめき声。

 男性か、女性かはほとんどわからなかったそうですが、

 とにかく壺の頭は皆動いている、つまり生きている人間だったのです。

 思わず「わぁっ」と声をあげる彼。すると突然うめき声が止み、

 今度はそれが一斉にいろいろな国の言葉で話しかけてきたのです。


 もう恐怖のあまりとにかく逃げ出そうとする彼の耳に、ひとつだけはっきりと

 聞き取れる声がありました。


 「日本の方ですよね。おねがいします、助けてください!

  僕は○○大学(都内の某有名大学です)三年の××といいます。

  家族に連絡をしてください。手足を切られ、逃げられないのです……」


 しかしもう後ろを振り返ることも恐ろしく、ただただ建物を逃げ出した彼。

 ここまで彼を連れて来た男の姿はなく、どこをどうやってか泊まっていたホテルまで

 自力で帰りついたようで、気づいたときにはベッドの上で呆然としていたそうです。


 はっと我に返り、さきほどの大学生のことを思い出しました。

 ○○大学三年の××……

 名前を忘れることができません。


 旅を続けるのもどうしても気が乗らず、結局日本へ帰国してしまった彼。

 気になって○○大学に通う友人に聞いてみることにしました。

 確かに、××という人はその大学三年に在籍しており、

 その人は1年間休学して世界放浪の旅に出ているとのこと。

 別に捜索願などが出されている様子もなく、ただバックパッカーとして放浪している、

 とだけ家族や友人には知らされていたようです。


 知らせるべきか、どうすべきか……

 あんな話、もしかしたら白昼夢かもしれない。

 誰も信じないよな……

 でも、じゃあなぜ「○○大学の××」なんて名前をオレが知っているんだ……


 結局そのとき彼は何も行動を起こすことができず、数年経って後に再び同じ町を

 訪ねて行ったそうですが、ゴム園なんてどこにでもあるもの、はっきりと場所を

 確認することができないまま帰国。


 …………あれは本当に本当のことだったのか?
 
 薄れつつある記憶の中で、彼は今でも自問自答し続けているのです。



 ん〜、これも都市伝説のようなものだと思うんですよね。

 でももし本当のことだったら。

 興味本位で知らない人について行き、とんでもないひどい目に遭う人はたくさんいます。

 この彼だって、15ドルを支払って見学したあと、こんどは自分が陳列されちゃう

 可能性だってあったわけですよ。


 東南アジアが危ないと言っているのではありません。

 命や健康、自由があってこそ旅は楽しめるのですから、

 アヤシイものに首をつっこむのは止めましょう。

 ※15ドル……ホントは現地通貨で約1500円分だったのですが、
       国がバレちゃうのでその国の評判が悪くなることを
       避けるため、ドル表記しました。


 いやしかし、なんかコワイ話ばっかりだったから、次は笑えるお話をUPしようっと。

 タイのバックパッカー宿で、10年くらい前に聞いたお話。


 ある男性のバックパッカーがタイを電車で移動中、
 
 「日本人ですか?」と女性に話しかけられたそう。

 「ええ、そうです」

 「お一人で、ご旅行? あ、すみません。私も日本人なんですが、

  ずっと一人旅なので日本人が懐かしくて……ここ、いいですか?」

 彼女は隣に席をとり、楽しくおしゃべりが始まりました。


 さて、数時間の旅の道連れ、お互いかなり盛り上がり、同じ駅で降りて同じ宿をとりました。

 一緒に食事をし、ちょっとお酒が入ると二人の男女はついついそんな気になって……。


 翌朝、男性が目を覚ますと女性がいません。

 おかしいなと思いつつ、バスルームへ向かうと鏡に大きく


 「Welcome to AIDS WORLD!!」


 と口紅で書かれていたそう。

 彼が真っ青になって日本へすっ飛んで帰り、検査を受けたことは言うまでもありません。

 ちなみに、そのとき彼のお財布からは現金一切が抜き取られていたんですって。
 

 でね、実はこのお話、当時は有名で「彼女に会ったことがある」という人も

 けっこういたんですよね。話を知っていたので難を逃れたんだって。へぇ〜

 その人たちのお話によると、彼女はもう何年もアジア諸国を旅して回っており、

 すでにビザ切れの不法滞在状態なのだそうです。

 で、お金もないから日本人バックパッカーを見つけると声をかけ、一緒に寝るまで

 持ち込んでドロボーを働くようになったのだとか。

 相手は日本人に限らず、国境を越えるためとか無賃乗車を見逃してもらうためとかで

 誰とでもヤっちゃうので、とうとうHIVに感染してしまい、そのお仲間を増やすためにも

 この「活動」は止めないわよ!と日々日本人バックパッカーを探して旅を続けている……。


 こわ〜。

 ま、いわゆる都市伝説のようなものだと思うんですけどね。

 事実だったらマジこわいですな。


 みんなけっこう真剣に彼女の心理状態とかを分析するんですよね。

 バックパッカーが憎くてエイズを感染させるわけじゃない、

 仲間だからこそ自分と同じ状態にさせたいだけだ、とかね。

 パスポートもなくすでに日本に帰れない状態の彼女。

 「寂しい」という気持ちがそんな行動をとらせるのだ、とかね。


 あたくしはこの話をタイで聞きましたが、同じ話をインドで聞いたことがある、

 という人もいたし、彼女はアジア全般を徘徊しているらしいので、

 万が一ホントに出会ってしまったら、男性諸氏は気をつけてくださいな〜。



 あ、これ10年前の話なんだった。 さすがにもう平気か。

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